
例のウクライナのレアアース騒ぎを受け、何を色めき立ったか、ベラルーシの独裁者ルカシェンコまでもが「我が国でもレアアース資源を探せ」などという指示を出したものだから、関連の情報がいくつか出ている。
まず、こちらの記事で、ベラルーシの地質研究・生産センターのV.コルブ副所長が、ベラルーシの資源状況につき以下のように述べている。ベラルーシのレアアース資源は、ソ連時代に確認された。特にモリブデンとツリウムである(注:モリブデンはレアアースには該当しないが)。これらは200~250mとかなり深いところにある。しかし、現時点ではより詳細な調査を行っているところで、商業生産を語るのは時期尚早。生産に入るためには、一連の地質学的探査作業を実施する必要がある。具体的な産出深度を決定し、資源量と埋蔵量を計算する。最も重要なことは、これらの元素の抽出技術を決めること。ベラルーシにはそのような経験がない。世界の技術を研究したり、ロシアの専門機関に照会したりしなければならない。そして、経済的に採算が合うかどうか、さらに詳細な作業を行うのが理に適っているかどうかを見極めることになる。(ゴメリとドブルシのエリアでゲルマニウム、ツリウム、銀、金を含む約15の元素の含有量の増加がそこで検出され、関連作業が行われてかどうかに関し)深度のマッピング作業が行われている。このエリアはかなり困難な場所で、700~900m付近に資源がある。今のところ、その見込みについて地域を特定している。どの地点で特定の金属や元素の含有量が最も高いか。その後、実現可能性についてさらに詳しく検討する。コルブは以上のように述べた。
次に、ロシア側の専門家であるN.カルポヴァ氏が、こちらの記事の中でコメントしている。いくつかのデータによれば、ベラルーシにはレアアースの小規模な鉱床がある。イットリウムとイッテルビウムの痕跡が指摘されているゴメリ州ジトコヴィチ地区にある結晶基盤の岩石と、グロドノ州シチュチンスキー地区とグロドノ地区が有望。専門家たちは、利用可能な地質学的資料の調査を開始し、その構成と作業範囲を決定している。2026年から2030年までの国家プログラム「地下資源」の草案に、計画中の活動を含める可能性が検討されている。ただ、現段階では、ベラルーシだけでなく、ロシアのヨーロッパ地域を含むヨーロッパ全体で、大規模な商業的レアアース採掘について語るのは時期尚早。ベラルーシの役割は資源というよりは主に研究開発になる。レアアース・レアメタルを使った仕事の理論と実践を積極的に発展させるための主要な分野になるだろう。ソ連時代から知られている冶金学者の学派は、幅広い開発を行い、ICT、レーザー、医療技術、省エネルギー、バイオテクノロジーの専門家も同様に価値ある貢献ができる。カルポヴァはこのように述べた。
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