
私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年12月号のご案内。今号は「新しい局面に立つコーカサスの国々」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、いずれも特集の枠外ですが、「ロシア鉱工業生産と鉄鋼業の動向」、「EUがウクライナ産農産物・食品に一層の市場開放」という短い連載記事を書きました。
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私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年12月号のご案内。今号は「新しい局面に立つコーカサスの国々」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、いずれも特集の枠外ですが、「ロシア鉱工業生産と鉄鋼業の動向」、「EUがウクライナ産農産物・食品に一層の市場開放」という短い連載記事を書きました。

こちらの記事が、ウクライナで国際支援の遅れにより財政赤字補填の目途が立っていないという問題を伝えている。以下記事を抄訳しておく。
2026~2027年のウクライナの国家予算の赤字のうち、まだ補填できていない額が約600億ドルに達する。これは、国家歳出の資金調達に深刻な課題を招き、追加的な国際支援の必要性を生じさせている。キーウ安全保障フォーラムのエネルギー・経済情勢に関する緊急会合で、O.カヴァ財務次官が明らかにした。次官によると、2026年の予算編成は2025年よりも難しくなる。なぜなら、赤字を補填する財源についてまだ完全に明確になっていないからだ。2025年の予算編成では、ウクライナは資金調達について明確な合意があったが、現在の状況は、国際的なパートナーが意思決定を遅らせた2024年に似ている。財務省は資金調達のために国際的なパートナーと積極的に交渉しており、良い結果を期待していると、次官は述べた。次官はまた、ウクライナが凍結されたロシア資産を財源とする新たな資金調達メカニズムの構築に取り組んでいることを指摘し、その一環として、こうした資金の大部分が凍結されているEU、特にベルギーとの交渉を進めていると述べた。次官は、米国がウクライナ支援に関する立場を変更したにもかかわらず、欧州のパートナー諸国およびG7諸国はウクライナを支援する姿勢を維持していると強調した。

ひまわり油の貿易では、9月始まり・8月終わりの年度が用いられることが多い。ロシアやウクライナのひまわりは、8~9月頃に収穫され、それ以降に搾油・輸出が本格化するので、収穫期直後の9月を新年度の始まりとし、翌年の8月末を年度の終わりとするという慣習が定着しているということである。それで、こちらの記事によると、8月に終了した2024/25年度の結果、ロシアが世界最大のひまわり油輸出国となったということを伝えている。
記事によると、8月に終了した2024/25年度の結果、ロシアはひまわり油の輸出国として世界でトップになったと、連邦センター「アグロエクスポート」のI.イリューシン所長が明らかにした。同氏の推計によると、ロシアは外国市場に約520万tのひまわり油を供給した。2024/25年シーズンの輸出国トップ3は、ロシア(520万t)、ウクライナ(470万t)、アルゼンチン(130万t)となった。「近年、ロシアは食用油の輸出を積極的に拡大しており、ひまわり油はその旗艦製品である。ロシア企業は、世界有数の輸入業者とのパートナーシップを計画的に拡大・深化させ、南アジア、東南アジア、中東、アフリカの市場で競争に勝ち抜き、新たな市場を開拓している」とイリューシン氏は強調した。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年11月号のご案内。今号は「地政学的変動の中のユーラシアの物流」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、いずれも特集の枠外ですが、「正念場を迎えるロシア経済・財政」、「アラスカ会談後の米国・ロシア・ウクライナ関係」という短い連載記事を書きました。
ただ、「アラスカ会談後の米国・ロシア・ウクライナ関係」は、脱稿後にまた動きが逆流しており、ちょっと古くなってしまいました。行ったり来たりの力学なので、いつの時点で区切るかで話が違ってしまい、難しいところです。

こちらの記事などが伝えたところによると、9月29日のビデオメッセージでゼレンスキー大統領がウクライナからの武器輸出に意欲を示したということなので、大統領の発言要旨を以下のとおり整理しておく。
このほど、長距離兵器メーカーなどが参加した最高司令官の技術会議が開催された。会議で取り上げられた主な課題は、生産量であった。ウクライナ国防省やその他の政府関係者、国防・治安部隊、そしてウクライナのドローンやミサイルを製造する主要企業すべてが、本日協議を行った。全員が1つの協議に参加し、重要な決定の準備に関与することで、実際に適任者を見極め、真実の情報を得ることができる。
ウクライナの生産能力と企業の実際の優位性について評価の相違があった。最大限の生産を行う必要があり、国内の生産能力はまだ十分に活用されていない。
ウクライナの資金は、質の高い成果を上げることができる各企業がそれを獲得し、完全に実現できるように配分されている。
パートナー諸国は、特にドローンに関して、資金面で私たちを支援してくれている。これは重要なことだ。その支援は実感できるものであり、感謝している。国防省および関係機関の任務は、メーカーが実際に履行できる範囲で、できるだけ多くの発注を確保することだ。
最高司令部では、ウクライナの遠距離攻撃能力の必要性について報告があった。さらに、兵器ストックが十分に補充されるよう、契約と生産を計画している。
輸出についても取り組んでいる。つまり、ウクライナの武器の輸出、特に余剰がある特定の種類の武器の輸出を管理することで、ウクライナに追加の資金を提供し、現在前線で必要とされている不足品や、ロシア領内への攻撃で最も効果を発揮した武器の生産に充てることができる。
すでに4つの輸出拠点(米国、欧州、中東、アフリカ)について合意が成立している。ウクライナは関連協定の準備を進める予定である。

ロシアの情報源でウクライナの情報をフォローするのはよろしくないが、目下個人的にウクライナとEUの通商関係について調べようとしており、タスのこちらの記事がそれに関連する問題を伝えているのが目に留まったので、記事を以下のとおり抄訳しておく。
ハンガリーはウクライナからの小麦とトウモロコシの供給を再開する意向はなく、それは欧州の農家の利益にかなわないと考えている。ハンガリーのイシュトヴァーン・ナジ農業大臣が、ブダペストでウクライナの欧州・ユーロ大西洋統合担当副首相タラス・カチカとの会談後、そのように表明した。
農相はフェイスブックに、「ハンガリー農家の利益が依然として第一だ。私は農業省でウクライナのカチカ副首相を迎えた。我々は、ハンガリーが要請しない限り、ウクライナはトウモロコシと小麦をハンガリーに輸出しないことで合意した。我々は輸入禁止を維持し続け、ハンガリー農家の生計と販路を守る!」と書き込んだ。
ハンガリー政府は繰り返し、ウクライナ農産物がダンピング価格で欧州に流入することで、欧州の農家が大きな損失を被っていると主張してきた。EUが2022年にウクライナ産農産物の輸入に課される関税と割当を撤廃する決定を下したことは、中東欧諸国に深刻な打撃を与えた。生産基準や農地の規模の違いにより、より安価なウクライナ産品が欧州農家の伝統的市場から彼らの商品を駆逐しているのだ。
2023年秋、欧州委員会が9月15日に期限切れとなったブルガリア、ハンガリー、ポーランド、ルーマニア、スロバキア向けのウクライナ産の小麦・トウモロコシ・菜種・ヒマワリ種子の輸入禁止措置を延長しなかったため、中東欧諸国はやむなくウクライナ産農産物の輸入禁止を導入した。ハンガリーは一方的に禁輸措置を維持し、さらにそれをウクライナ産の20品目に拡大した。そこには穀物、肉、卵、植物油、野菜、蜂蜜などが含まれている。

Wedge ONLINEに、「プーチンがゼレンスキーと会うとしたらどんな時か?ロシア、ウクライナ首脳会談が簡単に実現しないこれだけの理由」という論考を寄稿しました。8月20日に原稿を提出したものなので、その後も目まぐるしく情勢が変わっており、ちょっと賞味期限が怪しいですが、無料でお読みになれますので、ぜひご利用ください。

いくつかのメディアで、ギャラップの調査によりウクライナ国民の徹底抗戦の姿勢が揺らぎつつあることが示されたということが伝えられ、気になっていたので確認したところ、こちらの調査結果がそれだった。そこに掲載されているグラフが上掲のとおりである。
最新の調査は7月初めに実施されたということである。その結果、「ウクライナは勝利するまで戦闘を続けるべきだ」という回答が24%にまで低下し、「ウクライナは戦争を終えるためになるべく早く交渉を模索すべきだ」という回答が69%にまで上昇した。トレンドは明らかであり、確かに徹底抗戦の決意は揺らいでいる。
むろん、早期交渉支持者の人たちも、安易に領土の譲歩をしていいといった意見とは思えず、交渉によってウクライナが納得できるような領土的取り決めや安全の保証を取り付けるべきだという考え方が主流ではないかと思われる。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年9-10月合併号のご案内。今号は「中央アジア・コーカサス経済・貿易の新潮流」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、いずれも特集の枠外ですが、「ロシア鉱工業生産の不振が一層鮮明に」、「ウクライナ新内閣は逆風下の船出」という短い連載記事を書きました。また、鳥飼将雅『ロシア政治 ―プーチン権威主義体制の抑圧と懐柔』の書評も書きました。

ロシアによるウクライナへの全面侵攻開始後、EUは特例としてウクライナに対する関税等の輸入制限措置を停止していたわけだが、このほどその優遇措置は撤廃された。こちらの記事が、こうした状況下でのウクライナの対EU食品輸出について動きを伝えているので、以下抄訳しておく。
EUがウクライナに対して実施していた自主的な貿易優遇措置は、6月5日に終了した。
ウクライナはEUが設定した蜂蜜の関税割当量を完全に使い果たし、砂糖の割当量もほぼ使い果たした。ウクライナ農業ビジネスクラブ(UCAB)によると、「蜂蜜の割当量3,500tはほぼ完全に使い果たされた。砂糖の輸入枠1万1,700tもほぼ使い切った」という。また、ウクライナは粉乳の関税割当もほぼ使い切っているという。
さらに、卵の割当量は既に使い切られているが、この商品の輸出は他の商品とはやや異なる。というのも、この品目はウクライナが関税割当を使い切っても、EUの世界割当に基づいて輸出されており、これによりウクライナ産に対する通常の関税よりも低くて済んでいるからである。ゆえに、関税割当の終了後も、ウクライナの輸出は継続している。同様の状況はトウモロコシの場合にも見られる。また、ウクライナが既に関税割当の約半分を利用した品目も存在する。たとえば麦芽、4,000tのうちほぼ52%が消費された。デンプンは5,800tの割当のうち60%が消費された。トマトは5,833tのうちほぼ50%が消費された。
2022年6月4日から、EUはウクライナに対して優遇貿易制度を導入し、これは2023年に延長され、2024年5月にさらに1年間延長された。「貿易ビザ免除」は、ロシアの侵攻後にウクライナの経済を支援するため導入されました。専門家によると、この措置は確かにウクライナが困難な時期を乗り越えるのに大きく貢献した。2024年にEUとの貿易の割合はウクライナの総貿易額のほぼ54%を占めた。2024年にはEUへの輸出は16.1%増加し、248億ドルに達した。だが、欧州委員会が6月5日以降、ウクライナとの「貿易ビザ免除」を延長しないことが4月に明らかになった。ウクライナとEU間の貿易体制は、侵攻前の条件に戻ることになった。他方で、6月には、EUがウクライナからの鉄鋼に対する「貿易ビザ免除」を3年間延長することが明らかになった。

ロシア・ルーブルの補助通貨は「コペイカ」で、1ルーブル=100コペイカである。ウクライナでもフリヴニャの補助通貨としてコペイカが使われてきたが、ウクライナ語風に読むとコピイカということになる。
それで、個人的にきちんと認識していなかったのだが、ウクライナはこの分野でもロシア離れを進めようとしていて、ロシア風のコピイカに代わり、ウクライナの歴史で用いられたことのある伝統的な補助通貨の名称である「シャフ」に切り替えようとしているということである。安直ながらウクライナ語版ウィキペデイアから引用すると、以下のような経緯である。
2024年9月2日、ウクライナ中央銀行は、歴史的正義の回復、ロシア化からの脱却、およびウクライナの貨幣流通における国民的伝統の強調を目的として、補助通貨「コピイカ」の名称を「シャグ」に変更する措置を講じた。この決定はウクライナ国立科学アカデミーによって支持され、特にウクライナ歴史研究所と言語学研究所から肯定的な専門家の意見が得られた。フリヴニャはキエフ・ルーシ時代に由来する通貨だが、「シャフ」はヘトマン時代に由来する通貨だ。ウクライナ中銀総裁によると、「コピイカ」はウクライナの語源とは無関係で、ロシア語の「コピエ」(つまり「槍」)に由来し、その画像は15世紀からモスクワ国家で使用されていたため、この名称は帝国起源である。ロシアの大規模な侵略下で、コピイカをシャフに置き換えることは重要かつ必要な措置である。
それで、当初はシャフに切り替わっても、コピイカ通貨はそのまま流通するという話だったようなのだが、こちらの記事によると、ウクライナにおけるコピイカ通貨の流通は停止されるようだ。同国では10コピイカ硬貨が41億枚ほど流通していると見られるが、ウクライナ中銀は今年10月1日からその回収を始めるということである。明確でないが、そもそも日常的な買い物でコピイカを使うことはほとんどなくなっていたようで、コピイカに代わり新たにシャフ硬貨が発行されることはないような雰囲気である。今後は、買い物で端数が出た時には、四捨五入するということらしい。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年8月号のご案内。今号は「『友好国』シフトが加速するロシア貿易」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、特集の枠内で「イラン情勢で不透明化する南北輸送回廊」という記事を書き、特集外では「昨夏不作の影響が出たウクライナの穀物輸出」という記事を書いています。ともに2ページの短い連載記事ですが。

ロシアの情報源でウクライナのことをお伝えするのは適切でないが、ウクライナの良い情報源がすぐに見付からないので、ご容赦を。こちらの記事によると、ウクライナ政府改組の一環として、農業政策・食料省の統合の動きがあるが、これに対し農業関係者から反対の声が上がっているという。
記事によると、7月13日、ゼレンスキー大統領は行政府の改革を発表した。コストを削減し、国防に資源を振り向けるための国家機構の改革とされる。
これを受け、ウクライナの農業関係者は大統領に対し、農業政策・食料省を解体するのは不適切だと訴えた。ウクライナ牛乳生産者協会が、37の農業団体の代表が署名したアピールをフェイスブックで発表した。
アピールでは、以下のとおり主張されている。すなわち、大統領府と議会の多数派が、経済省、農業政策・食料省、環境保護天然資源省を統合して、新たにウクライナ資源省を創設する計画を発表したことは、大きな懸念材料だ。軍事衝突の状況下、農業部門はウクライナ経済の屋台骨であり、GDPの15%を占め、外貨収入の60%以上を生み出し、予算を埋め、軍に資金を供給する重要な源泉となっている。独立した専門省の廃止は戦略的な過ちである。今日、ウクライナが欧州統合について交渉し、ウクライナの農民の貿易上の利益を守るために、強力な産業代表を置くことがこれまで以上に重要である、と。

1ヵ月ほど前の古い話題で恐縮だが、こちらの記事が2025年のウクライナの穀物収穫の見通しを伝えているので、要旨を以下のとおりまとめておく。
V.コヴァリ農相が語ったところによると、ウクライナの穀物収穫量は、2024年には5,670万tだったが、2025年には10%ほど落ち込み、5,100万t程度となる恐れがある。ウクライナは世界的な穀物・油脂作物の生産国だが、収穫は秋と春の天候に大きく左右される傾向がある。現在進行中のロシア侵攻に伴う軍事的リスクも、農民が作付けや収穫に二の足を踏んだり、実際にできなくしてしまうことで、生産を減少させている。また、かなりのエリアが占領されたり、地雷を敷設されたりしている。2025年は難しい収穫となりそうだ。暖冬で、当初湿気がなく、その後は長引く雨で、一部の地域では播種作業が2週間も遅れた。したがって、収穫量の減少が予想される。最も悲観的な予測によれば、穀物は10%減、油脂作物は5%減となる。2025年のウクライナの収穫量は、トウモロコシが約2,600万t、大麦が450万t、雑穀が150万t、ヒマワリの種が1,150万t、テンサイが1,100万tと見られる。小麦の収穫量は2,000万~2,200万tと予想され、最終的な数字は天候と戦争要因に左右されると、大臣は述べた。

ウクライナでは、ドンバス地方の製鉄所が軒並み占領または破壊され、現在残っている製鉄所で圧倒的に規模が大きいのがドニプロペトロウシク州にあるアルレロールミタル・クリヴィーリフということになる。ウクライナでは珍しく外資の傘下に入った製鉄所でもあり、ウクライナ民営化の成功例とされてきた。
ところが、そのアルレロールミタル・クリヴィーリフの存続が不透明になってきた。こちらのインタビュー記事の中で、同社のロンゴバルド社長は、電力料金が非常に高いのが問題であり、今後もそれが原因で赤字が続くようであれば、ウクライナ撤退を検討せざるを得ないと語っている。ウクライナの電力料金は非常に高く、ヨーロッパよりも高い料金であり、同社のビジネスには競争力がない。アルセロールミタルはウクライナ工場に過去3年間で10億ドルを注入し、事業を継続してきた。ウクライナに留まるために、非常に高い代償を払っている。一方で、鉄鋼価格は世界市場によって決定されるため、そのコストを顧客に転嫁することは不可能だ。社長は以上のように語った。

ロシアやウクライナの農産物取引では、7月始まり/6月終わりの穀物年度が用いられることが多い。なので、今は2024/25年度が終わったばかりということになる。ウクライナ農業政策・食料省のこちらのページに、2024/25年度のウクライナの穀物輸出実績が出ているので、それを拝見する。
農業省によれば、2024/25年度のウクライナの穀物(豆類を含む)の輸出は4,060万tで、前年度比20.5%減であった。中でも最大品目のトウモロコシの落ち込みが大きく、前年度比25.6%減の2,196万tであった。小麦は15.0%減の1,572万t、大麦は8.5%減の232万tであった。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年7月号のご案内。今号は「強まる国家統制下での企業活動の前途」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
今回服部は、いずれも特集の枠外で、「ロシアが造船業発展戦略を更新」、「ウクライナと米国の鉱物資源ディール」という短い連載記事のみ書きました。
こんなパターンばかりで恐縮だが、あるところでの講演に向け上掲のようなグラフを作成したので、ここでもお目にかける。こちらに見るとおり、キーウ国際社会学研究所が継続的に実施しているゼレンスキー大統領への信頼度(表現は違うが日本で言うところの支持率のようなものだろう)調査結果の推移を示したものである。
グラフに見るとおり、開戦前は危険水域に入りかけていたゼレンスキー大統領への信頼度だったが、ロシアによる全面軍事侵攻開始後には概ね安定して高い水準を保っている。人物の好み云々ではなく、今はゼレンスキー大統領の下に団結し難局に立ち向かわねばという意識が、総じて国民に共有されているからだろう。
直近の5~6月の調査ではゼレンスキーへの信頼度が若干低下しているが、専門家のフルシェツキー氏によると、これは予想された動きだったという。というのも、2025年2月以降、(ゼレンスキー大統領が訪米で毅然とした態度をとったことなどが評価され)国旗の下に結集するという効果が働き、政権信頼度が通常以上に高まっていた経緯があったからである。こうした効果はそれほど長続きはせず、一定期間後に支持が低下するのは自然な成り行きである。フルシェツキー氏いわく、「国旗の下での結束効果が弱まるにつれて、ウクライナ国民は、ロシアの夏の攻勢、汚職、人事、改革などの内的要因により敏感に反応するようになる。これらの事柄はすべて、政府による効果的な解決策と適切なコミュニケーションが必要だ。もし国民が政権による適切な対応を実感できなければ、さらなる信頼の低下傾向につながる可能性がある」ということである。
なお、2025年5月の調査で、ゼレンスキーの74%に次ぐ信頼を集めたのは、芸能界から政治家に転身したプリトゥラ(50%)、キーウ市長のクリチコ(43%)、オデーサ出身のキャスター/政治家のホンチャレンコ(27%)、与党「公僕党」から分かれ出たラズムコフ(27%)、前大統領のポロシェンコ(25%)などであった。
あるところでやった講演に向け、上掲のようなグラフを作成したのだけど、他に使う予定はないので、もったいないからここに掲載することにする。ウクライナ・モルドバ・ベラルーシは、ロシアとEUの狭間に位置し、過去10年あまり、地政学的帰属をめぐって揺れてきた。そこで、危機前と位置付けられる2012年と、最新の2024年で、それら3国の商品輸出入相手地域がどのように変化したかを図示したものである。
ウクライナは、元々、対ロシアと対EUの比率が同じくらいだったのが、決然とEU路線を選択し、今やロシアとの貿易は法的に禁止されゼロになっており、構造が一変した。モルドバも、かつては輸出市場としてもガス輸入相手国としてもロシアへの依存度が高かったが、大幅にEUへとシフトした。
それに対し、従来以上にロシアへの依存度を増しているのがベラルーシであり、それは特に輸出において顕著である。一方、輸入において対ロシアの比率が低下しているのが奇異に思われるが、それはベラルーシ原発が稼働しロシアから輸入するガスの需要が低下したこと、またベラルーシ石油精製業が制裁で輸出不振に陥りロシアから原油を輸入する必要性が低下したことに起因していよう。
ここで興味深いのは、「その他CIS」という項目である(なおウクライナはすでにCIS離脱を表明しているがここでは便宜的にCISにカウントする)。ウクライナとベラルーシはその比率がかなり縮小し、モルドバはあまり変わっていない。ウクライナとベラルーシは両国間での相互貿易がかなり大きかったが、それが戦争で途絶えたため、両国とも「その他CIS」が減少したものである。一方、モルドバの「その他CIS」取引は大部分が対ウクライナで、モルドバはウクライナ向けの石油製品供給の中継拠点となっていることなどから、「その他CIS」の数字があまり減っていないということになる。

こちらの記事が、独ツァイト紙を引用する形で、EUの輸入特例廃止によりウクライナに損失が生じるということを伝えている。本来なら原典に当たりたいところだが、アクセスがないのとドイツ語が読めないので、やむなくロシア国営メディアの引用報道振りを以下のとおり紹介させていただく。
EUは、2022年春以降、ウクライナ産の農産物輸入に、一時的に無関税輸入を認めていたが、今般その措置を撤廃し、ウクライナ産農産物輸出に対するすべての割当と関税の適用を再開した。これはウクライナの農業部門全体にとって深刻な打撃となると、独ツァイトが報じた。
同紙によると、ウクライナにとり農産物の輸出は重要な外貨獲得源であり、2024年のウクライナの農産物輸出の60%はEUに輸出された。同紙によると、ウクライナ政府は約30億ユーロ相当の輸出を失うと見込んでおり、一連の経済指標を1%ポイント低下させる可能性があるという。しかも、EUが関税復活を決定したのは、インフレの上昇、税収不足、財政赤字などでウクライナが苦しんでいる「特に悪い時期」に重なることになった。
欧州委員会は以前、ウクライナ産農産物について、基本的なレベルで市場アクセスをより自由にするための新たな自由貿易規則に合意する意向を表明していたが、この提案はまず、ウクライナ産の安価な農産物輸入の影響を最も受けているEU諸国との間で合意されなければならない。

最近、スコット・レイノルズ・ネルソン(著)・山岡由美(訳)『穀物の世界史 小麦をめぐる大国の興亡』 (日本経済新聞出版、2023年)という本を読んだ。Amazonから紹介文を拝借すると、以下のとおり。
《戦争や革命勃発の背後にアメリカ産小麦の存在――》 19世紀初頭より帝政ロシアは、ウクライナの黒海に面したオデーサの活況を呈する港を通じて、ヨーロッパの大部分に食糧を供給していた。しかし、アメリカ南北戦争の後、大量のアメリカ産小麦が大西洋を渡ってヨーロッパに押し寄せるようになり、食糧価格は急落した。安価な外国産穀物は、ドイツとイタリアの台頭、ハプスブルク家とオスマン帝国の衰退、そしてヨーロッパ各国による勢力圏の争奪戦に拍車をかけ、第1次世界大戦とロシア革命が勃発する決定的な要因となった。
国家の盛衰に説得力ある新たな解釈を加えた本書は、大国同士が鎬を削るなかにあって、穀物の支配が比類のない力を示してきたことを物語っている。従来の歴史観をゆさぶる注目書。
この本の原題は、Oceans of Grain ―How American Wheat Remade the Worldという。いわば米国が主役なわけだが、ロシアが裏主題のようになっている。やや一面的かなと感じるところもあるが、ロシアに関する書き振りはかなり踏み込んだものであり、18世紀以降のロシアの発展、ヨーロッパとの関係、そしてウクライナというものの成立を考える上で、まさに小麦という要因が鍵を握っているのではないかと考えさせられた。
そもそも、本書によると、現在のウクライナの地に当たる黒海北岸で、農民たちが数世紀にわたり様々な小麦を交配して気候に適した品種を作り、それが北米、アルゼンチン、オーストラリア等世界全体に広がっていったのだという。
時代は下り、18世紀のエカチェリーナ2世の治世で現ウクライナの大半が帝政ロシア領となった。本書の第3章によると、
1760年代、帝国と穀物の関係はエカチェリーナ2世の治世下でふたたび変化する。ロシア帝国を拡大するために未加工の穀物を販売するというまったく新しい政策をエカチェリーナは採用したのだ。それ以前の帝国は農地を掌握し、港を拡大し、さらに穀物を国内で流通させて都市を養い、国外に運んで陸海軍を養っていた。だがエカチェリーナは、重農主義者(フランスの経済思想家や王室顧問のグループ)の影響を受けていた。経済を農業者、地主、職人、商人のあいだの商品の交換と見なしていた重農主義者は、余剰穀物を輸出して希少な外国産品と交換する商人は帝国に利益をもたらすと考えた。それ以前の思想家は国際貿易を不穏当で危険なものと考えていたが、この紳士たちは穀物栽培に対する国家の支援や、穀物取引を妨げる国内障壁の撤廃、広範な教育、輸出入の慎重な管理が必要であると説いた。かれらは現代の意味での自由貿易論者ではなかったが、しかるべく管理された穀物輸出は帝国の富の基盤となりうると考えていた。……エカチェリーナは重農主義の理論をロシアの状況に会うようにさらに読み替えて100ページの文書に収め、印刷のうえロシア全土に配布した。
(中略)エカチェリーナが1796年の死去以前に任命した県知事たちは、彼女の重農主義的ユートピアを現実へと変えた。すべての中立国に加え、革命中のフランスも君主制のイギリスも、イスタンブールの海峡を通行して安全地帯のオデーサで穀物を自由に買い入れることができた。1800年にはわずか数軒の家しか建っていなかったオデーサだが、1807年以降は、ヨーロッパが戦火に包まれているあいだに、ヨーロッパ向け穀物の国際市場となった。……乾燥した草原に穀物の栽培地が瞬く間に広がり、オデーサの人々とロシア帝国に富をもたらした。……オデーサが建設される前、ロシア帝国の膨張は慎重かつ緩慢で、要塞線も一本ずつ築いていくという具合だった。オデーサが建設されたからのロシアは、アメリカと同じように外貨を手に入れ、飛躍的な膨張も可能になった。
ただし、エカチェリーナを単に開明派と位置付けるのは難しい面がある。「エカチェリーナは穀物の集約的生産を推し進めるべく私有財産の制度を設けたが、これは帝国の将来に深い影響を及ぼすことになる。彼女は農奴制をアメリカの奴隷制に近いものにしようとした」からである。
やはり第3章で、次の記述も非常に興味深かった。
帝国が戦争を遂行するに当たってエカチェリーナが建てた構想も、穀物を軸に据えたものだった。彼女はまず、帝国の外から穀物を手に入れてそれを軍の食糧にしながら、乾燥した平原の占領を進めていった。それから外国人入植者に補助金を出し、港に資源を注ぎ込み、海外で穀物を売却して外貨を得た。それから1世紀以上にわたって、ロシアのツァーリと役人は、この小麦を土台にした膨張という政策を続けることになる。

米国の著名な経済学者であるジェフリー・サックス氏は、こちらの講演などに見るとおり、米国の論壇では異例なほど、対ウクライナ戦争に関してもロシア寄りの発言を続けているようだ。
それで、そのサックス氏が、ロシア国営タス通信のインタビューに応じたということで、タスはいくつかの記事に分けて配信している。こちらでは、欧米の制裁は意図したような結果をもたらさなかった、ある意味では逆にロシア経済を強めることになった、といったことを述べている。
こちらでは、サックス氏が米国とウクライナのレアアース・ディールについてコメントしている。サックス氏いわく、レアアース・ディールで米国は大して得をしない。ウクライナにどんな資源があるのか、その採掘がどれだけ採算がとれるのか、開発に何年かかるのか、金属の加工・精錬をどうやってやるのか、正確なことは誰にも分からない。ウクライナの鉱物資源に関しては、誇張されているところが多いと思う。実際に何らかのものはあるのだろうが、それが米国にとってのドル箱になるとは思わない。サックス氏は以上のように述べた。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年6月号のご案内。毎年6月号はロシア以外のNIS諸国を掘り下げる特集と決まっており、今回は「成長と分断が進むNIS諸国の諸相」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
服部個人は、「2024~2025年のロシア・NIS諸国の経済トレンド」という巻頭記事の中でウクライナの経済レビューを担当しているのに加え、「落ち込みが目立つウクライナのレミッタンス受入」、「ロシア軍需生産の陰りと強気のプーチン」という連載記事を書きました。

北大にも学園祭というものはあり、今年は6月6日(金)~8日(日)に「第67回北大祭」が開催されます。我々のスラブ・ユーラシア研究センターも6月7日(土)に、「スラヴ・ユーラシアを知る、編む、着る」と題して、色々と出しものをやります。
その中で15:00-15:30に私が、サイエンストーク「ロシア・ウクライナ戦争で私たちの食卓はどうなる?」というお話をさせていただくことになったので、ご案内申し上げます。サイエンストークなどというと難しく聞こえますが、要するにロシア・ウクライナ戦争が食料の分野でどんな悪影響を及ぼしているかを、一般の皆さんにも分かりやすくお話しするという企画です。
配信やアーカイブはなく、その場だけの一期一会とはなりますが、ご近所の方などはお運びいただければ幸いです。

長らく懸案となっていたウクライナの鉱物資源をめぐる同国と米国の協定が4月30日に調印された。米政府側では確認できなかったが、ウクライナ政府側はこちらに見るとおり協定のテキストを発表している。ウクライナ語に加え、英語のテキストも掲載している。ただし、英語テキストは文字ではなく画像のPDFであり、これではコピーも自動翻訳もできないので、不便であろう。
それに比べると、キーウ・インディペンデントのこちらのページに出ている協定の英語テキストの方が、見やすいし、コピーもできて便利であろう。当ブログでも以下でそれをコピーして掲載するので、そちらをご覧になっていただいてもいい。ただし、コピーの際に書式の乱れが生じてしまった点はご容赦いただきたい。
個人的には、テキストをいま見付けたところなので、まだ条文を読みこなすには至っていない。それはまた後日。ウクライナ政府はこちらに見るとおり英語で協定の解説も掲載しており、とりあえずそちらを読むのがいいか。
国民が出稼ぎなどで外国に出て、その収入等を本国に送金することを「レミッタンス」と言う。私はウクライナのその統計を継続的にウォッチしているのだが、このほどウクライナ統計局より最新の2024年のデータが発表されたので、いつも作成しているグラフを上掲のとおり更新してお目にかける。
ウクライナにとり、レミッタンスは「影の基幹産業」と言えるくらいの重要な収入源である。ところが、開戦後のウクライナでは、成人男性が基本的に出国できなくなってしまったので、出稼ぎ収入にも変調が生じ、レミッタンス受入は減少の一途を辿っている。2024年の受入額は94.8億ドルで、前年比16.0%減となった。最盛期の2021年に比べると、3分の2くらいの水準に落ち込んでいる。

私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2025年5月号のご案内。毎年5月号はロシア経済と日露関係の総論的な特集と決まっており、今回は「戦時体制下におけるロシア経済の立ち位置」と題する特集となっております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。
力作が揃ったなかなか壮観な号ですな。私自身は、「ウクライナとロシアのエネルギーインフラ相互攻撃」、「北極政策を加速させようとするプーチン政権」と、短い連載記事のみ書きました。
上の図は、2月に「ロシア・ウクライナ経済のレジリエンス」という講演をやった時に作成したものが元なのだけど、本日駒澤大学で出前講義をするために更新したので、お目にかける。2024年のロシアの統合財政の数字が出たので、その部分を追加した。クリック・タップして拡大表示しご利用ください。
私なども、ロシアで財政が肥大化し、軍事費の比率が拡大しているということを普段強調している。しかし、連邦財政だけでなく、地域財政も加えた統合財政で見て、なおかつ対GDP比という尺度で測ると、ロシアの財政は意外と横這いなのだなと、若干印象が変わる。もちろん、歳出の中で国防費が拡大していることは間違いないのだが、ロシアという大きなパイの中では、許容可能なのかなという気もしてくる。
それに対し、国および経済の規模がロシアより小さいウクライナが戦争で負っている負担は、比較にならないくらい大きい。それを自力では賄えず、欧米からの援助でしのいできたわけだが、米国の変節でどうなるか、というところだ。

米トランプ政権がこれまでのウクライナ支援の見返りに、ウクライナの鉱物資源を獲得するという例のディールは、その後どうなったのだろうか。ロイターのこちらの記事が新たな動きを伝えているので、要旨をまとめておく。
米国とウクライナの当局者は、ウクライナの鉱物資源へのアクセスを得るための米国の提案について、金曜日にワシントンで会談した。協議では軋轢が生じており、これはトランプ政権の最新の草案に起因しており、この草案は当初案よりも内容が拡張されているという。
情報筋は、「交渉は非常に難航している」と言う。先月トランプ政権が提出した「最大主義」の草案によるところが大きい。最新の草案では、ウクライナの鉱物資源への特権的なアクセスを米国に与え、ウクライナの国営企業と民間企業による天然資源開発からの収入をすべて共同投資基金に入れることをウクライナに要求するものだ。
情報筋によれば、米側提案の目新しい点として、米国政府の国際開発金融公社が、ロシアのエネルギー大手ガスプロムからウクライナを横断してヨーロッパに至る天然ガスパイプラインの管理権を握ることを米国が要求していることだという。
ウクライナ政府は、鉱物取引に関する外部アドバイザーとして、法律事務所ホーガン・ロヴェルズを起用した。水曜日にゼレンスキーは、鉱物取引は両国にとって有益であるべきであり、ウクライナの近代化に役立つような仕組みになりうると述べた。シュミハリ首相とマルチェンコ財務相を含むウクライナの高官は、4月25日のウクライナに焦点を当てた閣僚会議を含む国際通貨基金(IMF)と世界銀行の会議のため、2週間以内にワシントンに向かう予定である。
なお、ロイター記事が、ウクライナに所在するガスパイプラインの所有権が、あたかも露ガスプロムにあるかのような書き振りだったことから、他メディアではその点を揶揄しつつ本件を引用しているところが多い。

ロシアによる全面軍事侵攻が始まって以降、EUはウクライナに貿易優遇の特例措置を適用してきた。その措置が今年6月5日に期限を迎えたあと、どうなるかの見通しについて、こちらの記事が伝えているので、要旨を整理しておく。
記事によると、欧州関係筋は、特例措置が6月5日に終了したあと、貿易の条件は開戦前のもの(つまりEU・ウクライナ連合協定による深化した包括的な自由貿易圏=DCFTA)に戻ることになるとの見通しを示した。ただ、その際にEUはウクライナにとって有利な若干の変更を加えることになる。
関係筋は、「6月6日以降、全面侵略が始まったあとにEUが導入したウクライナに対する自発的貿易措置(貿易優遇措置)は終了する。条件は開戦前の状態に戻る。同様に、現在課されている鶏肉、卵、蜂蜜など多くの商品名に対する優遇措置と制限措置の双方も終了する」と述べた。他方、ウクライナ産の鉄鋼など、若干の品目については優遇措置を残す案も検討されているという。
今後EUは、連合協定の29条に修正を加えることで、双方にとって有益で戦争に苦しむウクライナを支援できるような措置を検討していくという。
EU理事会は、長く紛糾した議論の末、2024年5月13日に、対ウクライナ貿易特例措置を2025年6月5日まで延長した経緯がある。今後に関しては、関税免除の条件を、連合協定に統合することが、暫定的に合意されている。