
こちらの記事は、ロシアの政治的立場を色濃く反映しているので注意は必要だが、内容は重要なので、以下要点を整理しておく。
注目すべきは、オデーサ西方のマヤキの道路橋への攻撃である。ロシアは、同時にオデーサ港やチョルノモルシクの燃料・軍需物資関連施設なども攻撃したと発表した。ウクライナ側も港湾・エネルギー施設の被害自体は認めている。
マヤキ橋が重要なのは、ここを通るM15号線が、オデーサから南西のイズマイル、レニなどドナウ川港湾へ向かう重要ルートだからである。しかも、それ以前にザトカの鉄道橋が破壊されていたため、ベッサラビア地方とオデーサ方面を結ぶ物流がM15号線に集中していた。そのマヤキ橋まで損傷したことで、ドナウ港湾へのアクセスが大幅に制約された。
経済評論家イワン・リザンは、①大オデーサ港 → ②ザトカ経由の鉄道 → ③マヤキ経由の道路 という順に物流経路が潰され、結果としてドナウ港湾へのアクセスまで事実上遮断されつつある、と論じる。さらにロシア軍がドナウ港湾自体への攻撃を拡大すれば、コンスタンツァなどルーマニア方面につながる物流も阻害でき、最終的には「黒海沿岸全体の封鎖」がロシア側の狙いと推測している。
経済面では、港湾への反復攻撃によって船舶保険料や運賃が上昇し、外国企業がウクライナとの海上貿易そのものを敬遠する効果もある。つまり物理的に港を完全破壊しなくても、商業航海のリスクを高めることで事実上の封鎖に近づけられる。
ただし、前出のリザンは、オデーサ港湾の機能低下がウクライナ軍への兵器供給の停止を意味するわけではないと認める。海路ではミサイルや弾薬などが運ばれてきたものの、現在重要性の高いドローンやその部品は主として陸路で供給されているためだ。したがって、「港を締め上げればウクライナ軍の補給が止まる」という単純な話ではないという。
一方、軍事評論家ヴァシーリー・ダンディキンはもっと強気で、港湾・交通インフラへの継続攻撃によってウクライナ軍の補給効率はすでに低下しており、今後さらに悪化すると主張しする。
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