
こちらの記事が、ロシア国民が衣類への支出をケチり始めたということを伝えているので、以下要点をまとめておく。なお、本記事のタイトル「Экономия начинается с вешалки」は、「Театр начинается с вешалки(劇場はハンガーから始まる)」という表現をもじったものであり、この表現は「劇場の印象は、入場して最初に利用するクロークやハンガーから決まる」、つまり「物事は入口・第一印象が大切だ」という慣用句となっている。
ロシアでは2026年1~5月に衣料品・靴の購入件数が前年同期比で約10%減少し、一部の分野では15%減となった。さらに、第2四半期の購入件数は第1四半期比でも4%減少しており、消費の落ち込みが強まっている。
一方で、市場規模(金額ベース)は第1四半期に5~7%増加したが、これは販売数量の増加ではなく価格上昇によるものである。衣料品・靴の平均購入額は上半期に3,100ルーブルとなり前年比7%上昇し、プレミアムブランドでは10~20%の値上がりがみられた。
価格上昇の背景には、需要低迷を補うための値上げに加え、トルコやバングラデシュといった生産国におけるコストの上昇もある。ロシアでは制裁の影響による物流費の増加もコストを押し上げている。
こうした状況を受け、消費者の34%はより安価な価格帯へ移行している。以前はプレミアムブランドを購入していた層も、マスマーケットブランドのベーシック商品を選ぶようになっている。複数の価格帯を展開する大手企業には比較的有利だが、高価格帯に特化した独立系ブランドには打撃が大きく、N.O.M.I.、Present & Simple、Gate31などは今年に入って事業縮小を始めている。
消費者の節約志向は「衣料品を全く買わなくなる」というよりも、「購入回数を減らす」「安く買う」方向で現れている。お気に入りのブランドを、セールやアウトレット、中古品(リセール)、海外通販で購入する傾向が強まっている。実際、今年上半期には中古衣料店での購入件数が9%増加し、越境ECによる購入件数は40%増加した。
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