
こちらの記事がアゾフ・ドン運河の航行停止などで、ロシアの穀物輸出に暗雲が垂れ込めていることを伝えている。以下記事を抄訳しておく。
ロイター通信が穀物輸出業界の関係者3人の話として伝えたところによると、ロシアはドン川とアゾフ海を結ぶアゾフ・ドン運河の航行を停止した。この措置は、ウクライナの無人機がアゾフ海でロシア船13隻(うちタンカー10隻)を攻撃したことを受けて決定されたという。ロイターが取材したアナリストらによれば、世界最大の小麦輸出国であるロシアの小麦輸出の最大4分の1がアゾフ海経由で行われている。
また、ロイターの別の情報筋によれば、ロシア国境警備当局は、アゾフ海と黒海を結ぶケルチ海峡の通航申請の受け付けを停止したことを海運会社に通知したという。通知では、こうした制限措置がいつ解除されるかについては明らかにされていない。
アゾフ海沿岸には、ロシア最大の穀物生産地であるロストフ州とクラスノダル地方が位置している。さらに、ケルチ海峡周辺には、ロシア黒海沿岸で第2位の取扱量を誇る港湾がある。航行停止の報道を受けて、7月10日の欧州先物市場Euronextでは小麦価格が4%上昇し、約6週間ぶりの高値を付けた。
ここ数週間、ウクライナはアゾフ海のロシア船舶やロシア国内の石油精製所への攻撃を強化しており、その結果、ロシアでは過去最大規模の燃料危機が発生している。国際機関や業界アナリストはこれまでも、ウクライナでの戦争が世界の穀物貿易にリスクをもたらしていると繰り返し警告してきた。というのも、黒海海域はロシア、ウクライナ両国にとって依然として最も重要な穀物輸出ルートの一つだからである。しかしロイター通信は、この4年半に及ぶ戦争の間、世界市場への穀物供給に深刻な支障が生じたことは、これまでのところ一度もないと指摘している。
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