
ブルームバーグのこちらの記事は、中東危機が解消に向かったことで、ロシアの主力輸出油種であるウラル原油の価格は、ホルムズ海峡封鎖前の水準に戻ってしまったということを伝えている。
記事によると、ウラル原油は2026年7月初めの3日間、ロシア西部港で平均1バレル41.66ドルとなった。これは4月の中東情勢緊迫時の高値の半分以下であり、2026年予算で想定されている59ドルを大幅に下回っている。
ロシアはホルムズ海峡の実質的閉鎖により、ペルシャ湾岸産原油の供給が滞った局面では恩恵を受けた。3月以降、ウラル原油価格は毎月、予算想定の59ドルを上回り、6月も平均60.92ドルであった。その結果、石油・ガス歳入が増え、ロシア政府は約1年ぶりに予備基金の積み増しを再開し、非優先支出の削減も先送りできた。
しかし、ホルムズ海峡の通航が回復し、中東リスクによる価格上昇効果が薄れると、ウラル価格は急落。価格低下が長引けば、ウクライナ戦争が5年目に入る中で、ロシア財政赤字の管理はさらに難しくなる。2026年1~5月の財政赤字は6兆ルーブル、GDP比2.6%に達し、通年目標をすでに約60%上回っている。
ロシアの石油関連税収はタイムラグを伴って計算されるため、7月の原油価格下落は8月の予算収入に反映される見通し。また、ウラル原油のブレントに対するディスカウントは27.35ドルまで拡大した。ただし、インド到着時点ではディスカウントは8.55ドルに縮小しており、この輸送・販売マージンが最終的にロシア側に帰属するのかは不明である。ブルームバーグは以上のように伝えている。
ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします