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 マーケットプレイスとは、日本における楽天市場やAmazonのように、複数の売り手と買い手が集まり、商品やサービスの売買を行うためのオンライン上の「取引の場(プラットフォーム)」を指す。 こちらの記事で、ロシアにおいてマーケットプレイスに参加する出品業者数が増大しているということが伝えられているので、以下抄訳しておく。

 2026年3月時点で、ロシアではインターネット通販を専門とする法人および個人事業主が46万9,485件登録されていた。「Контур.Фокус」とマーケットプレイス大手Wildberriesによる共同調査で明らかになった。両社によれば、その数は過去2年間(2024年3月以降)で14.3%増加した。この間に新たに設立された法人・個人事業主は31万4,212件に上る一方、25万4,863件が廃業・清算された。調査では、ロシア産業分類47.91「郵便またはインターネット情報通信ネットワークを通じた小売業」に該当する事業者が対象とされた。

 オンライン商取引の事業者数が最も多いのはモスクワ市とモスクワ州で、それぞれ7万7,810件、5万1,999件に達した。過去2年間での増加率は、モスクワ市が11.2%、モスクワ州が8.3%であった。一方、新規開業数の伸び率が最も高かったのはダゲスタン共和国で、66%増の1万3,057件となった。次いでニジェゴロド州が19%増の8,436件、ロストフ州が16%増の1万1,624件で続いた。既に高い基準値を持つ地域においてもこうした増加が続いていることは、住民の間でこの種のビジネスへの関心が定着したことを示していると指摘される。

 「Контур.Фокус」プロジェクト責任者のA.ロモフスキーは、オンライン商取引の成長は複数の安定したトレンドによるものだと述べている。彼によれば、多くの地域で新規登録数が廃業数を安定的に上回っており、この分野は依然として新規参入者にとって魅力的である。起業家は比較的小規模な投資でマーケットプレイスに参入でき、自前のネットショップを構築しなくても広範な顧客層にアクセス可能であるという。また、法人形態の事業者比率が高まっていることは、市場の安定性向上と、より大規模なプレーヤーの出現を示している。そして、この分野の発展を支えている最大の要因は、やはり旺盛な需要の存在であるという。

 電子商取引市場参加者協会のYe.チェルニツカヤ会長は、市場拡大は単に起業家数の増加だけでなく、そのビジネス構造の変化とも結び付いていると指摘している。彼女によれば、近年では、起業経験を持つ事業者が電子商取引分野へ参入するケースが増えており、ゼロから新規事業を立ち上げるのではなく、既存の販売チャネルを拡張する形で参入しているという。その一部は、ショッピングモール内の小売店舗を含むオフライン販売チャネルを全面的あるいは部分的に置き換えている。また、従来は卸売中心で活動していたメーカーもマーケットプレイスに進出し、プラットフォームを通じて自ら小売販売を展開し始めているという。一方で、廃業件数の増加も、市場構造の変化と関係している可能性があるという。「電子商取引の進化は、中小企業に対して、より高度な専門性と持続可能な経済モデルを要求している」ということであり、年末までに閉業件数がさらに増加する可能性も否定できない。

 「Т-бизнес」のE.ドロブィシェヴァは、マーケットプレイスが起業家に対する参入障壁を下げていると指摘する。彼女によれば、プラットフォーム側が既に集客基盤とインフラを提供しているため、競争力ある商品とプラットフォーム運営のノウハウさえあれば、比較的短期間で市場参入し、売上を確保できる。一方、従来型のネット通販では、事業者自身が顧客を呼び込み、宣伝に投資し、運営体制を一から構築しなければならない。また、どの販売形態を選ぶかはビジネスの性格に大きく左右される。マーケットプレイスは主として物理的商品の販売に適しているが、広義の電子商取引にはサービスやデジタル商品も含まれ、それらは必ずしもプラットフォーム上で提供されるわけではない。さらに、ビジネスモデル上の採算性も重要な要因となっている。一定数の事業者は、手数料負担を理由にマーケットプレイスを敬遠しているが、そのような事業者は少数派である。というのも、マーケットプレイスへの参入は初期投資が比較的小さく、市場へのアクセスも迅速だからである。

 業務管理サービス「Мойсклад」の担当者も、業者数の増加はオンライン商取引の自然な発展を反映していると述べている。マーケットプレイスは、小規模事業者や新規起業家にとっての「入口」となっており、自前のネットショップを立ち上げる場合に比べ、必要な投資や専門知識が少なくて済む。また、一部の企業はオフライン事業からオンライン販売を試験的に導入するためにプラットフォームを活用している一方、自社サイトがマーケットプレイスとの競争に耐えられないケースもあるという。どの販売形態を選択するかは事業上の目的によって異なる。マーケットプレイスは、迅速な事業立ち上げ、広範な顧客層へのアクセス、運営負担の軽減といった点で有利である。一方、自社ネットショップは、顧客基盤の管理、利益率の確保、ブランド育成を重視する企業にとって依然として重要である。また、プラットフォーム側の手数料や物流要件は、商品カテゴリーによっては採算性に影響を及ぼし得るという。そのため、実際には、マーケットプレイスと自社販売チャネルを併用し、リスク分散と収益管理を図る「ハイブリッド型」モデルが、ますます一般化している。


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