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 こちらの記事が、ロシアの大手28企業の2025年の業績について伝えているので、記事の要旨をまとめておくことにする。

 ロシア主要産業企業の2025年の業績は、全体として大幅に悪化した。分析対象となった28社のうち、大多数の企業で純利益、売上高、EBITDAのいずれか、あるいはすべてが悪化しており、特に石油・ガス、石炭、鉄鋼といった基幹資源産業の落ち込みが目立った。

 企業別の業績は、上に掲載した表のとおりである(ただし、輸送企業等を示した最後の表のタイトルが、誤って肥料メーカーとされている)。28社合計では下のグラフに見るとおり、2025年の売上高は前年比16.7%減、純利益は30.8%減、EBITDAは20.1%減となっている。

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 最も厳しい状況に置かれたのは、石油ガス産業と鉄鋼業である。ロスネフチ、ガスプロムネフチ、ルクオイル、タトネフチ、ノヴァテクなどは軒並み収益性が低下し、ルクオイルは2025年に1兆ルーブル超の赤字に転落した。石炭企業でもメチェルやラスパツカヤが赤字を大幅拡大させ、鉄鋼大手のセヴェルスターリ、マグニトゴルスク、ノヴォリペツクも全面的な業績悪化に見舞われた。マグニトゴルスクは2024年には減益にとどまっていたが、2025年には赤字化した。

 こうした悪化の背景として、原油価格下落、ルーブル高、対ロ制裁、高金利政策が挙げられる。制裁による販路縮小や輸出価格のディスカウントに加え、石炭業界では物流制約や高額な輸送費も重荷となった。また、石油ガス企業では、鉱物採掘税やダンパー制度など税負担増加も収益を圧迫した。

 産業全体の減速は実際の生産低下にも表れている。2025年のロシア粗鋼生産は前年比5%減の6,740万tとなり、自動車生産も12%減少した。特に最終製品や高付加価値製品を扱う分野ほど打撃が深刻とされる。

 一方で、比較的安定した分野も存在した。肥料、金、非鉄金属分野は、世界市場の好況に支えられ、利益・売上・EBITDAを伸ばした。金価格は2025年に約1.5倍となり、ロシア産肥料の国際需要も堅調だった。フォスアグロ、ウラルカリ、アクロンなど肥料メーカーは大幅増益を達成し、ノリリスクニッケルや金鉱大手ポリュスも良好な業績を維持した。特に肥料輸出は過去最高の4,500万tに達した。さらに、2026年に中東情勢が緊迫化し、ホルムズ海峡封鎖リスクが意識されたことで、ロシア産肥料への需要は一段と高まった。

 ただし、非鉄金属でもルサールは例外で、アルミ価格低迷と高金利負担、原料コスト上昇により2014年以来となる赤字に転落した。銀行借入や社債コストが大幅に増加し、アルミ価格上昇効果は原価上昇によって相殺された。

 輸送・機械産業は「まだら模様」の状態にある。アエロフロートは旅客数を維持しながら収益を改善した一方、トランスコンテナやFESCOなど物流企業は業績悪化となった。機械産業でもKAMAZや鉄道車両メーカー各社は低迷した。ロシア鉄道は貨物輸送量減少、物流混乱、巨額債務負担により、利益が22分の1に急減した。輸送量減少は、実体経済の停滞と企業の設備投資延期を反映している。

 そのため、多くの企業は現在、「成長」よりも「生存」を優先する局面に入っている。輸送業界では、欧州向け石炭輸送の回復ではなく、「南北回廊」など新物流ルートへの適応力が重要視されるようになった。資源・冶金分野でも、新規投資よりコスト削減や代替市場確保が中心課題となっている。

 さらに問題なのは、ロシア政府が掲げる輸入代替や「供給側経済」構築が十分に進んでいないことである。企業の悪化は財政にも圧力を与え、輸出収入減少や産業成長鈍化につながりかねない。特に2025年以降の超高金利政策は、制裁や人手不足に加わる新たな「巨大な負の要因」とみなされている。企業は借入困難に直面し、同時にルーブル高で採算も悪化した。その結果、設備投資は大幅に落ち込み、「投資崩壊」と呼べる状況に近づいている。中央銀行自身の調査でも、2026年第1四半期の投資活動は、コロナ禍を除けば過去10年で最低水準となった。

 今後については、政策金利引き下げが進めば一定の回復余地はあるものの、それだけでは不十分と考えられる。企業にとって重要なのは資金調達コストよりも、将来的な販路や需要への確信であり、需要見通しが立たなければ、低金利でも投資は再開されないとの見方が強い。現在の政策金利は14.5%であり、実体経済の本格回復には少なくとも10%以下への引き下げが必要と指摘される。


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