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 昨日から海外出張中であり、旅先ではブログが更新できるか、心許ない。なので、更新が途切れないよう、甚だ簡単な内容ながら、出張期間中の記事をあらかじめ書き溜めて予約しておくことにする。今回は、最近入手した書籍の中で、特に気になっている(しかしまだ読めていない)ものを、1日1冊紹介する。

 まずは、こんな本から始めてみようか。ドミトリー(ディマ)アダムスキー(著)・岡田美保(訳)『ロシアによる「抑止」の技法:戦略文化、 強制、戦争』(芙蓉書房出版、2025年)である。 内容は以下のとおり。

 ロシアは何を抑止し、いかに強制するのか――本書は、その鍵を握る「戦略文化」と「抑止」を正面から解き明かす一冊である。第一章では、戦略文化論と抑止論という二つの分析概念を定義し、研究動向を概観。以後の章で用いる用語と視座を提示し、読者が本書の主張を素早く把握できる設計となっている。
 本書の白眉は、ロシアの「強制」行動の系譜を辿り、その文化的・理念的・歴史的要因を掘り下げることで、ウクライナ戦争の前後を貫く行動の源泉を読み解く点にある。これにより、ロシア的抑止の理論と実践の今後の展開を見通すための思考枠組みが手に入る。
 さらに本書は、核抑止だけでなく、政治エリートから社会・価値観へと広がる「情報抑止」や「あらゆるものの抑止」といった近年の概念を射程に収め、ロシアの「戦略的抑止」を全領域的・ツール横断の発想として捉え直す。戦略環境の不確実性が増す現在、政策・安全保障・国際政治を学ぶ者にとって実務的示唆に富む内容である。
 国際政治・安全保障の基礎を学ぶ大学生から、政策立案に携わる実務家まで。ロシアをめぐる意思決定の「内側」を読み解くための、必携の一冊である。


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