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 先日、ロシア統計局より、2026年1月の鉱工業生産統計が発表された。まだ単月の数字なので(しかも1月はロシアの経済活動ではかなり特異な月)、騒ぎ立てるほどのものではないかもしれないが、2025年までの数字と合わせて概観すると、見逃せない変化が見て取れるので、取り上げてみたい。

 上図に見るとおり、2022年の侵攻開始以来、ロシアでは本来の花形である鉱業が制裁などで低迷し、製造業が全体を引っ張る構図となっていた。しかし、製造業は2025年には3.6%増へと鈍化し、2026年1月にはついに3.0%減とマイナスに転じたため、鉱工業全体も0.8%のマイナスを余儀なくされた。逆に鉱業は0.5%増と若干上向いた。

 製造業が牽引していたと言っても、下図に見るとおり、主要部門は2025年にはすでに減産に転じており、それが2026年1月になり軒並みマイナス幅が拡大している。下図だけを見れば、ほとんど経済危機の様相である。

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 つまり、製造業が牽引していると言っても、民需・外需という一般向けの基幹産業は、2025年の時点ですでに大不振だったのである。それでも製造業が伸びていたのは、軍需の伸びによるものであった。しかし、その軍需も、おそらくはドローン増産に支えられた航空・宇宙機器を除くと、2025年には伸びが鈍化し、2026年に入りさらに不振を色濃くしている。

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