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 先日、「2025年中露貿易の落ち込みを読み解く」というエントリーで、中国の対ロシア輸入に関し、「貴金属・貴石(71)などは35億ドルも増えており、もしかしたら金(ゴールド)を盛大に輸入しているのかもしれない」と記した。その後、その事実を確認できたので、追加情報をお伝えする。天下のロシア国営RIAノーヴォスチがこちらの記事で伝えていた。今のロシアでは、「ロシアが中国にこれだけ金を輸出した」と書くと怒られるけど、「中国の統計によれば中国はロシアからこれだけ金を輸入した」と書くのはOKであるという、何とも矛盾した状況である。

 ノーヴォスチの記事によると、2025年に中国はロシアからの金(ゴールド)の輸入を記録的な水準まで増加させた。中国税関のデータを基に、ノーヴォスチが算出した。輸入の総額は32億9,000万ドルに達し、これは2024年の14.6倍に相当する。輸入の重量も25.3tに増加し、9倍となった。金額、数量のいずれも、両国の貿易史上で過去最大であった。中国が主に購入しているのは、延べ棒(インゴット)形態の金である。調達は通年で定期的に行われているわけではなく、年のうち数か月に集中して行われる。例えば2025年には、供給は2~3月、10~12月に行われた。12月の輸入額は13億5,000万ドル(10t)に達し、これもまた歴史的な最高水準となった。2025年において、ロシアは中国にとって金の主要供給国トップ10入りを果たし、第7位を占めた。前年は第11位であった。なお、上位5か国は、スイス(257.3億ドル)、カナダ(110.6億ドル)、南アフリカ(94.2億ドル)、オーストラリア(87.7億ドル)、キルギス(49.5億ドル)であった。

 なお、こちらの記事によると、ロシアによる中国への金の輸出は、財政ギャップを埋めるために国民福祉基金保有の金を取り崩したものであり、それゆえに何かと入用になる年末に金輸出が集中したということのようだ。2025年のロシア財政赤字が思ったよりも膨らまなかった理由が分かった気がした。


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