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 中国側の通関統計に基づき、2025年までの中露貿易の動向を跡付けると、上図のようになる。一頃は飛ぶ鳥を落とす勢いで、2023年には両国が合意した往復2,000億ドルの目標を前倒しで達成したほどだったが、2024年には頭打ちとなり、2025年にはついに減少に転じた。

 2025年の中露貿易は往復2,281億ドルで、前年比6.9%減であった。うち、中国側の輸出が1,033億ドル(10.4%減)、輸入が1,248億ドル(3.9%減)であった。

 さて、減った減ったと騒いでいるだけでは能がないので、具体的にどんな品目が減ったかを、HSコード2ケタの「類」のレベルで検証してみよう。まず、中国側の輸出では、自動車(87)が124億ドルも減っており、対露輸出の落ち込みは大部分がこの部門に起因していることが確認できた。先進国メーカー撤退後に生じた空白を、中国の乗用車が埋めていたわけだが、先日お伝えしたとおり2025年のロシア新車販売は15.6%減も落ち込んでおり、これではひとたまりもない。自動車以外では、電気機械(85)の12億ドル減、機械設備(84)の7.7億ドル減などが目立った落ち込みである。もちろん、逆に増えている品目もあり、鉄鋼製品(73)の3.2億ドル増、光学・精密機器(90)の2.4億ドル増などが挙げられる。後者は軍事用途も考えられ、気になるところだ。

 一方、中国の対露輸入では、燃料・エネルギー(27)が161億ドルも減っており、そのインパクトが絶大だ。それ以外では、鉄鋼製品(73)の3.1億ドル減、木材・同製品(44)の2.9億ドル減、穀物(10)の0.8億ドル減、鉄鋼(72)の0.8億ドル減などが減少の大きい部門である。逆に、貴金属・貴石(71)などは35億ドルも増えており、もしかしたら金(ゴールド)を盛大に輸入しているのかもしれない。鉱石(26)の30億ドル増、アルミニウム(76)の23億ドル増、銅(74)の18億ドル増、ニッケルの5億ドル増など、金属関係は案外増えているものが多い。

 要するに、ロシア市場の冷え込みで自動車輸出額が減り、エネルギー(ガスは順調なのでおそらく石油)輸入額が減ったというのが、2025年中露貿易のハイライトだったと言えそうである。


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