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 こちらの記事が、2025年にロシアの資源輸出価格が総じて低下したということを伝えているので、以下抜粋・抄訳しておく。

 2025年、ロシアの主要な原材料輸出品の多くで輸出価格が大幅に下落し、その結果、価格指数センター(CCI)の原材料指数は52ポイントまで低下した。これは2021年1月以来の最低水準である。2025年1月中旬までに指数は55ポイントまで回復したものの、それでもなお長期的な最低水準付近にとどまっている(上掲グラフ参照)。

 2025年に最も大きく下落したのはロシア産原油の価格だった。ウラル原油の価格は、FOBプリモルスク(レニングラード州)およびノヴォロシースクで前年比33%下落し、1バレル当たり41.1ドルとなった。ESPO原油(東シベリア・太平洋パイプライン経由)も、FOBコズミノ(沿海地方)で31%下落し、1バレル50ドルとなった。

 価格下落の要因は、世界的な供給過剰に加え、制裁の影響でロシア産原油が国際価格に対して値引きを強いられていることにある。2025年12月には、ウラル原油のブレント原油に対する値引き幅はバレル20ドルを超えていた。

 2025年はガス、石炭、石油製品の価格も下落した。特に欧州のスポットガス価格は、2025年を通じて32%下落し、1000立米当たり338.2ドルとなった。中国向けパイプライン輸出の価格は18%下落して1000立米当たり204ドル、LNGの価格は11%下落して1000立米当たり316.6ドルとなった。

 ロシア産ディーゼル燃料の輸出価格は、FOBプリモルスクおよびFOB黒海で10%下落し、1t当たり549.3ドルとなった。一般炭(発電用石炭)の輸出価格は、FOB極東で12%下落し、1t当たり79ドルとなった。

 さらに、ロシア産小麦の輸出価格も、FOB黒海で3%下落し、1t当たり226.5ドルとなった。一方、指数全体の動きを下支えしたのは、肥料の輸出価格の上昇だった。ロシア産尿素の価格は、FOBバルト海で12%上昇し、1t当たり360ドルとなった。また、ひまわり油の価格も、FOB黒海で9.5%上昇し、1t当たり1240ドルとなった。

 CCI原材料指数は、ブルームバーグ・コモディティ指数に類似した指標で、ロシアにとって重要な輸出原材料の価格を基に算出されている。CCIはこの指数を2024年5月末に正式発表した。指数は、CCIが算出する平均輸出価格に基づいて形成され、原油、石油製品(ディーゼル燃料)、ガス、石炭、肥料(尿素)、小麦、ひまわり油の輸出価格を含んでいる。各商品の価格は、ロシア輸出に占める比重に応じて加重されており、指数はロシアの原材料輸出の70%をカバーしている。

 この原材料指数により、主要輸出企業による外貨売却額を2〜3か月先まで見通すことが可能となり、同機関はそれを基にドル/ルーブル相場を予測している。なお、指数には含まれない貴金属価格の動向や、財政ルールに基づく為替介入も考慮される。

 CCIの見通しでは、原材料価格の下落を背景に、2026年にはルーブル安が進むと予想されている。同機関のコンセンサス予測によれば、2026年末までにドル相場は1ドル=90ルーブルに達する可能性がある。直近では1ドル=76ルーブルである。

 CCI原材料指数では、原油価格の比重が最も大きく(石油製品を除いて47%)、その変動が指数全体の動きを大きく左右する、と同機関は指摘している。アナリストの予測では、2026年末までにウラル原油は国際指標に対するディスカウントの縮小によりバレル52ドル水準に戻る見込みだという。

 CCIによれば、ガス価格は2025年冬の寒波と地政学的緊張の影響で、引き続き圧力を受ける見通しである。石炭価格については、大幅な上昇は期待されていない。肥料市場では当面、価格上昇が続く一方、農産物価格は2026年に下方修正される可能性があると、同機関の専門家はみている。


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