
今まで知らなかったが、恐らくトルコ系と思われるAAというメディアがあり、ロシア語でも情報を発信しているので、旧ソ連圏とトルコの関係などを調べるのに重宝しそうだ。今般、同メディアのこちらの記事で、ロシアの原子力公社であるロスアトムのK.コマロフ国際業務担当第一副社長がインタビューに応じた。基本的にはトルコとの協業について語っているが、同社の海外事業全般についても述べているので、以下その要旨をまとめておく。
コマロフ第一副社長いわく、ウクライナ紛争の影響だが、過去3年間(2022~24年)において、ロスアトムの海外収益は90億ドルから180億ドルへと倍増した。受注残高は約2,000億ドルと安定している。これは、当社が既存の契約を履行しているだけでなく、新たな契約を締結し、将来に向けた強固な基盤を構築していることを意味する。ロスアトムは、輸出向け原子力発電所の建設において世界一である。諸外国で建設中の25の原子炉のうち、22基がロシアの技術を採用しており、その割合は85%以上に上る。当社はウラン濃縮分野でも世界市場の約40%を占めるトップ企業であり、天然ウラン、核燃料、および癌の診断・治療用医療用同位体の主要供給者としても30~40%のシェアを有している。原子力の平和利用は、政治的混乱から最大限に保護されなければならない。これは、フィンランドのハンヒキヴィプロジェクトを除き、当社の海外プロジェクトがすべて、従来のレベルを維持しただけでなく、成長している事実によって裏付けられている。我が社は米国への濃縮ウラン供給を継続し、西欧諸国とも協力関係を保ち、政治情勢にかかわらず、自らの義務を厳格に履行している。他方、3年前は欧米諸国と南半球諸国からの受注割合が半々だったが、現在では当社の受注ポートフォリオの80%以上が、開発と大量のエネルギーを必要とするグローバルサウス諸国からの受注で占められている。
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