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 インドのロシア産原油輸入をめぐる状況に関し、目に留まった記事をチェックしておく。

 こちらの記事によると、ロシア原油のディスカウント幅が縮小し、米トランプ大統領の警告もあり、ここ1週間ほどでインド国営の石油精製会社はロシア産原油の購入を停止している。具体的には、Indian Oil Corp、Hindustan Petroleum Corp、Bharat Petroleum Corp、Mangalore Refinery Petrochemical Ltdなどの国営企業である。これらの企業は通常はロシア産原油を引き渡し条件で調達してきたが、現在は代替供給源としてスポット市場に切り替え、主にアブダビのムルバン原油や西アフリカ産原油などがその中心となっている。他方でロシア産原油購入量が多かったのはReliance Industries、Nayara Energyなどの民間企業であった。インドの石油精製市場では国営のシェアの方が6割ほどと大きい。

 一方、こちらの記事で、Daniel R. DePetrisという専門家が情勢について論じているので、抜粋しておく(自動翻訳ベースの雑な紹介で恐縮だが)。トランプがプーチンに対しますます強硬な姿勢を示している中、2つの疑問が浮上している。第1に、追加関税はモスクワの戦争継続能力に影響を与えるだろうか。第2に、インドを制裁することで、トランプは21世紀以降、歴代の米大統領が築き上げてきた重要な戦略的関係を損なうリスクを冒しているのだろうか。後者の問題は、米政府の政策立案者にとってより重要だ。東アジア地域、国防総省を含む米国の国家安全保障機関が現在世界で最も重要な前線とみなす地域において、適切な安定した力関係の均衡を維持することは、おそらく米国にとってウクライナ戦争の終結よりも高い戦略的優先事項である。南アジアの主要国であるインドを味方につけることは、この戦略の重要な要素である。米国の外交政策の主流派は、政治的立場を超えて、インドがウクライナ戦争や西側の制裁を自国の利益のために利用している点について、ずっと不満を抱えてきた。モスクワは西側に石油や天然ガスを販売できなくなったため、代替市場を必要としており、インドは適切な価格であれば喜んで購入する姿勢を示してきた。2021年にインドがロシアから輸入した原油の割合は12%未満だったが、先月その割合は35%まで上昇していた。ウクライナ戦争が始まって以来、インドはロシアの原油を約1,300億ユーロ(現在の為替レートで換算すると約1,480億ドル)相当購入しており、これはモスクワが戦争資金を調達するための莫大な資金源となっている。この提携は双方に利益をもたらしており、ロシアは収入を得られ、インドは割引価格のエネルギーを調達できる。トランプは、ワシントンの多くの政治家同様、ニューデリーが取っている措置を必ずしも評価しておらず、インドのモディ首相に代替エネルギーの探求を迫るため、制裁措置をちらつかせている。しかし、トランプがロシアに対する効果的な政策を確立したいという願望は、インドが地域における北京の影響力に対する重要なカウンターバランスとして機能していることから、インドが米国との関係を見直すことを余儀なくされることで、彼の中国政策を損なうリスクを高めている。モディは、関税の棒で叩かれている状況下では、中国に関するトランプの要望に応じるインセンティブはさらに薄れる。ホワイトハウスは、本質的に「自分の鼻を削って顔に傷をつける」ような危険にさらされている。米国の包括的な戦略は既に混乱状態にあり、トランプはそれをさらに混乱させている。


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