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 以前、「いまだ先進国市場にもはびこるロシア産アルミニウム」と題し、上図とともに、アルミニウムは先進国がロシアからの輸入を断ち切るのが難しい分野だとお伝えしたことがある。それでも、こちらの記事によると、目下EUは取りまとめを進めている第16次対ロシア制裁パッケージにおいて、ロシアからのアルミニウム地金の輸入禁止を検討しているということである。

 記事によると、EU諸国は、侵攻3周年の機会を捉え、2月に第16次制限パッケージを採択する意向。欧州委員会は14日、EU諸国と非公式会合を開き、近々発表されるパッケージの詳細について協議した。ある情報筋は、アルミニウム輸入禁止措置は段階的に導入されるだろうとしている。EUのうち10カ国が昨年暮れの書簡で、アルミニウムなどの金属を含むロシアの貿易に対するさらなる制裁を提案していた経緯がある。

 これまでのところEUは、ワイヤー、チューブ、箔を含むアルミニウム製品の輸入を禁止している。これらは、輸送、包装、建設産業で使用される金属で、EUの輸入の15%弱に相当する。鉄鋼よりも大幅に軽いアルミニウムは、現在、電気自動車の幅広い部品に使用されている。EUによるロシア産アルミニウム地金の輸入量は、禁止はされていないにもかかわらず、過去2年間で減少している。2024年1~10月にEUがロシアから輸入したアルミ地金は13万t強で、総輸入量220万tの約6%にあたる。2023年と2022年の同時期はそれぞれ11%と19%だった。EUと米国の企業は、UAE、バーレーンを含む中東からの代替供給を求める競争を引き起こす可能性がある。この地域は2024年には世界供給の9%ほどを生産している。


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