
こちらの記事が、2024年の販売動向を踏まえ、2025年にロシアの乗用車販売市場がどうなるかについての見通しを示しているので、以下で主要部分の要旨を紹介することにする。なお、上図は記事に添付されていた2024年1~11月の主要モデル販売台数の図。
2024年1~11月のロシアの乗用車販売市場は前年比54.1%増となっており、2023年の62%増に続く成長となった。しかし、2025年には、輸入業者やメーカーはより控えめな販売を予想している。これは、一般的な経済成長の鈍化と、自動車市場特有の要因の両方に起因している。後者は具体的には、リサイクル税の引き上げ、物流コストの上昇、そしてもちろんルーブル安である。にもかかわらず、現時点でロシアでは自動車に対する駆け込み需要は生じておらず、逆に市場に在庫過剰の兆候が見られる。輸入業者は販売促進のため、値引きや販促キャンペーンを実施せざるを得なくなるので、消費者にとっては悪くない。
2024年4月1日以降、ロシアはユーラシア経済連合加盟国を経由して自動車を輸入する際の規則を厳格化した。これまでは、自動車を購入し、たとえばキルギスに持ち込み、現地の規則に従って通関させ、比較的少額の関税を支払ってロシアに輸入することが可能だった。しかし、4月1日以降、この抜け道は塞がれた。専門家によると、2022年から2023年にかけてはそうした「代替」輸入車が輸入車の35~37%を占めていたのに対し、2024年1~11月の時点ではすでに23%まで減少している。
2025年の市場成長は期待できない。専門家のA.モジェンコフは、「2025年の総販売台数は2024年に比べて減少すると思う。高い金利とリサイクル税が、購入者にとっての購入価格を上昇させることになる。2025年の販売台数は130万~140万台になるのはずだ」との考えを示している。Avtostat社のS.ウダロフも、2024年の販売台数は158万~159万台だったが、2025年には基礎シナリオでは10%減の143万台、ネガティブシナリオでは20%減の127万台となるだろうと述べている。Avtostatによると、自動車市場は2024年末からすでに減速し始めていたという。
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