
こちらの記事が、ロシアのダイヤモンド採掘企業「アルロサ」の、興味深い動きを伝えている。正確に言うと、アルロサの100%子会社「アルマズィ・アナバラ」による取引であるが、マガダン州の金鉱を取得したということである。
記事によると、このほどアルマズィ・アナバラは、金採掘大手のポリュス社より、「マガダン地質調査会社」を買収した。同調査会社は、マガダン州のデグデカン金鉱の開発ライセンスを有している。取引は6月21日に完了した。買収額は明らかになっていない。
ポリュス社としては、社運を賭けたスホイログ金鉱の開発に自社の資源を集中したいという思惑から、今回マガダン地質調査会社の売却を決めた。デグデカン金鉱は1940年代に発見され、1950年代から採掘が始まったが、その後採算が取れず、開発が停止されていた経緯がある。
一方、アルロサ側は、サハ共和国でのダイヤモンド採掘に付随して、これまでも副産物として金も採掘してきた。子会社のアルマズィ・アナバラは、2016年に金およびその他貴金属の付随採掘ライセンスを取得した。その経験を活かし、新たに金鉱を取得すれば、追加的なシナジー効果が得られると判断した。2023年12月にG7がロシア産ダイヤモンドの禁輸を決めたこともあり、アルロサとしては金その他の新分野に事業を多角化することによって、経営を安定させたいという狙いがあると見られると、記事は伝えている。
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