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 ロシアの大陸側とサハリン島を橋で結ぶ構想が検討されていることについては、以前「日本が巻き込まれてはいけないロシアの『サハリン橋』を巡る迷走」というコラムで論じた。サハリン島はユーラシア大陸とは、狭い海峡によって隔てられている。その最狭部であるネベリスコイ海峡は、幅がわずか7.3kmしかない。ロシア人ならずとも、「どうにかして橋やトンネルで大陸と繋げられないか?」というのは、誰もが考えることだろう。

 私の認識では、しばらくこの話題は聞かなかったが、こちらの記事によると、4月3日にV.プーチン大統領がV.リマレンコ・サハリン州知事とビデオ会議を行い、その席で橋建設の問題が取り上げられたということである。

 記事によると、今回のビデオ会議で、大陸とサハリンを結ぶ橋を建設したら、費用はどのくらいかかるのかと、大統領が州知事に問い質した。これに対しリマレンコ知事は、「様々な数字が取り沙汰されたが、だいたい、橋自体が3,000億ルーブル、それに向かう連絡道路の建設が3,000億ルーブルと言われていた。橋はコンセッション方式で建設することが可能。連絡道路は利益を生み出さないので、それは地域開発施策ということになる。橋そのものよりも、連絡道路やインターチェンジの方が高くつく」と答えたということである。

 上掲地図はコメルサントが作ったもののようだが、赤の点線部分が連絡道路で、それが高くつくという話なのだろう。


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