こちらの記事が、ロシアの東シベリア/極東において、中国向けのガスパイプライン「シベリアの力」と、極東のサハリン~ハバロフスク~ウラジオストク・ガスパイプラインを接続する工事が始まったということを伝えているので、以下要旨を整理しておく。なお、上掲地図は、こちらの記事に出ていたものが分かりやすかったので、そこから拝借した。要するに、地図で点線になっているアムールGPPとハバロフスクとの間を接続するという話である。
ガスプロムの発表によると、同社はこのほど、「シベリアの力」と、サハリン~ハバロフスク~ウラジオストクの極東パイプラインを接続すべく、ベロゴルスク~ハバロフスク区間の建設に着手した。その距離は800kmに及ぶ。同社では、「東方ガス供給システム」という基幹パイプライン網の構築を目指しており、今回の工事はその第一歩となる。また、他の区画の設計作業にも着手した。
東方ガス供給システムは、ロシア東部におけるガス輸送能力を総合的に発展させ、将来的にはロシア西部のガスインフラと接続することを目指している。それにより、国内の需要家への供給が安定・柔軟化し、またシベリア・極東諸地域のガス化に新たな可能性が開ける。
2022年にプーチン大統領が、ロシア諸地域のガス化プログラムを拡大する必要性を唱え、またヨーロッパ・ロシア部のガスシステムをシベリアの力および極東パイプラインと接続する課題も提起していた。
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