以前も取り上げたことがあったが、シベリア鉄道とバイカル~アムール(BAM)鉄道を総称してВосточный полигонと呼ぶ。定訳があるのか分からないが、とりあえずここではロシア鉄道の東部管区と呼ぶことにしようか。それで、東方シフトを急ぐロシアは、その東部管区の輸送キャパシティ拡大を図っている。このほど、こちらの記事で、そのキャパシティ拡大の軌跡を描いた便利な図が掲載されていたので、上掲のとおり転載させていただいた。2023年の1億7,300万tまでが実際の輸送容量であり、2024~2032年は見通しとなっている。
一方、こちらの記事では、ロシア鉄道のA.シロ副社長がコメルサント紙のインタビューに応じており、東部管区の輸送実績について語っている。それによると、2023年の実際の輸送量は、キャパシティを下回る1億5,050万tに留まったということである。副社長によると、工事を段階的に進めた結果、1億7,300万tという輸送容量を達成したのは2023年末であり、年平均をとると輸送容量は1億5,980万tほどだったということである。また、キャパがあっても、それがフル活用されるためには諸条件が揃う必要があり、そうしたことから2023年の実際の輸送量が1億5,050万tに留まったということのようである。
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