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 こちらの記事が、ブルガリアのロシア原油輸入をめぐる動きを伝えているので、要旨をまとめておく。

 2022年12月5日にEUがロシア産原油の禁輸を決めた際に、例外的に輸入継続が認められたのが、ハンガリーなどがドルージバパイプラインを通じて輸入している分と、ブルガリアの海上輸入であった。ブルガリアに関しては、2024年末までタンカーで輸入することが認められた。しかし、今般ブルガリア議会はその期限を待たずに、3月1日からロシア原油を禁輸することを決定したものである。

 Politicoが入手したブルガリア議会向けの非公開報告書によると、2023年2月5日に免税措置が導入されて以来、ブルガスに所在するロシア系ルクオイル社保有の製油所は、10億ドルを稼いだ。それに対しルクオイル側は、しかるべく税金を納め、ブルガリア財政に対する義務を完全に果たしていると主張した。とはいえ、ロシア原油を制限しようとするブルガリアの方針を踏まえ、ルクオイルは製油所の戦略を見直し、場合によっては売却も辞さないとしていた。

 駐ブルガリア・ロシア大使は、ルクオイルの製油所に関する当局の決定は、大企業に対する文明的な規制からは程遠いと指摘した。大使は、同社に対する圧迫にもかかわらず、製油所を割安な価格で購入しようなどということは不可能だと警告した。


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