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 2023年10月1日にロシアが導入した新たな輸出関税がある。これは、特定の品目を対象に、為替レートに応じて可変する輸出関税を課すというものである。この税のその後の動向につき、こちらの記事が伝えているので、以下要旨を整理しておく。

 2024年に入ってから、ロシア税関は為替連動輸出税を460億ルーブルを徴収した。ただ、昨年暮れは月当たり280億〜290億ルーブルが徴収されていたが、それに比べると今年に入り1ヵ月当たりの徴収額は250億~260億ルーブルとなっており、30億ルーブル低下している。連邦税関局のR.ダヴィドフ局長代理が明らかにした。

 2023年10月1日より、ロシアは幅広い品目にルーブルの為替レートに連動する輸出関税を導入した。特にアルコール、タバコ、魚介類、乳製品、砂糖、菓子、チョコレート、鉱業製品、鉄・非鉄、貴金属、肥料に適用される。

 2023年10月の輸出関税率は通関価格の7%、11月と12月は5.5%であった。2023年10月から12月にかけて、肥料には10%の税率が適用された(肥料の種類により異なるが、1t当たり1,100ルーブル、1,800ルーブル、2,100ルーブルを下回ることはない)。

 長官代理によると、為替連動輸出税は、税収増のためというよりも、対ユーロ、対ドルでのルーブルの為替レートの変動による市場調整を目的とした措置である。昨年の徴収総額は約1,400億ルーブルであった。


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