こちらのページに見るとおり、ロシア統計局がこのほど、2023年のロシアの鉱工業生産実績を発表した。上のグラフでオレンジ色が、2020年の月平均値を100とし、その後の生産指数の推移を示している。ただ、ロシアの鉱工業生産は年末に急上昇し、年初にがくんと落ち込むのが通例であり、そうした季節変動要因を除いたのが薄い青、さらにそれを均したトレンドが濃い青となる。
2023年のロシアの鉱工業生産は、前年比3.5%増だった。うち、鉱業が1.3%減、製造業が7.5%増、電気・ガスが0.2%増、水道・廃棄物処理が2.5%減だった。
ミシェル・マルゲラーズ/ダニエル・タルタコウスキ/中山洋平/尾玉剛士 吉田書店 2023年12月
主要部門の前年増減率を見ると、まず鉱業は以下のとおり。なお、石油・ガス部門は発表されなくなっている。
- 石炭:1.1%増
- 金属鉱石:2.1%減
次に、製造業の主要部門の前年比増減率は以下のとおり。
- 食品:5.9%増
- 飲料:1.4%増
- タバコ:10.2%減
- アパレル:4.1%増
- 木材加工:0.2%減
- 製紙:1.4%減
- 石油製品・コークス:2.6%増
- 化学:4.6%増
- 医薬品:1.9%増
- ゴム・プラスチック製品:9.2%増
- 建材等:2.6%増
- 冶金:3.3%増
- 完成金属製品:27.8%増
- コンピュータ・電子・光学機器:32.8%増
- 電気機械:19.0%増
- 機械・設備:4.5%増
- 自動車:13.6%増
- その他の輸送手段:25.5%増
- 家具:20.7%
目立つのは、やはり軍需にかかわる部門の伸びであり、輸入代替部門も伸びている。
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