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 ロシアの独占問題研究所というところが、同国の港湾貨物量の動向を四半期ごとに発表しており、物流の実態を探る上で、便利である。今般、こちらのサイトで2023年第3四半期、1~9月期の数字が出たので、それを拝見してみることにしよう。

 なお、以前も申し上げたとおり、ロシアの港の特徴は、重量で見れば、輸出貨物が圧倒的に大きいことである。本資料で取り上げられている品目でも、輸入との関連が深いのは、コンテナくらいである。

 2023年第3四半期のロシアの港湾における取扱貨物量は2億2,100万tで、前年同期比5.5%増だった。ただし、前期比では若干減少している。1~9月では6億7,540万tで、前年同期比9.2%増であった。

 1~9月の海域別の増加率は、以下のとおりとなっている。

  • 北極海:0.6%増
  • バルト海:4.7%増
  • 黒海・アゾフ海:18.2%増
  • カスピ海:34.0%
  • 極東:6.8%増

 次に、貨物の種類別に見た1~9月の増減率は、以下のとおり。穀物・肥料の好調と鉱石・鉄鋼の不振が際立っている。

  • 原油:6.1%増
  • 石油製品:6.4%減
  • LNG:4.6%減
  • 石炭:7.4%増
  • 鉱石:26.7%減
  • 鉄鋼:16.4%減
  • 化学肥料:59.1%増
  • 穀物:91.3%増
  • コンテナ貨物:9.3%増

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