このところ、ロシア財務省から月別の連邦財政執行状況が発表されるたびに、それをグラフにしてお目にかけている。５月分も（意外と早く）発表されたので、グラフを更新して上掲のとおりご披露する。なお、2022年12月の歳出が突出しすぎており、それに合わせるとグラフが見づらくなってしまうので、はしょらせてもらった。
私は2023年３月頃のパフォーマンスを見て、うかつにも「ロシア財政に改善の兆し」といったことを口走ってしまったのだが、その後の４月、５月の数字を見ると、どうも早合点だったようである。３月に歳入が好転したように見えたのは、季節的要因（納税集中時期）による錯覚だったのかもしれない。
2023年１～５月の累計では、歳入が９兆8,180億ルーブル（うち石油・ガス歳入が２兆8,530億ルーブル、非石油ガス歳入が６兆9,650億ルーブル）、歳出が13兆2,290億ルーブル、収支が３兆4,110億ルーブルの赤字となっている。2023年の連邦予算は２兆9,253億ルーブルの赤字で編成されており、すでにその予定額を超えてしまっている。
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