
ロシアでは10年に一度の国勢調査が2020年に実施され、その結果概要が出始めているところである。その中から、ここでは2014年にロシアが一方的に併合を宣言したクリミアの民族構成を見てみよう。ロシアの地域区分名で言えば、「クリミア共和国」とセヴァストーポリ市ということになる。
上表のとおり、2020年現在のクリミア半島の民族構成は、ロシア人68.7%、クリミア・タタール人10.2%、ウクライナ人6.9%となっている。
ちなみに、ウクライナ時代の2001年の調査では、ロシア人60.4%、ウクライナ人24.0%、クリミア・タタール人10.2%であったから、ロシア人比率が拡大している。併合を経て、入植してきたロシア人もいただろうし、ウクライナ本土に逃れたウクライナ人もいただろう。クリミア・タタール人の比率がくしくも同じだったことは興味深いが。
もっとも、今回の2020年の調査では、自らの民族的属性を申告しなかった人が、10.1%もいた。ウクライナ人が流出したという面と、そのように申告しなくなったという面の、両方がありそうだ。
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