
西側がウクライナに戦車を提供する態勢が整い、「では、ロシアの側の戦車供給はどうなっているのか?」というのが気になるところである。
それに関し、こちらに見るとおり、英エコノミスト誌が、最近興味深い記事を掲載したということである。ただ、有料記事なので、私は閲覧できない。
そうした中、ポーランドメディアのこちらの記事が、エコノミスト誌の記事を要約してくれているので、便利である。これによると、ロシア軍は毎月、ウクライナでの戦闘で少なくとも150台の戦車を失っている。ところが、ロシア唯一の戦車工場であるウラルヴァゴンザヴォードが新規生産できるのは、月わずか20台程度である。つまり、需要が供給を10倍程度も上回っている状態だ。第二次大戦中には、ソ連は月に1,000台近くの戦車を生産したが、今では電子部品不足など で生産力がすっかり低下した。ロシアにはソ連時代の旧式戦車のストックが大量にあり、それを調整・アップデートして活用する方法もあるが、この作業もウラルヴァゴンザヴォードでは月に8台しかこなすことができず、その他の3工場も17台だけである。当局は近いうちにさらに2工場でも旧戦車の修理作業を開始し、月間90台の旧戦車を戦場に投入できる態勢を整える予定であると、エコノミストは伝えている。
上記エコノミスト記事も含め、他の情報源も加え構成したこちらの記事も興味深かった。ロシアは2,500台の稼働中の戦車を保有していたが、2月の時点ですでに1,600台が失われていたと見られる(この数字はフォーブス誌が報じたらしいのだが、元記事は見付けられなかった)。
こちらの記事によると、前出のウラルヴァゴンザヴォードは休日返上で増産に励んではいるが、人手が足りず限界がある。服役中の囚人250人まで投入する事態となっている(ワグネルかっ!)。
そうした中、こちらの記事によると、プーチンは3月下旬、ウクライナの同盟諸国が同国に400台の戦車を供給する間に、ロシアの軍需産業は1,600台以上の戦車を生産する、ロシアの保有する戦車はウクライナ軍のそれを3倍も上回ることになろうと、強がって見せた。
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