
ウクライナで大量の穀物が港から積み出せずにいる問題に関し、トルコが仲介に名乗りを上げ、穀物輸出船の安全を保障するいわば「穀物回廊」の構築で、(ウクライナの頭越しで)ロシアと合意するという動きがあった。
なぜトルコがそのような動きに出たのかだが、世界食料危機を憂慮して善意で行動したという面もあったのかもしれないが、一つには、トルコ自身がロシア・ウクライナから供給される穀物に依存している点も見逃せない。
そこで、貿易データを整理してみた。やはり、トルコは穀物貿易が一貫して大幅な入超である。過去10年の輸入相手国をまとめたのが上図であり、ロシアが半分強、ウクライナが4分の1近くとなっており、両国への依存度の高さは歴然だ。2021年のロシア最大の穀物輸出相手国(金額ベース)もトルコだった。
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