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 先日も「インフレターゲット達成が遠のくロシア」というエントリーをお届けしたが、現下ロシア経済で最大の焦点となっているのがインフレなので、もう一度取り上げることにする。

 余談ながら、ロシア統計局が毎月刊行している統計月報は、最近ではウェブサイトに電子版が掲載されるスケジュールというのがあらかじめ示されており、1~11月版は昨日アップされることになっていて、お手並み拝見と思いながら眺めていたら、実際に昨日アップされた。意外とちゃんとしているものである。

 上図は、そのデータをもとに作成しており、2021年11月現在の価格が、2020年12月のそれと比べてどれだけ値上がりしたかをまとめたものである。

 消費者物価は、食料品、非食料商品、サービスの3つに大別される。現下のロシアの場合は、何と言っても食料品の価格上昇が急である。とりわけ顕著なのが食肉の17.4%で、(図にはないが)中でも鳥肉が28.1%も上がっている。関連して卵も11.7%上がっているので、養鶏業のコスト上昇・価格転嫁という背景がありそうである。

 非食料商品のインフレは食品よりはやや緩やかである。ただ、建材は23.5%もの値上がりを示しており、鉄などの素材価格の高騰が響いていると見られる。一方、タバコの値上がりは増税など政策的なものだろう。


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