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 ロシアは寒冷国なので、地球温暖化の勝ち組になるといったイメージもあり、本人たちも「北極海航路が利用可能になり我が国に有利に」などとうそぶいたりするが、もちろん現実にはダメージの方が巨大なはずである。こちらの記事が、永久凍土が溶け出すことによるロシアの損害について伝えている。ロシア連邦政府の極東・北極発展省のA.クルチコフ次官がそれについて語ったということである。

 クルチコフ次官によると、ロシアは今後、地球温暖化が自国の永久凍土地帯に及ぼすインパクトに、より大きな注意を払っていく予定である。永久凍土が溶け出すと、ロシアでは、建物、パイプラインといったインフラがダメージを受けるリスクにさらされる。問題は、北極圏では温暖化が世界の他の地域の2倍のスピードで進んでいることである。その損害は、年間500億~1,500億ルーブルに達する。損害の程度は年々大きくなっているので、問題は早急な対策を要する。その規模は非常に深刻で、パイプは爆発し、支柱は崩壊してしまうと、次官は述べた。

 その上で記事は、ロシアの石油生産の15%、天然ガス生産の80%は永久凍土地帯で行われているだけに、この問題は喫緊であり、ノリリスクニッケル社の事業なども同様だと指摘している。


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