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 こちらの記事で、来たるウクライナ大統領選に向け、同国のオリガルヒたちがどのように動いているのかが論じられているので、要旨を整理しておく。2ヵ月ほど前の記事で、古くなっているところがあるかもしれないが、悪しからず。

 コロモイスキー:プリヴァトバンク等の保有資産は接収されてしまったものの、最も影響力のあるテレビ局「1+1」を保有し、資金力もあるため、いまだ影響力は強い。40名近くの最高会議議員や、多くの地方議員などが同氏の支配下にある。大統領選ではティモシェンコ支援に回ると見られ、ポロシェンコへの恨みが両者を結び付けている。ただし、両者とも野心家なので、いずれかの時点で同盟関係が崩れる可能性もある。お笑い芸人のゼレンスキーを隠し玉としてキープしている。

 ピンチューク:「1+1」と並ぶ人気テレビ局のICTVを保有。米国のヒラリー・クリントン、ジョージ・ソロスとのコネクションがある。ポロシェンコ政権の下で、ピンチュークは訴追されそうになったり、分離主義支援を非難されたりしたので、ポロシェンコとは疎遠。ロック・ミュージシャンのヴァカルチュークを大統領選に擁立する動きを見せる。一方、ピンチュークと懇意のソロスは、フリツェンコを支援しており、ピンチュークがそれに同調しているという噂も絶えない。他方、ピンチュークはドニプロ同郷のティモシェンコを支援しており、ヴァカルチュークやフリツェンコはティモシェンコとの取引を有利に運ぶための材料にすぎないとの見方もある。さらに、ピンチュークはリヴィウ市長のサドヴィとの繋がりもある。

 リョーヴォチキンとフィルタシ:基本的に、「野党ブロック」の一部と、ポロシェンコ・ブロックの数人(元UDAR派)が、両氏の影響下にある。南東部で人気の高いテレビ局「インテル」が傘下にある。野党ブロックの候補はボイコになると考えられ、ポロシェンコにとっても丁度良いスパーリングパートナーとされていたが、ボイコが勝ってしまうリスクもあるということで、リョーヴォチキンおよびフィルタシも後ろ向きになった。一説には、メドヴェチュークとともに、生活党のラビノヴィチを擁立するなどとも言われている。

 アフメトフ:同氏はクチマ、ユーシチェンコ時代からポロシェンコとは良好な関係にあり、ゆえにポロシェンコ政権の継続を望んでいる。「野党ブロック」の20名ほどがアフメトフの影響下にあるほか、急進党のリャシコも支援している。テレビ局「ウクライナ」も重要。リョーヴォチキンおよびフィルタシとは立場の隔たりが生じる可能性がある。ポロシェンコ側から見ても、資金源、メディア、南東部の票田での影響力の観点から、アフメトフの存在はきわめて重要。

 2014年にはポロシェンコは欧米にとってもオリガルヒたち皆にとっても無難な人物だったが、当のポロシェンコは国の利権を自派の間だけで分配してしまい、オリガルヒたちの多くはポロシェンコに取って代わる対抗馬を模索するようになった。


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