農業・食品産業を生業とするモルドバにとって、最大の生命線は、ロシアへのワイン輸出である。ところが、2006年にロシアの消費市場監督局が、モルドバ産ワインは安全・品質基準を満たしていないとして、その輸入を禁止し、これがモルドバ経済にとっての大打撃となった。ただ、2007年夏にはモルドバのワイン・メーカー40社あまりの製品がロシアの衛生・疫学検査をパスし、それらについてはロシアへの輸出が再開された。
そして、2011年暮れのこちらの情報によると、2011年にモスクワとサンクトペテルブルグで通関されたモルドバ産のアルコール製品は、ワインが4,568貨物、ワイン原料が263貨物、コニャックが535貨物で、計2,482万リットルだった。その際に、消費市場監督局が衛生基準を満たしていないことを発見し差し止めたのが、30貨物、11万リットルに上った。消費市場監督局では、輸出されるアルコール製品の品質管理にモルドバの国家機関がしかるべく関与すべきだと指摘している。2011年にロシアのモルドバからのワイン製品の輸入は大幅に縮小した。ブリャンスク州の一時保管倉庫を活用することで通関スペースを拡大することは検討されていない、ということである。
一方、こちらの記事は、ロシア消費市場監督局が、モルドバ産品の品質が安定してきたことに関連し、モルドバ産アルコール製品の輸入手続きを簡素化する可能性があるということを報じている。
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