EUとベラルーシの対立がエスカレートしている。こちらのニュースによると、3月23日EUは新たにビザおよび金融制裁の対象となる12のベラルーシ市民および29のベラルーシ企業のリストを発表した。ここには、ルカシェンコ政権に近いと考えられている実業家およびその傘下企業も含まれていることが注目される。具体的には、Yu.チジ、A.テルナフスキーという政商の名前が見られる。これらを含め、現時点では243のベラルーシ市民および32のベラルーシ企業が「ブラックリスト」に掲載された形となった。
本件に関する政治評論家V.カルバレヴィチ氏の論評が、こちらに掲載されている。カルバレヴィチは、本日の制裁リストの拡大は、質的に新たなものである。これほど多数の企業に制裁が課せられることは、これまでなかったからだ。EUが制裁対象企業をさらに拡大することも考えられる。今後はベラルーシ側の対抗措置が焦点となり、第1に政権が市民社会、独立系マスコミに対する弾圧を強化し、また出国が禁止される者のリストを拡大することが考えられる。第2に、ベラルーシが欧州に出している外交の代表レベルを引き下げ、欧州各国の大使のベラルーシへの帰任問題の解決を遅らせる可能性も否定できない。ただし、戦争になるわけではなく、政治的および外交的措置の応酬にとどまるだろうと、カルバレヴィチは指摘した。
ブログ・ランキングに参加していますので、1日1回クリックをお願いします。
