やや古い情報だが、10月28日に投票が行われるウクライナ最高会議(議会)選挙に関し、こちらの記事で、ウクライナ科学アカデミー付属全ウクライナ社会調査局のB.サハラコフ研究部長が、同調査局が行った世論調査結果を踏まえながら展望を語っているので、その要旨をまとめておく。なお、世論調査は全国の2,500名の回答者を対象に、10月5~7日に実施された。

 投票に参加するつもりかどうかを回答者に問うたところ、必ず参加する:44.5%、おそらく参加する:35.6%、おそらく参加しない:9.0%、絶対に参加しない:4.1%、回答困難:5.6%、だった(注:合計が100%にならないが?)。

 投票に参加するつもりの有権者に(注:44.5%+35.6%のことだろう)、どの党に入れるつもりかを尋ねたところ、地域党:23.6%、祖国:18.5%、UDAR:16.7%、共産党:11.4%、自由:7.3%、進めウクライナ:5.4%、我らがウクライナ:5.4%、だった。

 サハラコフによれば、下3つの党のうち、議席獲得の可能性が一番大きいのは「自由」であり、それは安定的な支持者の比率が大きいから。共産党、自由という極端な立場の党は、安定的な支持者の比率が大きい。安定した支持者の比率は、共産党:58.1%、祖国:54.2%、地域党:50.5%、UDAR:38.6%、我らがウクライナ:38.6%となっている。

 サハラコフによれば、民族・民主主義の陣営では、3つのかなり強力な勢力がせめぎ合う状況が長らく続いている。以前はティモシェンコの存在ゆえに祖国が優勢だったが、現在は我らがウクライナや「自由」が勢力を伸ばしており、一部の有権者はUDARが奪っていて、祖国は同勢力のリーダーの役割を果たせなくなっている。最近になって我らがウクライナが伸びてきているのは、ノスタルジア効果によるもので、専門家は予想していた。リーダー(ユーシチェンコ)の名前とともに、インテリは言論の自由を、企業家は企業活動の自由を懐かしく思い出している。2004年の大統領選で地域党が敗北し、立ち直るのは不可能と思われたのに、2006年の議会選で巻き返したという例もある。

 サハラコフによると、祖国や地域党が2~3%得票を増減させるといったことは、議会の勢力図において大きな意味はない。むしろ、新たな勢力が議会に進出すると、新たな提携を迫られる。以前は社会党が、最近ではリトヴィン氏の人民党がキャスティングボートを握っていたことを想起すべきである。

 サハラコフによれば、選挙戦で主要勢力は政敵への批判に重点を置いている。地域党も、オレンジ派も、敵方の政権下ではいかに酷かったかということを語っている。具体的な争点は欠如している。こうした状況では、一定の流れを作ることはできても、結果が決まるのは最後の3週間である。


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