これまで、ロシアの極東連邦管区の行政上の中心地は、ハバロフスク地方ハバロフスク市だった。大統領代表部も同市に置かれているし、連邦の出先機関の多くもこの地に所在している。しかし、最近になって、極東の「首都」を沿海地方ウラジオストク市に移すべきだという議論が高まっているという。本年9月に開催されたウラジオストクAPECに向け、同市ではインフラ整備が急激に進展したので、ウラジオストクへの「遷都」、すなわち大統領代表部や極東発展省のウラジオストク移転を唱える声が強まっているということのようだ。

 この問題に関し、こちらのサイトに、V.イシャーエフ極東連邦管区大統領全権代表・極東発展相のコメントが掲載されている。イシャーエフ代表・大臣は、以下のようにコメントしたとのこと。ハバロフスクが今後も極東の首都であるためには、ハバロフスク地方当局が現状に甘んじることなく、自らの仕事によってその地位を保持しなければならない。私自身はウラジオストクへの移転は計画していないが、連邦機関をハバロフスクからウラジオストクに移すべきだという明確な提案は再三にわたってなされており、実際にも移転したものもある。かつて極東の大統領代表部がハバロフスクに置かれることが決まった頃には、ハバロフスクは経済・政治の中心であり、しかるべき根拠があった。我々は自力で会議を開催し、インフラを発展させ、客人を迎えても恥ずかしくなかった。それが今や、ウラジオストクでは強力なインフラが形成され、したがってハイレベルな会合をウラジオストクで開催すべきという声があるのももっともである。最近ではサハ共和国、カムチャッカ地方、サハリン州といった極東の他地域も発展を遂げているだけに、ハバロフスク地方指導部は現状に飽き足らず、自らの仕事により極東の首都の座を維持するべきだ。

 イシャーエフ代表・大臣は以上のように語ったとのことである。なお、イシャーエフ氏は元ハバロフスク地方知事であり、以前も紹介したように、イシャーエフ氏はV.シポルト現ハバロフスク地方知事と折り合いが悪いと言われているので、今回の発言には極東の首都議論だけでなく、現在のハバロフスク地方指導部に口撃を加える意味合いもありそうである。


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