ユーラシアリサーチ 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心に旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け

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 サンクトペテルブルグ国際経済フォーラムが近付いてきたので、関連してロシア政財界の要人がインタビューに応じる場面などが増えている。こちらの記事で、ロシアの航空機産業を束ねる「合同航空機コーポレーション(UAC)」のV.バデハ総裁が、同社による軍用機の生産についてコメントしている。

 バデハ総裁いわく、UACは2022年以降、軍用装備の納入および修理に関する任務を数倍にも増加した。品目によっては、新規航空機の生産量が4~5倍に拡大した。この成長ペースは、UACの歴史上、これまで考えられたあらゆる水準を上回るものであった。我々はこの課題をやり遂げた。我々の航空機は実戦で成果を上げ、勝利に貢献している。総裁はこのように述べた(訳注:ロシア国防産業の勝利を幹部が自画自賛するコメントであり、当然慎重に吟味する必要がある)。

 また、こちらの記事に見るとおり、総裁は民間機の開発動向についても発言している。総裁いわく、МС-21およびSJ-100の認証試験は最終段階にある。SJ-100については認証飛行の約20%が残っているだけであり、夏の終わりまでに完了する予定だ。МС-21については、なお70%の飛行試験が残されている。総裁はこのように語った。


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 こちらの情報が、ロシアの鉄鋼輸出動向について伝えている。

 それによると、2025年にはロシアの内需が引き続き冷え込む中で、輸出はロシアの鉄鋼メーカーが生産水準を維持するためのはけ口の役割を果たした。2025年の銑鉄(上掲グラフで緑)の輸出は330万tで前年比6%増、半製品(オレンジ)の輸出は1,460万tで20%増、完成鋼材(青)の輸出は990万tで30%増だった。鉄鋼(半製品+完成鋼材)の合計輸出量は、過去最高だった2021年に次ぐものである。欧州への輸出に制約がある中で、最大の輸出相手国となっているのがトルコであり、第72類鉄鋼の対トルコ輸出は33億ドルと、前年比42%拡大した。


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 こちらの記事は去年の暮れに出たものなのだが、最近見付けて重要と思ったので、取り上げておく。記事の内容はオリジナルというわけではなく、こちらのレポートを要約したものである。

 レポートと、それを紹介した上掲記事は、ロシアの輸出が2025年から2040年にかけての15年間で、どんな分野で伸びると予想されるかを示している。具体的には、以下のとおりである。なお、輸出の伸びが、相変わらず「重量」で示されている点が、いかにも資源・素材立国という気がする。

 成長のポテンシャルが高い分野:化学(+95.8%、以下同様なので上掲の図参照)、穀物、非鉄金属・同製品、機械設備・輸送手段、天然ガス、肥料。

 成長のポテンシャルがそこそこの分野:鉄鋼・同製品、鉱石・建材、木材・紙パ、食品。

 成長のポテンシャルが限定される分野:石油・同製品、石炭。


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 こちらのレポートが、ロシア市場に新規参入する外国ブランドが急減していることを伝えているので、以下抄訳しておく。

 コンサルティング会社CORE.XPが発表したレポートによると、年初からこれまでのところ、ロシア市場に新たに参入した外国ブランドは一つもないということである。

 ロシア市場への外国ブランド新規参入数は、2019年:29、2020年:23、2021年:16、2022年:16、2023年:24、2024年:24、2025年:12と推移してきた。今年のように、5月時点でいまだにゼロというのは、前例のないことである。

 2025年1~5月には、スペインのジュエリーブランドPdpaola、ベラルーシのアパレルブランドMua、イタリアのKappaなど、少なくとも9社の海外ブランドがロシア国内で実店舗を開設した。

 ロシアで事業を継続しているものの新規出店を行っていないブランドとしては、イタリアの家電メーカーDe’Longhi、Pdpaola、Mua、靴小売業者のDoucal’s、Beau Today、Emiliano Zapato、さらにトルコ系コーヒーチェーンColombia Coffeeなどが挙げられる。一方、2025~2026年にかけて店舗網の拡大を続けたのは、イタリアのスポーツブランドKappa、トルコの家電メーカーBeko、中国の家具ブランドJinkailaiのみであったという。

 専門家は、「現在、外国企業はロシア市場への投資に慎重になっている」と述べる。CORE.XPは、その背景としてマクロ経済環境の悪化と消費需要の冷え込みを挙げている。実際、ロシア統計局によれば、2026年第1四半期の消費者信頼感指数は前期比1ポイント低下し、マイナス12%となった。

 また、Focus Technologiesの調査・コンサルティング部門責任者M.ヴァシリエフ氏は、ショッピングモールへの来客数減少も指摘する。同氏の試算では、2026年1~4月のショッピングセンター来訪者数は前年同期比で約2%減少した。2025年通年でも前年比約3%の減少となっている。市場は依然としてコロナ前の水準を回復しておらず、2025年のロシア全体のショッピングモール来客数は、2019年と比較して25~26%も少ない水準にとどまっていた。

 国際ブランドの活動低下のもう一つの要因として、中東情勢が挙げられる。商業不動産・小売業専門家協会の専門家N.ケルメドチエヴァ氏によれば、ドバイが長らく海外からロシア向け商品の物流拠点として中心的な役割を果たしてきた。両国間の貿易額は過去5年間で3倍に増加し、100億ドルに迫った。しかし、イラン、米国、イスラエル間の対立激化により、従来の航空輸送ルートが混乱した。その結果、輸送コストの上昇、商品の到着遅延、そして価格上昇圧力が生じている。例えば、個人顧客向け配送サービスの料金は、軍事的緊張が高まって以降、30~50%上昇したという。

 もっとも、例外もある。それが美容分野であると同氏は指摘する。特に韓国系化粧品ブランドは、卸売供給や現地法人を通じて引き続きロシア市場へ参入している。化粧品分野は季節変動の影響をほとんど受けないためである。同氏は、年末までに少なくとも10の新たな美容ブランドがロシア市場に登場すると予想している。

 一方、Focus TechnologiesのM.ヴァシリエフ氏は、この数年でロシア市場の構造そのものが大きく変化したと指摘する。同氏によれば、西側企業の撤退によって空いた市場の多くは、すでにロシア企業や新興の国内プロジェクト、あるいは友好国企業によって埋められている。また、ショッピングモールの集客力は、もはや世界的ブランドの有無よりも、テナント構成の巧拙によって左右されるようになっているという。具体的には、レストラン、娯楽施設、各種サービスが充実しているか、来訪者が快適に時間を過ごせる空間になっているかが重要になっている。ただし同氏は、高級モールや広域集客型の大型モールにとっては、依然として著名な海外ブランドの存在が、施設のブランドイメージ向上や顧客誘引の重要な要素であることも認めている。

 他方で、商業不動産会社Nikoliersの商業不動産部門ディレクター、Yu.クズネツォヴァ氏によれば、2026年には少なくとも7つの国際ブランドがロシア市場から撤退した。その中には、トルコのLes BenjaminsやKaraca Home、カザフスタンのGaissinaなどが含まれる。さらに、残留している外国ブランドも、高い税負担や高金利環境の下で慎重な戦略を取っている。すなわち、新規出店ではなく、マーケットプレイス、現地販売代理店、あるいは長期的な投資を必要としないニッチ市場向けの販売形態を通じて事業を展開しているという。

 クズネツォヴァ氏は、2026年中にロシア市場へ参入する新規海外ブランドは最大でも10程度にとどまり、ロシア国内ブランドを含めても、新規ブランド総数は30を超えないだろうと予測している。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 さて、今週13位(画像が潰れていて読みにくいが)のSweet Talkin’ Guy - Chiffonsは、最終的には9位まで上がるヒット曲である。1960年代前半に盛り上がったガールポップものも、この頃にはだいぶ淘汰され、こうしたイノセントな曲はこれ以降ヒットチャートからほぼ姿を消すことになる。Sweet Talkin’ Guyは、乙女ラブソングにモータウン的な強いビートを注入し、それにより最後の輝きを放つことに成功したのだろう。

その頃ソ連では
1966年5月28日:タス通信が中東における帝国主義者の政策に関し声明を発表。

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19660604a
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 個人的にロシアの鉱工業生産統計をずっとフォローしており、グラフを毎月更新している。このほど4月までの鉱工業生産指数が発表されたので、更新したグラフをお目にかける。ただ、大まかな流れは変わらないので、今回は詳しいコメントはしない。上図のとおり、2026年1~4月の鉱工業全体の生産指数は前年同期比0.7%増で、うち工業が0.5%増、製造業が0.3%増だった。

 製造業の主要部門と、軍需関連部門の動向は、以下の2つのグラフのとおり。

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 HP更新しました。マンスリーエッセイ「苦心してひねり出したスラブ・ユーラシア関係漫画・アニメ」です。よかったらご笑覧ください。


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 先日のブログでもお伝えしたとおり、ロシアの流通ではマーケットプレイスによるネット通販が重要性を増しており、それを牽引する筆頭がWildberriesである。こちらの記事が、そのWildberriesと国営系銀行VTBとの提携の動きについて報じているので、以下要旨をまとめておく。

 WildberriesとRuss の統合会社(RWB)と、ロシアの大手銀行VTB Bankは、戦略的パートナーシップ協定を締結する予定である。その結果として、VTBはWB銀行の株式5%を取得する見込みであると、RWBの広報部門が発表した。将来的には同行における持分を拡大する可能性もあるという。 RWBによれば、WB銀行はこれにより、VTBのインフラへのアクセスを得ることになる。具体的には、個人向け支店網、ATMネットワークに加え、投資商品やその他の金融商品、さらには住宅ローンなどもWB銀行の顧客向けに利用可能となる。また、WB銀行を利用する中小企業に対しては、VTBの法人向け金融商品が提供されるようになるという。さらに、WildberriesとRussは、「RWBグループは、技術、ITソリューション、人工知能、デジタルサービスに関する自社の専門性を、VTB銀行の従来型銀行商品へ導入することで、同行のリテール事業を発展させていく」と説明している。RWB側は、この取引について、「ロシア最大級の金融機関と、電子商取引分野の主要プレーヤーとの間で行われる、ロシア初の本格的な直接協力の開始を意味するものだ」と位置付けている。


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 最近、ロシア税関のウェブサイトが、VPNを介しても接続不能なことが多く、困ったものである。そもそも、現時点で税関が開示している貿易統計は、商品輸出入の大陸別内訳、ごく大掴みな商品部グループ別内訳だけなわけだが、そんなプリミティブなデータにアクセスするのすら、大変な苦労を強いられる。そんなわけで、昨日一瞬だけ、税関ウェブサイトに接続できた時に、2026年第1四半期(1~3月期)の商品輸出入データをダウンロードしたので、それを整理してお目にかける。

 上表に見るとおり、第1四半期のロシアの商品輸出額は972億ドルで前年同期比プラスマイナスゼロ、輸入は669億ドルで前年同期比6.3%増だった。

 下表に見るとおり、商品別では引き続き輸出の主力は鉱物であるが、鉱物輸出は1~3月に前年同期比で12.4%減少している。しかし、1~2月の時点では23.2%減だったので、3月にだいぶ盛り返したことが分かる。ちなみに、鉱物輸出の3月の数字だけをとると221億ドルであり、前年同期比7.1%増となっている。

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 こちらのレポートは、ロシアの機械産業が高度人材の深刻な不足に苦しんでいることを伝えている。以下抄訳しておく。

 国立研究大学高等経済学院大学(HSE)の統計研究・知識経済研究所による「企業のデジタル・トランスフォーメーション・モニタリング」のデータによれば、2025年にはロシア機械工業分野の企業の約66%が、技術系・エンジニア系人材の不足を「軽度」または「深刻」に感じていた。逆に、そうした人材が自社の需要を満たしていると回答した企業は34%にとどまった。なお、ここで言う技術系・エンジニア系人材とは、生産工程の自動化・機械化を担当するエンジニア、新技術・新設備導入担当エンジニア、生産技術エンジニア、機械技師、産業設備オペレーター、数値制御工作機械やプログラム制御マニピュレーターの調整工などを指す。

 こうした「人材飢餓」が最も強く生じているのは、「その他輸送機械・設備」の分野である(ロシア産業分類OKVEDコード30。船舶・ボート・鉄道車両・機関車・航空機・宇宙機器などの製造を含む)。この分野の企業の75%が人材不足を訴えた。また、電気機器製造業でも、技術系人材の需要が十分に満たされていない企業が60%に達している。機械工業の工業生産分野に属する企業の60%でも、エンジニア不足が感じられている。具体的には、生産工程の自動化・機械化担当エンジニア、生産技術者、新技術・新設備導入担当エンジニアなどである。

 また、技術系・エンジニア系人材に加え、調査対象となった機械工業企業の約70%が、情報通信技術(ICT)専門人材についても「軽度」または「深刻」な不足を訴えた。具体的には、情報セキュリティ専門家、人工知能分野の専門家、データエンジニア、ソフトウェア・アプリケーションの開発者やアナリストなどである。ICT人材不足が最も深刻なのは「その他輸送機械・設備」製造分野であり、この業界の企業の75%が人材不足を訴えている。

 Ye.ヴィトチャク教授によれば、機械工業は長年にわたり、IT業界、金融業界、デジタルサービス業界との人材獲得競争に敗れてきた。若いエンジニアたちは、より成長スピードが速く、環境が現代的で、キャリアパスが明確な分野へ流出していった。その結果、多くの企業では、人材不足と同時に高齢化偏重という問題も抱えている。現在、同業界に必要とされているのは、デジタル技能を備え、大量データを理解し、大規模な業務変革プロジェクトに対応できる「ハイブリッド型」の技術者であると、ヴィトチャクは指摘する。

 D.エヴドキモフ研究員によれば、機械工業における人材不足の最大の原因は、業界の技術高度化が急速に進む一方で、人材育成システムの変化が鈍いというギャップにある。大学卒業生を増やすだけでは、この不足を短期間で埋めることはできない。現実的な対応策としては、目的別教育、企業内講座、企業実習、そして現職労働者の迅速な再教育などが必要である。市場で即戦力人材を探すよりも、既存社員を追加教育する方が、低コストかつ迅速である。

 ITMO大学システム制御・ロボット工学部長のA.プィルキンによれば、機械工業分野で最も需要が高い技能は、新世代の数値制御(CNC)工作機械やロボット化技術複合体を扱う能力に加え、デジタルモデリングや、自動化生産プロセス管理システムに関する能力である。また、モスクワ工科大学「陸上輸送機械」学科長A.ケレルによれば、優先度の高い技能として、産業用IoT(モノのインターネット)、コンピュータービジョン、デジタルツインなども挙げられる。同氏は、「時代遅れの専門家」を育成するのではなく、デジタル技術と物理的ツールを組み合わせ、実際に機能するソリューションを構築できる「統合型エンジニア」を養成することに重点が置かれていると指摘した。


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 マーケットプレイスとは、日本における楽天市場やAmazonのように、複数の売り手と買い手が集まり、商品やサービスの売買を行うためのオンライン上の「取引の場(プラットフォーム)」を指す。 こちらの記事で、ロシアにおいてマーケットプレイスに参加する出品業者数が増大しているということが伝えられているので、以下抄訳しておく。

 2026年3月時点で、ロシアではインターネット通販を専門とする法人および個人事業主が46万9,485件登録されていた。「Контур.Фокус」とマーケットプレイス大手Wildberriesによる共同調査で明らかになった。両社によれば、その数は過去2年間(2024年3月以降)で14.3%増加した。この間に新たに設立された法人・個人事業主は31万4,212件に上る一方、25万4,863件が廃業・清算された。調査では、ロシア産業分類47.91「郵便またはインターネット情報通信ネットワークを通じた小売業」に該当する事業者が対象とされた。

 オンライン商取引の事業者数が最も多いのはモスクワ市とモスクワ州で、それぞれ7万7,810件、5万1,999件に達した。過去2年間での増加率は、モスクワ市が11.2%、モスクワ州が8.3%であった。一方、新規開業数の伸び率が最も高かったのはダゲスタン共和国で、66%増の1万3,057件となった。次いでニジェゴロド州が19%増の8,436件、ロストフ州が16%増の1万1,624件で続いた。既に高い基準値を持つ地域においてもこうした増加が続いていることは、住民の間でこの種のビジネスへの関心が定着したことを示していると指摘される。

 「Контур.Фокус」プロジェクト責任者のA.ロモフスキーは、オンライン商取引の成長は複数の安定したトレンドによるものだと述べている。彼によれば、多くの地域で新規登録数が廃業数を安定的に上回っており、この分野は依然として新規参入者にとって魅力的である。起業家は比較的小規模な投資でマーケットプレイスに参入でき、自前のネットショップを構築しなくても広範な顧客層にアクセス可能であるという。また、法人形態の事業者比率が高まっていることは、市場の安定性向上と、より大規模なプレーヤーの出現を示している。そして、この分野の発展を支えている最大の要因は、やはり旺盛な需要の存在であるという。

 電子商取引市場参加者協会のYe.チェルニツカヤ会長は、市場拡大は単に起業家数の増加だけでなく、そのビジネス構造の変化とも結び付いていると指摘している。彼女によれば、近年では、起業経験を持つ事業者が電子商取引分野へ参入するケースが増えており、ゼロから新規事業を立ち上げるのではなく、既存の販売チャネルを拡張する形で参入しているという。その一部は、ショッピングモール内の小売店舗を含むオフライン販売チャネルを全面的あるいは部分的に置き換えている。また、従来は卸売中心で活動していたメーカーもマーケットプレイスに進出し、プラットフォームを通じて自ら小売販売を展開し始めているという。一方で、廃業件数の増加も、市場構造の変化と関係している可能性があるという。「電子商取引の進化は、中小企業に対して、より高度な専門性と持続可能な経済モデルを要求している」ということであり、年末までに閉業件数がさらに増加する可能性も否定できない。

 「Т-бизнес」のE.ドロブィシェヴァは、マーケットプレイスが起業家に対する参入障壁を下げていると指摘する。彼女によれば、プラットフォーム側が既に集客基盤とインフラを提供しているため、競争力ある商品とプラットフォーム運営のノウハウさえあれば、比較的短期間で市場参入し、売上を確保できる。一方、従来型のネット通販では、事業者自身が顧客を呼び込み、宣伝に投資し、運営体制を一から構築しなければならない。また、どの販売形態を選ぶかはビジネスの性格に大きく左右される。マーケットプレイスは主として物理的商品の販売に適しているが、広義の電子商取引にはサービスやデジタル商品も含まれ、それらは必ずしもプラットフォーム上で提供されるわけではない。さらに、ビジネスモデル上の採算性も重要な要因となっている。一定数の事業者は、手数料負担を理由にマーケットプレイスを敬遠しているが、そのような事業者は少数派である。というのも、マーケットプレイスへの参入は初期投資が比較的小さく、市場へのアクセスも迅速だからである。

 業務管理サービス「Мойсклад」の担当者も、業者数の増加はオンライン商取引の自然な発展を反映していると述べている。マーケットプレイスは、小規模事業者や新規起業家にとっての「入口」となっており、自前のネットショップを立ち上げる場合に比べ、必要な投資や専門知識が少なくて済む。また、一部の企業はオフライン事業からオンライン販売を試験的に導入するためにプラットフォームを活用している一方、自社サイトがマーケットプレイスとの競争に耐えられないケースもあるという。どの販売形態を選択するかは事業上の目的によって異なる。マーケットプレイスは、迅速な事業立ち上げ、広範な顧客層へのアクセス、運営負担の軽減といった点で有利である。一方、自社ネットショップは、顧客基盤の管理、利益率の確保、ブランド育成を重視する企業にとって依然として重要である。また、プラットフォーム側の手数料や物流要件は、商品カテゴリーによっては採算性に影響を及ぼし得るという。そのため、実際には、マーケットプレイスと自社販売チャネルを併用し、リスク分散と収益管理を図る「ハイブリッド型」モデルが、ますます一般化している。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 さて、米南部の黒人シンガー、パーシー・スレッジの渾身バラード、When A Man Loves A Woman - Percy Sledgeが全米1位を射止めた。当時は黒人音楽もモータウンに代表されるポップで都会的なサウンドが主流になりかけていたところ、この曲は泥臭い演奏に乗せて、「男は恋をすると理性も誇りも失い、彼女が望めば何でもしてしまう」と感情を爆発させる南部バラードだった。なお、曲の作者はスレッジ周辺のバックミュージシャンだったCalvin LewisとAndrew Wrightのコンビとクレジットされているが、スレッジは本人が恋人と別れたショックでクラブ出演中に感情を爆発させ、その場で即興的に歌った歌が元になったと主張しているということである。くだらない話で恐縮だが、以前ニューヨークの公園で遊んでいた時に、大道芸人がWhen A Man Loves A Manという替え歌を歌っていたのも、懐かしい思い出である。

その頃ソ連では
1966年5月7日:ベラルーシ共和国の首都ミンスクで「スポーツ宮殿」のこけら落とし。

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 現在、ロシア経済発展省のウェブサイトは、外国からはアクセスできないようになっている。こちらのページに、今般同省が発表した公式的な中期経済見通しが掲載されているのだが、外国からはVPNを介さないと閲覧できない。そこで、発表された指標を上表のように整理してお目にかけることにする。なお、ロシアの経済見通しは、ベースとなる基礎シナリオに加えて、より悪い事態を想定した保守シナリオも発表されるので、表ではそれを対比しつつ示している。

 全体として言えるのは、ロシア政府がイラン情勢による油価高騰という慈雨にもかかわらず、それがロシア経済を上向かせる効果については過大な期待はしておらず、かなり慎重な経済見通しを抱いているということである。せいぜい、それにより輸出額が多少高まる程度だと想定されており、したがって2026年こそ正念場であるといった捉え方になっている。

 ロシア経済の屋台骨を成す石油・ガス関連の指標も、下表のとおり発表された。基礎シナリオによれば、2025年に55.6ドルだったウラル原油価格が、中東情勢をもってしても2026年には59.0ドルに高まるにすぎず、2027年以降は50ドルに低迷することになっている。

 なお、下表で奇妙なのは、石油については基礎シナリオと保守シナリオで数字のメリハリがついているものの、天然ガス関連指標は基礎も保守も数字が同じになっていることである。従来はこんなことはなかった。もしかしたら政府としての何らかの考えによるのかもしれないが、最近のロシア政府はミスが多いので、単純に載せる数字を間違えたという可能性もあるかもしれない。

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 Wedge ONLINEに、「戦争に勝てないプーチンは『勝ったフリ』をする? 最も地味な戦勝記念日、平時への移行を描くクレムリン文書」を寄稿しました。無料でお読みになれるので、ぜひご利用ください。


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 私が以前編集長を務め、今も寄稿を続ける『ロシアNIS調査月報』の2026年6月号のご案内。毎年6月号はロシア以外の旧ソ連新興独立諸国(NIS)に関する特集となっており、今回の特集は「安定と成長を模索するNIS経済」と題しております。詳しい内容とお問い合わせ・お申し込みはこちらまで。

 ただし、今般ROTOBOのウェブサイトがリニューアルされ、その結果、以前は各記事の前書きレベルの概要が掲載されていたものが、新しい仕様ではタイトルと執筆者だけになってしまいました。少々惜しいところです。

 服部は今号では、NIS特集の枠内で、まず「2025~2026年のロシア・NIS諸国の経済トレンド」のウクライナの部分を担当しました。また、「気候変化と戦争が塗り替えるウクライナ農業地図」、「不退転で脱露入欧に進むモルドバ」という短いレポートと、照井希衣著『ベラルーシ獄中留学記』の書評を執筆。さらに、特集の枠外で、「急激に悪化するロシアの消費者信頼感指数」を書いております。


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 こちらの記事によると、ロシア政府は現在、石炭産業発展プログラムを策定中ということである。

 記事によると、ロシア・エネルギー省は、2050年までの石炭産業発展プログラムをすでにロシア政府に提出しており、現在その策定作業の最終段階にある。エネルギー省のD.イスラモフ次官が記者団に対して明らかにした。「2050年までの石炭産業発展プログラムは政府に提出済みである。この件では、いくつかの省庁との間に意見の相違があったが、ほぼすべて解消した。現在は最終的な作業を進めており、経済発展省との協議を行っている。我々は、このプログラムを可能な限り迅速に承認してもらうため、あらゆる努力を払っている」と同氏は述べた。この文書には、ロシア石炭産業の現状が反映されるほか、世界の石炭生産および国際石炭貿易の発展動向に関する分析、さらにロシア石炭産業の発展に対する課題や脅威の分析が盛り込まれる予定である。加えて、2050年までを対象とした同産業の目標像、すなわち将来像も盛り込まれる。


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 過日、モスクワのどこぞやのショッピングモールで閑古鳥が鳴いていたということで、「そら見ろ、やはりロシア経済は崩壊寸前だ」といった記事が配信され、一部で話題になっていた。何度も言うように、確かにロシア経済は非常に厳しくなってきているものの、局所的な現象だけを捉えて、すぐにでも全面崩壊が差し迫っているかのような早合点はしない方が良い。くだんのショッピングモールに関して言えば、立地等が微妙であり、戦争前からほとんど客がいなかったと指摘されている。それに加え、そもそもロシアの小売業が実店舗からネット販売に移行しつつあるという、当たり前の現象も考慮すべきであろう。

 前置きが長くなったが、こちらの記事が、ロシアの小売りにおけるネット販売移行につき報告しているので、以下さわりだけ中身をお伝えする。

 「Tバンク・ビジネス」が2025~2026年の同行の顧客5,500万人の取引データを調査し、ロシアの消費における実店舗からオンラインへの実態が明らかになった。その結果、小売における主要10商品カテゴリーのうち7カテゴリーで、実店舗の売上高が減少しており、それには衣料品・靴、書籍、子ども用品などがある。

 ネット系スーパーマーケットの売上拡大は、通常のスーパーマーケットから支出の一部が流れていることに加え、外食や衣料品向け支出の一部もオンライン側へ移っていることによって支えられているという。

 全体としては、53の商品カテゴリーが、マーケットプレイス、サブスクリプションサービス、デジタルサービスの拡大によって、最大4%の売上減少に直面している。具体的には、実店舗型スーパーマーケットの売上は前年比で1%減、衣料品店は12%減、外食産業は5%減となった。

 一方で、薬局、医療サービス、教育、通信といった分野は、このような影響をほとんど受けていない。これは、これらの分野における需要が比較的安定していることを示している。ただし、調査では、これら各カテゴリーの絶対的な売上高自体は示されていない。

 オンライン販売への売上シフトは、統計局およびロシア・インターネット商取引企業協会のデータからも間接的に裏付けられている。協会によれば、2025年のロシアにおけるインターネット取引額は前年比28%増の11.5兆ルーブルに達した。小売売上全体に占める同分野の比率も、この1年間で16.2%から18.8%へ上昇した。協会によれば、このうち96.2%はロシア国内のオンラインショップやデジタル・プラットフォーム経由の取引であり、越境電子商取引の比率は3.8%にとどまっている。

 一方、ロシアの小売売上高全体の伸びは、インフレ率を下回っている。統計局によると、2025年の小売売上高は前年比2.6%増の61.3兆ルーブルとなったが、同年の年間インフレ率は5.6%であった。小売全体に占める食品の割合は48.3%、非食品部門は51.7%であった。

 「マグニト・オムニ」のN.ゲルツは、非食品カテゴリーでは確かに需要の一部がマーケットプレイスへ移っていると認めつつも、オンライン市場は従来ネットで買い物をしていなかった新たな顧客層も取り込んでいると指摘している。彼によれば、デジタル・チャネルはすでに同社の既存店売上成長の重要な部分を支えているという。またゲルツは、同一チェーン内ではオンライン販売がオフライン店舗の売上を一部奪っている面もあるが、その効果は限定的だとしている。オムニチャネル型の顧客は支出額そのものが大きく、消費拡大によって、自社内での食い合いの影響を上回っているというのである。そのうえでマグニトは、配送サービス、デジタルサービス、ロイヤルティプログラムを発展させることで、オフラインとオンラインを統合したオムニチャネル戦略に注力していると、同社関係者は説明している。現在、同社の「デジタル製品」は毎月約2,300万人に利用されているという。

 ロシアでは、店舗数がここ25年間で初めて減少に転じた。『フォーブス』が報じたところによると、モスクワでは店舗数が1年間で8万7,000店から8万2,500店へと減少し、サンクトペテルブルグでも4万4,000店から4万2,200店へ減少した。同誌によれば、同様の傾向は全国的に見られ、食品小型店からファッション小売、携帯電話ショップに至るまで、ほぼすべての業態に及んでいる。また、2025年には新規出店のペースも急激に鈍化した。食品小売分野では新規開店数がほぼ6分の1に落ち込み、大手チェーンに限って見ても、この指標は30%低下した。その一方で、閉店は増加している。衣料品店では約12%が営業を停止し、「ヴクースヴィル」や「スヴェトフォール」を含む複数のチェーンが店舗展開をおよそ10%縮小した。マーケットプレイスの発展、コストや税負担の増加、オフライン小売の収益性低下といった複数要因が重なった結果であり、店舗数の減少は現代ロシア小売市場の歴史上初めての出来事であるという。

 個別のカテゴリーを見ると、需要のオンライン移行はすでにスポーツ用品分野で店舗数減少を招いている。2025年8月1日時点でスポーツ用品店の数は前年比6%減の3,800店となり、人口100万人以上の都市では9.5%減の1,200店となった。一方で、同カテゴリーのオンライン販売はより速いペースで成長している。2025年1~6月にロシア国民がインターネット上でスポーツ用品に支出した額は1,500億ルーブルに達し、前年同期比で25%増加した。同様の動きは文房具市場でも見られる。ロシアではこの1年間で専門文具店が630店以上閉鎖され、総店舗数は5%減の1万1,760店となった。その一方で、文房具のオンライン販売は急増しており、5月だけでも前年比でほぼ70%増加した。


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 3月分のロシアの物価統計を紹介しそびれていたが、ロシア統計局からもう4月分の物価統計が出たので、定番の図を更新してお目にかける。毎度申し上げるように、グラフがどんどん横長になっているので、クリック・タップし拡大してご覧ください。

 今年に入ってから、ロシアの消費者物価は1月のみ高かったが、これは付加価値税の増税と、新年恒例の公共料金引き上げによるものだろう。その後は沈静化に転じ、最新の4月の消費者物価は前月比0.14%増、前年末比3.11%増、前年同月比5.58%増と落ち着いている。まあ、政策金利が14.5%で、景気が失速中で、それでいてルーブル高なのだから、物価が落ち着くのも当然である。

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 こちらの記事が、イラン危機による石油価格高騰でロシアの財政がどれだけ恩恵を受けるかを論じているので、以下抄訳しておく。

 原油価格が3桁に達している状況でも、今年のロシア予算が黒字化することはない。しかし、現在の超過収入は、当初予算と実際の赤字とのギャップを埋める助けにはなり得ると、投資グループ「フィナム」マクロ分析部門長のO.ベレンカヤは試算している。ロシア経済大学教授のN.ナトチェエヴァによれば、2026年のロシア当初予算の赤字額は3.8兆ルーブルである。しかし財務省発表によれば、1~4月だけですでに5.9兆ルーブルの赤字に達している。楽観的シナリオでは、ウラル原油の年間平均価格は少なくとも1バレル80ドルとなる。この場合、年間の石油・ガス収入は約11兆ルーブルに達し、当初予算を2兆ルーブル以上上回る可能性があると、ベレンカヤは見積もっている。そのためには、ロシア産原油価格が残る期間を通じて90ドル以上を維持する必要があるという。

 AMarketsの主任アナリスト、I.ラストルグエフによれば、2026年4月の税計算用ウラル価格は1バレル94.87ドルに達し、2014年以来の最高水準となった。この時期、国際指標原油ブレント価格は120ドルを超えていたが、5月初頭には100ドルを下回った。一方、年初のロシア産原油価格ははるかに低水準だった。ウラル価格は1月・2月には平均45ドル、3月に77ドルで、4月にようやく95ドルとなったにすぎず、そのため年間平均価格は4月のピーク水準を下回る可能性が高いという。

 それでもなお、予算で設定された基準価格59ドルと比較すると、ここ数カ月の価格は約1.6倍に達している。資産運用会社「アルファ・キャピタル」のD.スクリャビンは、為替レートが変わらないと仮定すれば、この基準を10ドル上回るごとに、国家予算には毎月約1,200億ルーブルの追加収入がもたらされると説明している。スベルバンク・マクロ経済研究センター長のA.イサコフも、原油価格が95ドル前後で維持されれば、為替動向次第ではあるものの、国家予算には毎月約4,500億ルーブルの追加収入がもたらされ得るとの見方を示している。なお、基準価格とは、政府が予算歳入を計算する際に前提とする仮定上の原油価格である。実際の原油価格が基準価格を下回れば、国家予算は収入不足となり、その赤字は国民福祉基金によって補填される。逆に、実際の原油価格が基準価格を上回れば、その超過収入は基金へ積み立てられる。

 しかし、歳入増加を抑制している要因として、ルーブル高がある。予算では1ドル=約92ルーブルを前提としていたが、実際の為替水準は75ルーブル近辺で推移している。AMarketsのI.ラストルグエフによれば、通貨高は輸出企業のルーブル建て収入を減少させ、高いドル建て原油価格の効果を部分的に相殺してしまう。アルファ・キャピタルのD.スクリャビンは、ルーブル高によって国家予算は毎月約1,100億ルーブルの歳入不足を被っていると試算する。そのため、ウラル原油価格が年間を通じて95ドルで推移したとしても、追加歳入は月間約3,000億ルーブル程度にとどまるという。

 ロシア中央銀行の広報部門によれば、財政ルールがルーブル高の影響を部分的に緩和している。ソフコムバンクの主任アナリスト、M.ヴァシリエフは、財務省が再び外貨購入を始めたことで、ルーブルのさらなる上昇は抑えられるだろうが、急激なルーブル安にはつながらないと見ている。依然として高い政策金利と輸出収入増加が、ルーブル相場を支えているからである。ヴァシリエフによれば、財務省は2026年5月8日から6月4日にかけて、定期的な外貨購入を開始する。取引規模は1,103億ルーブル(日額58億ルーブル)であり、市場予想(3,000~4,000億ルーブル)を大きく下回った。

 このように原油価格が高い局面でも、当局は依然として保守的姿勢を維持している。「5Dコンサルティング」のM.ニキーチンは、追加歳入は大規模な予算拡張の理由ではなく、むしろ安全余力として扱われていると指摘する。現在、石油・ガス収入が国家歳入に占める割合は約22%であり、10年前の40%から大きく低下している。そのため、財政運営戦略は短期的な価格急騰ではなく、長期シナリオを前提として構築されているという。

 財務省は4月の追加石油・ガス収入を約2,000億ルーブルと見積もっている。しかし、金融市場専門家のO.ゴガラゼによれば、これは理論上可能な4,000~4,500億ルーブルを大きく下回る数字である。理由はいくつかある。まず、まさにルーブル高である。次に、燃料ダンパー制度で、石油企業がガソリン価格を急激に引き上げないよう、政府は補償金を支払っているものである。さらに、ブレント原油に対するロシア産原油のディスカウントが挙げられる。2026年4月のウラル原油割引幅はブレント比23.94ドルだった。(訳注:ウクライナの攻撃によるロシアの輸出能力の低下については、記事では「あえて」触れていない印象)


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 こちらの記事が、ロシア道路・建設機械市場が稀に見る冷え込みに直面していることを伝えているので、以下で記事の要旨をまとめておく。

 ロシアの道路・建設機械市場は、2026年に入っても深刻な低迷が続いている。2026年第1四半期の国内メーカーによる出荷額は58億ルーブルにとどまり、前年同期比で約半減した(上掲のグラフ参照、グラフは各年の第1四半期の出荷額推移を示したもの)。これは過去6年間で最悪の水準であり、コロナ禍初期の2020年をも下回った。販売減少は2024年、2025年に続く3年連続であり、市場の回復期待は実現していない。

 機種別では、多くの分野で急激な落ち込みが見られる。ミニローダーは3分の1以下、ブルドーザーとクローラー式掘削機は5分の1以下に減少し、パイプ敷設クレーンの出荷は完全に停止した。一方で、フロントローダーやバックホーローダーなど一部機種だけは増加したが、市場全体の縮小を補うには至っていない。

 背景には、建設・道路分野における需要低迷がある。民間需要がほぼ消滅しており、政府発注だけでは市場を支えきれない状況となっている。実際、2026年第1四半期の建設工事額は前年同期比10%減となったうえ、道路インフラ関連支出も削減された。高速道路公社アフトドルへの補助金や、連邦道路網の維持補修予算も減額されている。

 さらに、メーカー側の資金繰りも悪化している。政府調達案件では代金支払いまで時間がかかるため、企業の借入依存度が高まり、倒産リスクが増している。高金利も重荷となっており、業界関係者は、政策金利が少なくとも10%程度まで下がらなければ、リースや融資が採算に乗らず、市場正常化は難しいとみている。現在の危機は、ロシア機械工業がこれまで経験したことのない規模だとの見方も示されている。

 もっとも、市場全体が完全に消滅したわけではない。2021~2023年に建設会社が積極的に設備更新を進めた反動として、現在は「調整局面」に入っているとの見方もある。西側メーカー撤退後は中国製機械が市場を埋め、輸入額は大幅に増加した。現在のロシア市場は、輸入機械、中古市場、レンタル機、リース会社が回収した機械などによって支えられている面が強い。つまり、危機に陥っているのは主としてロシア国内メーカーであり、市場そのものは輸入品中心に機能している。

 建設機械の耐用年数は通常8~12年と長く、自然な更新サイクルを考えると、本格的な需要回復にはなお時間がかかるとみられている。国産メーカー保護のための保護主義的措置は一定の支援となり得るが、最終的には道路・建設投資そのものが増えなければ需要は戻らない。比較的楽観的なシナリオでも、国内メーカーが2023年水準へ回復するのは2030年以降になるとの見通しが示されている。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 さて、今週34位のBarefootin' - Robert Parkerは、これからまだまだチャートを上がるのだが、個人的に好きすぎて、もう取り上げてしまう。1960年代半ばのニューオーリンズR&Bを代表するダンス・ナンバーであり、同時に「ガレージ/フラット・パーティー文化」とも結び付いた曲でもあった。ダンス流行歌の系譜に位置し、歌詞も「靴を脱いで踊れ」というだけのシンプルなもの。ロバート・パーカー自身はほぼこの曲だけの一発屋だったが、白人ガレージ・バンドが非常に好んでカバーした曲となり、大学パーティーやローカル・バンドの定番曲になったという。

その頃ソ連では
1966年5月4日:ソ連閣僚会議議長のアレクセイ・コスイギン、イタリアの自動車メーカー「FIAT」と、ソ連における乗用車工場(VAZ)の建設に関する議定書に署名。

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 こちらの記事が、ロシアの大手28企業の2025年の業績について伝えているので、記事の要旨をまとめておくことにする。

 ロシア主要産業企業の2025年の業績は、全体として大幅に悪化した。分析対象となった28社のうち、大多数の企業で純利益、売上高、EBITDAのいずれか、あるいはすべてが悪化しており、特に石油・ガス、石炭、鉄鋼といった基幹資源産業の落ち込みが目立った。

 企業別の業績は、上に掲載した表のとおりである(ただし、輸送企業等を示した最後の表のタイトルが、誤って肥料メーカーとされている)。28社合計では下のグラフに見るとおり、2025年の売上高は前年比16.7%減、純利益は30.8%減、EBITDAは20.1%減となっている。

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 最も厳しい状況に置かれたのは、石油ガス産業と鉄鋼業である。ロスネフチ、ガスプロムネフチ、ルクオイル、タトネフチ、ノヴァテクなどは軒並み収益性が低下し、ルクオイルは2025年に1兆ルーブル超の赤字に転落した。石炭企業でもメチェルやラスパツカヤが赤字を大幅拡大させ、鉄鋼大手のセヴェルスターリ、マグニトゴルスク、ノヴォリペツクも全面的な業績悪化に見舞われた。マグニトゴルスクは2024年には減益にとどまっていたが、2025年には赤字化した。

 こうした悪化の背景として、原油価格下落、ルーブル高、対ロ制裁、高金利政策が挙げられる。制裁による販路縮小や輸出価格のディスカウントに加え、石炭業界では物流制約や高額な輸送費も重荷となった。また、石油ガス企業では、鉱物採掘税やダンパー制度など税負担増加も収益を圧迫した。

 産業全体の減速は実際の生産低下にも表れている。2025年のロシア粗鋼生産は前年比5%減の6,740万tとなり、自動車生産も12%減少した。特に最終製品や高付加価値製品を扱う分野ほど打撃が深刻とされる。

 一方で、比較的安定した分野も存在した。肥料、金、非鉄金属分野は、世界市場の好況に支えられ、利益・売上・EBITDAを伸ばした。金価格は2025年に約1.5倍となり、ロシア産肥料の国際需要も堅調だった。フォスアグロ、ウラルカリ、アクロンなど肥料メーカーは大幅増益を達成し、ノリリスクニッケルや金鉱大手ポリュスも良好な業績を維持した。特に肥料輸出は過去最高の4,500万tに達した。さらに、2026年に中東情勢が緊迫化し、ホルムズ海峡封鎖リスクが意識されたことで、ロシア産肥料への需要は一段と高まった。

 ただし、非鉄金属でもルサールは例外で、アルミ価格低迷と高金利負担、原料コスト上昇により2014年以来となる赤字に転落した。銀行借入や社債コストが大幅に増加し、アルミ価格上昇効果は原価上昇によって相殺された。

 輸送・機械産業は「まだら模様」の状態にある。アエロフロートは旅客数を維持しながら収益を改善した一方、トランスコンテナやFESCOなど物流企業は業績悪化となった。機械産業でもKAMAZや鉄道車両メーカー各社は低迷した。ロシア鉄道は貨物輸送量減少、物流混乱、巨額債務負担により、利益が22分の1に急減した。輸送量減少は、実体経済の停滞と企業の設備投資延期を反映している。

 そのため、多くの企業は現在、「成長」よりも「生存」を優先する局面に入っている。輸送業界では、欧州向け石炭輸送の回復ではなく、「南北回廊」など新物流ルートへの適応力が重要視されるようになった。資源・冶金分野でも、新規投資よりコスト削減や代替市場確保が中心課題となっている。

 さらに問題なのは、ロシア政府が掲げる輸入代替や「供給側経済」構築が十分に進んでいないことである。企業の悪化は財政にも圧力を与え、輸出収入減少や産業成長鈍化につながりかねない。特に2025年以降の超高金利政策は、制裁や人手不足に加わる新たな「巨大な負の要因」とみなされている。企業は借入困難に直面し、同時にルーブル高で採算も悪化した。その結果、設備投資は大幅に落ち込み、「投資崩壊」と呼べる状況に近づいている。中央銀行自身の調査でも、2026年第1四半期の投資活動は、コロナ禍を除けば過去10年で最低水準となった。

 今後については、政策金利引き下げが進めば一定の回復余地はあるものの、それだけでは不十分と考えられる。企業にとって重要なのは資金調達コストよりも、将来的な販路や需要への確信であり、需要見通しが立たなければ、低金利でも投資は再開されないとの見方が強い。現在の政策金利は14.5%であり、実体経済の本格回復には少なくとも10%以下への引き下げが必要と指摘される。


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 こちらの記事は、ロシア政府幹部が失業率の低さを強調したということを伝えている。以下が記事の要旨。

 第17回国際経済フォーラム「ロシア―イスラム世界:KazanForum」が、5月12日から17日にかけて開催されている。その席でロシア労働・社会保護省のA.プドフ次官が、ロシアにおける失業の現状につき発言した。それによると、ロシアの失業率は、ここ数年にわたり安定的に低下を続けている。現在では、過去最低水準に達しており、おおよそ2.1~2.2%程度である。このような指標は、雇用支援分野における積極的な国家政策の成果であり、特に脆弱な立場にある住民層への支援策が寄与している。ロシアでは最低賃金の引き上げに向けた取り組みが継続的に行われている。2025年を通じて、国民の所得は安定的に増加している。統計局のデータによれば、平均賃金は年間で13.5%増加した。また、実質賃金について言えば、4.4%の伸びとなっている。プドフ次官は以上のように語った。


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 こちらのインタビュー記事で、ロシアのA.ノヴァク副首相がロシア経済の現状と展望について語っているので、以下発言内容を整理しておく。

 ロシア経済が2023~2024年に年率4%超という高成長を達成した背景として、国家支出の拡大、軍需・安全保障関連部門の拡大、インフラ投資、輸入代替、生産能力増強などがあった。その結果、2025年までの3年間累計でGDPは実質10%超拡大し、購買力平価ベースで世界第4位の経済大国としての地位を維持することとなった。一方で、高成長の反動として、2026年第1四半期にはGDPが前年比0.3%減となったが、これは景気循環上自然な調整局面である。

 現在のロシア経済が直面する「構造的課題」として、第1に、労働力不足がある。失業率は2025年平均で2.2%と歴史的低水準に達し、未活用労働力がほぼ枯渇している。特に一部産業では深刻な人手不足が続いており、賃金上昇が生産性向上を上回ることで、インフレ圧力や経済の歪みを招いている。このため、労働力をより高付加価値部門へ移転させる必要がある。自動化・ロボット化の進展も、こうした状況への対応策として位置付けられる。

 第2に、予算構造の変化がある。教育、医療、社会保障、技術主権強化、防衛・安全保障支出などが大幅に増加しており、財政負担が重くなっている。ただし、ロシアは過去のマクロ経済安定化政策や国家福祉基金によって「耐久力の余力」を蓄積してきたため、現時点では十分対応可能。国家福祉基金や各種優遇融資、補助金政策を通じて、政府は産業投資と技術開発を下支えしている。

 第3に、対ロ制裁によるサプライチェーン断絶がある。西側制裁によって従来の国際物流・供給網が破壊されたが、それが逆にロシアの「経済的・技術的主権」を強化する契機になっている。輸出ルート再編、国内生産強化、新技術開発、アジア方面へのシフトが進展している。

 金融政策に関して言うと、需要が供給能力を上回ればインフレになるのは当然であり、政府と中央銀行はそれぞれの権限内で役割分担しながら、相互補完的に政策運営している。すなわち、政府は供給能力拡大と投資支援を担当し、中央銀行は需要抑制と物価安定を担う。インフレ率については、2026年は5.2%程度、2027年以降には目標の4%近辺へ収束するとの見通しだ。

 エネルギー分野に関しては、中東の軍事的緊張が世界経済とエネルギー市場に影響を及ぼしているが、ロシア政府は「油価上昇で財政が潤う」といった楽観的前提では政策を組んでいない。むしろ、エネルギー市場の不確実性は高く、複数の悪条件が同時発生するストレスシナリオも準備している。つまり、油価急落・輸出障害・世界景気悪化などを含む複合リスクを想定した上で、保守的に予算編成している。また、ロシアのエネルギー輸出については、輸出ルートの多角化が進んでいる。欧州市場縮小後も、アジア市場向け輸出や代替物流網の整備によって、一定の輸出能力を維持できている。


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 以前ご紹介した雑誌『外交』(Vol.96 2026 Mar./Apr.)に寄稿した「ロシア戦時経済の内実 —『いつ戦費が尽きるか』は愚問である」ですが、このほどこちらで無料公開されましたので、改めてご案内します。

 前回も申しましたが、本稿を校了したのが3月初頭、つまりイスラエルと米トランプによるイラン攻撃が始まった直後であり、その問題の影響についてはごく限られた言及しかできず、その点はご容赦ください。


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 こちらの記事が、ロシアのゲーム市場の動向について伝えているので、以下ざっと抄訳しておく。

 「Avito商品」と「Avito広告」の両サービスが共同で、ロシアにおけるゲーム市場の動向につきアンケート調査を行った。アンケートには、18歳以上のロシア市民1万人が参加した。

 調査から明らかになったのは、ビデオゲームは大衆的な余暇の形態となっていることである。回答者の28%が定期的にゲームをしており、さらに38%が時々プレイしている。つまり、全体として66%の回答者が何らかの形でゲームに関わっている。

 分析担当者によれば、ゲーム用デバイスとして最も一般的なのはスマホであり、ゲーム愛好者の65%が利用している。次いでPC・ノートパソコンが55%となった。ゲーム機を利用する回答者は20%、タブレットは13%である。なお、男性はPC・ノートパソコンで遊ぶ割合が高く(男性65%、女性45%)、逆に女性はスマートフォンを選ぶ割合が顕著に高い(女性73%、男性58%)。ゲーム機を好む割合は男性22%、女性18%、タブレットは男性11%、女性16%だった。

 ゲームを購入するタイミングとして最も多いのは、「興味を持った時」で31%だった。さらに14%はセール時に購入し、8%は新作ゲームやアップデートの配信時に購入している。一方で、42%のプレイヤーはほとんどゲーム関連の購入を行っていない。ゲーム関連の商品・サービスに支出する人々の間では、デジタル版またはディスク版のゲームソフトそのものが最も人気で46%、ゲーム用機器が38%、ゲーム内課金が36%、サブスクリプションが23%、ゲーム機本体や周辺機器が16%となっている。

 ゲーミングへの支出は、月3,000ルーブル以下という人が大多数(68%)を占めた。そのうち32%は月1,000ルーブル以下、36%は1,001~3,000ルーブルを支出している。より高額の支出は少なく、3,001~7,000ルーブルが21%、7,001~15,000ルーブルが8%、15,000ルーブル超は3%であった。平均すると、毎月のゲーム関連支出は約3,400ルーブルである。ただし、モスクワとサンクトペテルブルクでは全国平均を上回っており、モスクワ市民は平均約4,178ルーブル、サンクトペテルブルク市民は約4,184ルーブルを毎月ゲームに費やしていると、調査では述べられている。

 プーチンはん、下手にモバイルインターネット遮断すると、ゲーマーも敵に回しますぜ。


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 当ブログで、ゴールデンウィーク読書シリーズをやると言いながら、実は結果的には連休はほとんど本を読めなかった。原稿書き、所属先のウェブサイトリニューアル作業、研究プロジェクト準備と、ずっと普通に働いており、思ったように読書に時間を割けなかったのだ。

 なので、3冊目の今回で最終回ということになってしまうのだが、最後に紹介したいのが、石原孝・伊藤弘毅(著)『インドの野心 人口・経済・外交 ―急成長する「大国」の実像』(朝日新書、2025年)である。例によって紹介文を引用すると、

 14億人超が暮らし、人口世界一となったインド。マイクロソフトやグーグルなど、世界の名だたる企業のトップに名を連ね、20年代後半にはGDPで、米中に次ぐ世界3位になると予測される。上昇志向と加熱する受験、米政財界への浸透、「モテ期」の到来と中国・パキスタンとの衝突……教育・外交・経済・文化的側面から、注目を集める国の“今”に迫る。

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 さて、マヌケな話になるのだが、私はこの本を「間違って」買った。防衛大学に伊藤融教授というインドの経済安全保障に詳しい専門家がいて、ロシアの経済安全保障に注力している私としては、今後コラボなどできたら嬉しいパートナー候補なので、この本を見かけた時に、「あ、伊藤先生が新書を出してる」と思い買っておいたのである。しかし、今般よく見たら、本書の著者の伊藤弘毅さんは朝日新聞の記者であり、伊藤違いだったのだ。なお、本書の主たる著者は石原孝記者であり、伊藤記者はビジネス関係の章だけ執筆する形となっている。

 このように、「勘違い」で入手した本書だったが、もちろん得るところは大きかった。研究テーマを決めてそれを体系的に解明しようとするのが学者の仕事なら、ジャーナリストの場合は雑食的に関心を広げ、興味を持ったらすぐに取材に飛ぶフットワークの軽さがあり、そうやって駐在国理解の解像度を上げていく点が、学者にはない強みである。特に、本書の第3章「競争社会と教育 数学が得意は本当か?」などは、日本ではまったく知られていない実像であろう。


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 ロシア・ウクライナ情勢が大変だが、毎週土曜日の息抜き企画を今日もお届けする。60年前のアメリカ・ヒットチャートを振り返るシリーズ。

 さて、今週1位に立ったのが、Monday, Monday - Mamas & the Papasである。前作California Dreamin’が売れるのにかなり時間がかかったのに対し、このMonday, Mondayは瞬く間にチャートを駆け上がった。最初からシングルとして作られた曲ではなく、アルバム『If You Can Believe Your Eyes and Ears 』に収録されていた曲だった。California Dreamin’の成功を見て、レーベルのDunhill Recordsは「アルバムからもう1曲シングルを切る」と判断し、そこで選ばれたMonday, Mondayが大成功を収めたという経緯だった。

その頃ソ連では
1966年5月3~10日:英国通商担当国務大臣R・メイソン氏がソ連を訪問。

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 こちらの記事が、イラン情勢で、ロシア連邦予算の石油・ガス歳入がどう影響を受けているかを伝えているので、以下抄訳しておく。

 ロシア財務省が5月6日に発表した資料によれば、2026年4月のロシア連邦財政の石油・ガス歳入は前月比38.7%増の8,556億ルーブルとなった(上掲グラフ参照)。年初以来、追加的な石油・ガス歳入がプラス圏に転じたのは初めてである。基準額8,346億ルーブルに対し、追加歳入は210億ルーブルとなった。3月には歳入が2,343億ルーブル不足していた。A.シルアノフ財務相は5月初旬、好調な市場環境により国庫には約2,000億ルーブルの追加歳入が入る見込みだと述べていた。「追加的な石油・ガス歳入を期待している。ただし、この2カ月間の増収・減収の水準はほぼ同程度だ。規模としては約2,000億ルーブルである」と同相は語っていた。

 石油・ガス歳入は基準額からの乖離があるものの、年初以来、月ごとに増加している。1月は3,933億ルーブル、2月は4,323億ルーブル、3月は6,170億ルーブルだった。ただし、2026年4月の数値は前年同月比ではなお21.2%低い。2025年4月の石油・ガス歳入は1兆860億ルーブルであった。

 4月の増収は、3月分の石油・ガス採掘税収によってもたらされた。価格が上昇した背景には、米国とイランの対立激化およびその後のホルムズ海峡封鎖がある。その結果、ロシア産原油やLNG、アルミニウムなど各種資源商品の価格が大幅に上昇した。ウラル原油の平均価格は2月には1バレル44.6ドルだったが、3月には77ドルに上昇した。

 これにより、鉱物資源採掘税による歳入は倍増し、前月の4,430億ルーブルから9,168億ルーブルに達した。この数字は、2025年4月の7,690億ルーブルを19.2%上回る。また、炭化水素採掘に対する追加所得税歳入は3月の1,915億ルーブルから2,600億ルーブルに増加した。輸出関税歳入も、前月の366億ルーブルから562億ルーブルに拡大した。

 もっとも、石油企業への支払い増加が、こうした増収効果を一部相殺した。4月には、国内燃料価格抑制のための「ダンパー制度」に基づき、石油企業は2,075億ルーブルを国から受け取った。一方、3月には逆に150億ルーブル、2月には188億ルーブルを企業側が国庫に支払っていた。ダンパー制度は、輸出の方が国内供給より有利になった際に、国内燃料価格を抑制するため石油会社に補助金を支給する仕組みである。逆に価格差がマイナスの場合には、石油企業が国庫へ支払う。また、石油原料に対する「逆物品税」も、3月の616億ルーブルから1,518億ルーブルへと増加した。

 ロシア財務省は5月8日から6月4日にかけ、2026年3月および4月分の繰り延べ取引を考慮したうえで、1,103億ルーブルを外貨および金の購入に充てる計画である。1日当たりの取引額は58億ルーブルとなる。財務省は2026年3月、予算法における基準原油価格パラメータ変更を予定していることを理由に、2026年7月1日まで財政ルールに基づく取引の実施を停止していた。しかし、4月17日にシルアノフ蔵相は、「状況変化に応じて、より柔軟である必要がある」と述べ、より早期に取引を再開する可能性を示唆した。

 ロシア財務省によれば、2026年4月の国民福祉基金の残高は2,006億ルーブル減少し、13.2兆ルーブルとなった。うち流動資産は3.6兆ルーブルである。前月には1,350億ルーブル、2月には905億ルーブル縮小していた。一方、2026年1月と2025年12月には、それぞれ2,241億ルーブル、1,560億ルーブル増加していた。財務省は、財政ルールで定められた基準価格を超える原油売却歳入を基金に積み立てている。2026年のウラル原油の基準価格は1バレル59ドルであり、歳入がこれを下回る場合には、財務省が外貨や金を売却する。

 専門家のD.カサトキンによれば、4月の石油・ガス歳入が3月比で増加したのは、第1四半期分の追加所得税の四半期納付と、3月の原油価格上昇が鉱物資源採掘税に反映され始めたためである。また、前年同月比21.2%減という数字は、必ずしも税収基盤の弱体化を意味しないという。追加所得税を除外すると、2026年4月の歳入は約5,960億ルーブルであり、2025年4月の約5,970億ルーブルとほぼ同水準で、基礎的部分は実質的に前年レベルに回復しているとカサトキンは指摘する。

 別の専門家のS.テレシキンによれば、石油・ガス歳入増加の主因は石油の鉱物資源採掘税歳入であり、2026年3月の3,270億ルーブルから4月には7,710億ルーブルへと2倍以上に増えた。また、天然ガスおよびガスコンデンセート向け同税も、同期間に合計290億ルーブル増加し、1,450億ルーブルとなった。もっとも、ダンパー制度や逆物品税による逆方向の支払いが、外部環境改善による恩恵を一部相殺したことも確認されている。2026年3月にはダンパー、逆物品税、投資加算分の支払い総額は550億ルーブルだったが、4月には3,780億ルーブルに達したという。

 さらに、追加所得税歳入が前年4月の4,892億ルーブルから2026年には2,597億ルーブルへ減少したのは、この税がルーブル建て利益に依存しているためである。ルーブル高、第1四半期におけるUrals価格のドル建てベースの弱さ、収益性低下への敏感さが、税収減少を招いた。

 カサトキンによれば、現在の市場環境は予算にとってむしろ好ましい。ペルシャ湾からの供給途絶リスクを背景に原油価格が上昇し、Uralsのディスカウント幅も縮小している。また、インドと中国の需要がロシア産輸出を支えている。天然ガスについては効果は限定的で、価格上昇は全体的な追い風にはなっているものの、現時点で予算への主要な恩恵は石油経由でもたらされているという。

 中東情勢によって、年間ベースの石油・ガス歳入不足を完全に埋め合わせることは難しいが、大幅に縮小することは十分可能だとカサトキンはみている。ただし、1~4月ですでに大きな遅れが蓄積しており、完全な回復には一時的な価格高騰ではなく、Urals価格が1バレル80ドル超で長期間維持されること、さらにルーブル安が必要だという。また、予算上限シナリオを実現するには、高値の原油に加え、現在よりも高い為替レート、そして金利低下による新規油井開発コストの軽減が必要だと述べる。

 カサトキンは、5月の石油・ガス歳入は9,500億~1.1兆ルーブルになると予想している。4月分の鉱物資源採掘税は、中東危機を背景としたより高い価格を基に計算されるため、5月の歳入は年初以来初めて2025年5月の水準に並ぶか、あるいはやや上回る可能性があるという。テレシキンも、5月の炭化水素関連歳入は4月を上回るとの見方で一致している。4月のUrals課税価格は3月の77ドルに対し95ドルへ上昇していたためである。ただし同氏は、現在の市場はすでに米国とイランの和平合意の影響を受け始めており、それがBrent価格の上昇を抑制しているとも指摘した。


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