ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け

20120617_group_a

 グループAの最終戦、ロシアVSギリシャ、チェコVSポーランドが同時刻に開催され、ロシアはギリシャ相手に0対1でまさかの敗戦。ロシアはそれでも裏の試合が引き分けだったら決勝トーナメントに進めたが、裏ではチェコが1対0勝利。結果、グループAは上掲の表のような最終順位となった。ロシアは1勝・1分け・1敗でギリシャと並び、得失点差では上回っているものの、ユーロのレギュレーションでは当該チーム同士の勝敗が優先されるので、ロシアではなくギリシャが勝ち抜けることになったわけである。

 ロシアは、初戦のチェコ戦こそ4対1で快勝したものの、ベテラン依存ゆえか勢いが持続せず、尻すぼみのような形で、グループステージで消えることになった。ロシアの代表チームよりも、フーリガンの暴れっぷりの方が強いインパクトを残すという皮肉な結果に。私個人は職業的な関心上ロシアを応援していたが、大会の安寧のためにはロシアが去った方がいいのかもしれない。地元開催の2018W杯に向け、ロシアのサッカーは、代表チームのレベルも、観戦文化も、大幅な改善が求められるところだ(そもそも、これだけサポーターに節度のない国で、W杯を開催することが適切なのかという根本的な問題も含め)。

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 今回のユーロを観るために、初めてWOWOWに加入した。私はかつて、テレビ東京の久保田光彦氏が、最も好きなサッカー実況アナウンサーだった。しかし、テレビ東京は近年ほとんどサッカー番組をやらなくなってしまったし、あげく久保田氏は2005年にテレ東を退社、フリーになってしまった。WOWOWで実況をしているらしいということは聞いていたが、未加入の私には観る機会がなく、残念に思っていた。そんなわけで、今回のユーロは私にとって、かつて一番好きだったスポーツ・アナウンサーである久保田氏の実況を再び堪能できる機会ともなっているわけである。ただ、倉敷保雄氏をはじめとするスカパー!のアナウンサーのサッカー知識や実況の技術などに慣れてしまった今となっては、「ラストパス送るーー」といった久保田節に懐かしさを感じることはあっても、もはや特別に「上手いな」とは思わなくなってしまった。

 15日のイングランドVSスウェーデン戦は、奥寺康彦氏が解説だった。私の応援するウクライナにとっては、イングランドVSスウェーデン戦は引き分けが一番都合の良い結果だった。しかし、解説の奥寺氏は、なぜか露骨にイングランドに肩入れしており、ムカついた。イングランドが正義であり、スウェーデンはそれを邪魔する者という視点で語っていた。奥寺氏はドイツでのプレー経験があり、ドイツに思い入れるのならまだ理解できるが、中立的な解説者の立場で、あの態度はまずいのではないだろうか。

 ところで、これはWOWOWではなく、現地で映像を制作している連中の責任だが、今回のユーロの映像、私は大いに不満である。私はサッカーの試合などというものは、基本的に俯瞰映像をずっと流しているのが一番観やすいと思っているのだが、ユーロの映像は切り替えが激しすぎたり、余計なものを映したりして、非常にイライラさせられる。特に、観客の様子をアップで映して、映された本人がビジョンでそれに気付いて手を振ったりする光景が、私は大嫌いである。選手が怪我をして試合が止まっている時とかだったら、中継のアクセントとして多少そういうのを入れても許すけど、プレーが進んでいる最中にプレーヤーではなく観客の様子を映すということが多々あり、制作者の神経を疑う。まあ、今回のユーロに限らないのだろうけれど、とにかく嫌だ。

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 グループDの2周目、ドネツィクで開催されたウクライナVSフランスは、2対0でフランスが勝利。もう1試合ではイングランドが勝った。その結果、(私の理解が正しければ)ウクライナは次のイングランド戦で勝たなければ、決勝トーナメントに進めないという、厳しい状況に追い込まれた。

 個人的なことだが、私はテレビでスポーツ観戦するに当たって、別に生でなくても構わない。だから、今回のユーロも、録画して、朝観ている。ただし、あらかじめ結果が分かってしまうのは、興醒めだ。その点、ヨーロッパで開かれる大会は、録画したものを朝起きて観るというスタイルを貫けば、事前に結果が目に入ってしまったりするリスクもないから、観戦を堪能できる。極端なことを言えば、私の価値観はやや特殊かもしれないが、録画でもいいからまっさらな状態で観戦を楽しめるということの方が、自分の応援している側が勝つことなどよりも、大事だったりする。

 で、その私の価値観からすると、最悪と言ってもいい出来事が起きた。何と、この日のドネツィクは試合開始直後に激しい雷雨となり、前半の途中で1時間くらい試合が中断された。なので、WOWOWの当初の番組時間枠に試合が収まらなくなり、録画されたものを観ていたところ、後半5分くらいで録画が終わってしまった。これが野球とかであれば、番組編成および録画なんかも試合時間が伸びたことにスムーズに対応するようになっているが、なにせサッカーの試合が予定時間に収まらないことなど滅多にないので(おそらく1%もないに違いない)、このような事故が起きたのだ。それが、肝心のウクライナ代表の試合で起きるとは、うーーむ。というわけで、後半5分くらいの、ウクライナ・フランスともに無得点という緊迫した場面で、録画が終わってしまった。むろんWOWOWでは次の帯番組をこの試合の中継に差し替えて対応しており、生視聴の人たちはバッチリ観られるわけだが、こういう時に録画組はつらい。

 いつもの私であれば、その時点で自分のサッカー観戦脳の一時停止ボタンを押して、再放送に賭ける。再放送まで、かたくなに情報を遮断して、後半5分から観戦を再開する。ただ、今日は土曜日なので、いつものように1試合で我慢するのではなく、2試合観ちゃえと思って、イングランドVSスウェーデン戦も録画してあった。ひょっとしたら、こちらの方に、ウクライナVSフランス戦の残りが録画されているのではないか? そのように、一縷の望みを託し、再生してみたところ、そこでは確かにウクライナVSフランス戦の模様が繰り広げられていたのだが…。

 なぬ? もう後半30分過ぎで、ウクライナが0:2で負けてる!!! 途中が吹き飛んでしまった上に、その間にウクライナが2点もとられたということで、二重のショック。一気に脱力した。私だけでなく、ピッチ上のウクライナ代表は完全にガス欠状態だし、ウクライナ・サポも意気消沈している。点をとられたのは53分と56分だったみたいで、ということはあの録画が切れた直後に失点したのか。後半頭までは同点の緊張感ある試合だっただけに、ワープした先の光景が信じられなかった。

 「じゃあ、お前は、自分の応援するウクライナが失点する場面を観たかったのか?」と言われるかもしれないけど。まあ、ある意味で、そのとおりだよね。勝つにせよ、負けるにせよ、とにかくまっさらな状態で、それをしかと見届けたいというのが私の価値観だから。

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 こちらのサイトに、ウクライナ代表のキャプテンA.シェフチェンコがスウェーデン戦の勝利後に応じたインタビューが掲載されていたので、発言要旨を以下のとおり紹介しておく。

 試合前日はグッスリ眠れた。前夜も、当日朝も、何の不安もなかった。ウクライナ代表が試合に集中できていることは分かっていたし、自分たちの力に自信があったので。実際、万事上手く行った。

 (インタビュアー:君は経験を積み、なおかつ今回はコンディションが良いということで、その2つが噛み合うことでスウェーデン戦の活躍があったということ?)そのとおり。コンディションの良さは、特に、前半終了時点に感じた。前半にはたくさん動いて、ダッシュを繰り返したにもかかわらず、後半になっても、さらに運動量を増やせる感じがした。実際、さらに動いて、2得点を挙げることができたわけだ。敵よりも一瞬だけ速く反応することができた。

 (さらなる上積みは可能?)個人としてよりも、チームとしてその余地がある。スウェーデン戦のウクライナは素晴らしかったが、我々はチームとしてもっとできる。今度は、フランスを相手にしなければいけないわけだから、なおさらそれが必要だ。スウェーデン戦の勝利が歴史的な快挙であることは事実にしても、早く忘れて、次の試合に集中しなければ。勝利の余韻に浸っている余裕はない。喜びのあまり、スウェーデン戦で犯した誤りを修正することを忘れてしまってはダメだ。フランス戦はまったく違う戦いになるのだから。

 (キャプテンとしてチームメートに言いたいのは?)スウェーデン戦で得たポジティブなムードはキープするべきだけど、過信は禁物。戦術練習で、チームとしても、個人としても、犯したミスをチェックしなければならない。そして、来たる試合では、自分たちのプレーをシンプルにする必要がある。難しいことをしようとすると、ロクな結果にならない。

 正直に言えば、度重なる怪我で、自分が本当にユーロでプレーできるのだろうかという不安は、直前まであった。しかし、自分は諦めず、トレーニングを続けた。サポートしてくれた人たちに心から感謝している。

 (後半開始直後に、着地に失敗して、膝を抱えていたけど、問題はないの?)相手選手に、膝よりも少し上のところを蹴られた。今でも腫れているけれど、トレーニングを再開する水曜日までにはだいぶ良くなっていると思うよ。

 自分には2人の息子がいるが、試合前に、僕たちのためにゴールを決めてくれと言われた。となると、1人に1ゴールで、2つのゴールが必要ということになる。試合後、息子たちに、「パパ、約束を守ってくれてありがとう」と言われたよ。(次のゴールは妻のため?)むしろ、チームと、忠実なサポーターたちに捧げたい。サポーターたちは、スウェーデン戦で素晴らしい応援をしてくれたし、フランス戦・イングランド戦でもそうしてくれるはずだから。

 サッカーに年齢は関係ない。大事なのは、情熱と健康だ。

 (O.ブローヒン監督は、エストニアとのテストマッチのスタメンをほぼスウェーデン戦にぶつけてきたけど、唯一違ったのは、M.デヴィチの代わりに君を先発させたことだった。先発を伝えられたのは、いつ?)試合開始の2時間くらい前の、作戦指示の時だった。ただ、仮に先発でなかったとしても、その判断を冷静に受け入れたはずだ。9日間で3試合という厳しい日程では、選手への負荷が大きく、23人の選手が先発と控えに明確に分かれるなんてことはないからね。いつでも行けるように、準備をしておかなければならない。

 (シェフチェンコVSイブラヒモヴィッチという新旧ミラン・エース対決の図式で捉えていた人が多かったけど?)サッカーはチームスポーツで、個人対決は二の次。チームが勝ったり負けたりするのであって、個人ではない。(イブラが負けを受け入れていないことに関し)他人の発言にコメントするつもりはないが、ただ私のゴールとウクライナの勝利は順当なものだったと思う。

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 プーチン政権下のロシアでは、元々7つの「連邦管区」が設けられていたが、そのなかの「南連邦管区」は低開発や民族対立に苦しむ難しい地域が多く、そうした問題に対処するため、2010年1月に南連邦管区から7地域を切り離す形で新たに「北カフカス連邦管区」を設置した経緯がある。

 北カフカス連邦管区に属しているのは、ダゲスタン共和国、イングーシ共和国、チェチェン共和国、カバルダ・バルカル共和国、カラチャイ・チェルケス共和国、北オセチア共和国、スタヴロポリ地方の7地域である。

 一方、南連邦管区にとどまっているのは、アディゲ共和国、カルムィク共和国、クラスノダル地方、アストラハン州、ヴォルゴグラード州、ロストフ州の6地域である。

 そうしたなか、こちらのニュースによると、4月頃からマスコミ等で、南連邦管区を廃止し、現在それに属している6地域を北カフカス連邦管区と沿ヴォルガ連邦管区に振り分けるという情報が流れているという。ヴォルゴグラード州、アストラハン州、カルムィク共和国を沿ヴォルガ連邦管区に、ロストフ州、クラスノダル地方、アディゲ共和国を北カフカス連邦管区に移し、その上で北カフカス連邦管区の中心を、現在のスタヴロポリ地方ピャチゴルスク市から、ロストフ州ロストフナドヌー市に移すということがささやかれているらしい。しかし、A.フロポニン副首相・北カフカス連邦管区大統領全権代表は、これを否定するコメントをマスコミに示した。フロポニンは、何人かの専門家がそうした案を持ちかけていることは事実であり、そうした提案には一理あるものの、政府・大統領レベルでは南連邦管区の再編は本格的に議論されておらず、結論が出るのにはだいぶ時間がかかるだろう、と述べた。

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 こちらのニュースによると、米国政府はこのほど、ブッシュ前政権時代の2006年6月16日に導入されたベラルーシの政権幹部に対する制裁措置を、さらに1年間延長する措置をとった。2006年、米政府はベラルーシの10名の政権幹部の資産を凍結する措置をとっている。具体的には、A.ルカシェンコ大統領、S.スハレンコKGB議長、A.ジモフスキー国営テレビ・ラジオ議長、V.ナウモフ内相、N.ピャトケヴィチ大統領府副長官らが制裁の対象になっていた。オバマ大統領が12日に議会に送付した書簡によれば、ベラルーシの何人かの現政権幹部の行為は引き続き米国の安全保障にとっての脅威となっており、またベラルーシは民主主義の方向に進むことを拒んでおり、よって制裁を1年間延期すると説明されている。

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 今朝の録画観戦は、現地時間昨日14日行われたグループCの2周目、スペインVSアイルランド。スペインがアイルランドをまったく寄せ付けず、4対0で圧勝した。見ていて、スペインもフルスロットルという感じではなかったが、それでも地力の差はいかんともしがたい。「虐殺」とまでは行かないものの、「小虐殺」といった趣の試合になった。

 今を遡ることちょうど10年前、日韓W杯で、私がスタジアムで現地観戦した唯一の試合が、グループステージ3試合目のアイルランドVSサウジアラビア戦だった。6月11日横浜スタジアムで開催され、3対0でアイルランドが完勝。この大会では、自分たちのスタイルであるパワープレーを愚直に繰り返すアイルランドがちょっとした旋風を起こし、この横浜スタジアムで開催されたゲームでは、確かアイルランドが2点差以上で勝てば決勝トーナメントに進出できるという状況だった。私も、時ならぬアイルランド・ブームに便乗し、ユニクロで緑色のポロシャツを買い求め(レプリカユニを買うというまでの思い入れはなし)、にわかアイルランド・サポに化けてスタジアムに出向いたものだった。

 しかし、ゲームが始まるとアイルランドが押しまくり、誰がどう見ても2点差以上で勝つことが確実な試合展開に。こうなると、私などは、同じアジアのサウジアラビアに頑張ってほしいという気持ちが芽生え、アイルランドの完勝を複雑な心境で見届けたものだった。

 いずれにせよ、不器用ながら最後まで全力を出し切るアイルランドのプレースタイルはサッカーファンの共感を呼び、この日韓大会のあとしばらく、自分たちのプレースタイルをブレずに貫くことを、「2002年のアイルランドのようにやり切る」と表現するようになったりもしたわけである。

 時は流れ、10年後のポーランド・グダンスク。世界と欧州の統一王者たるスペインの完成されたサッカーの前に、アイルランドはなすすべがなかった。自分たちのサッカーを貫こうにも、あれだけ自陣のゴール前に磔になり、前線にボールを運べた回数が数えるほどという中では、いかんともしがたい。2連敗のアイルランドは、今大会で最初にグループステージ敗退が決まったチームになってしまった。

 余談ながら、スペインVSアイルランド戦を観終わって、ふと自分の姿を見たら、偶然にも、10年前にアイルランドVSサウジアラビア戦を観に行った時の緑のポロシャツを着ていた(ていうか、ユニクロの安物ポロシャツを10年も着るなよ)。

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 我が家の電気消費量の月別推移。たとえば「6月」とあるのは、6月徴収分の5月半ば~6月半ばの使用量という意味。原発事故が起きてから、節電に励むために記録し始めたもの(2010年5月以前は記録なし)。私の場合、出張で10日間くらい留守にすることもあるから、それによる増減もあるけれど。

 我ながら、昨年の夏は、震災および原発事故の衝撃も生々しかったので、相当節電を頑張ったです。夜の節電は無意味とか、自粛ムードが社会を委縮させるとか言う人もいたけど、とにかく自分なりにできることをしたかった。

 しかし、震災および原発事故から1年経って、自分の気が緩みつつあることは否めない。今年に入ってから、電気消費量が、前年同月をやや上回ってしまっている。夏本番に向け、気を引き締め直すようにしたい。バカと言われるかもしれないが、今年の夏は自宅では一切クーラーなしで過ごしてみようかと思っている。再起動豚野郎の好きにはさせないぞ。

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 こちらのニュースによると、IMFはロシアの年金受給開始年齢を引き上げるべきだと考えているということである。IMF欧州総局のA.スピリンバーゴ顧問が語ったもの。現在男性60歳、女性55歳となっている受給開始年齢を、2030年までに男女とも63歳に引き上げるべきとしている。また、平均余命の伸びを考慮すると、2050年までには65歳に引き上げるべきだとしている。顧問は、ロシアの受給開始年齢は低すぎ、人口の高齢化を考慮するとその引き上げが不可避であると指摘した。

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 13日のグループBの試合では、ドイツがオランダを2対1と破り、連勝。オランダは2連敗となって、決勝トーナメント進出に向けて、赤に近い黄色信号が灯った。個人的に、オランダ大好きというわけではないが、2010年の南アW杯で日本と戦った相手だけに、簡単に敗退してほしくないという気持ちはある。

 ドイツVSオランダ戦が行われたハルキウのメタリスト・スタジアムには、以前一度だけ行ったことがある。同スタジアムは、元々あった陸上競技場を、富豪のヤロシラウシキー氏が資金を負担して、ユーロに向け大改装したものだ。だから外見はピカピカで立派だけれど、中に入ってみると施設は意外に古びている。ドイツVSオランダ戦をテレビで観ても、観客席が暗く、ピッチからも離れているので、サポーターも含めたスタジアム全体の盛り上がりというか臨場感が、あまり伝わってこなかった。

 私のイメージでは、オランダの応援団はいつも、もっと陽気に盛り上がっていると思うのだが、上述のような次第で、少なくともテレビの画面からはそれを感じ取ることはできなかった。むろん、肝心のサッカーにおいてあれだけドイツに圧倒されたら、観客が沈黙してしまうのも無理はない。チームとしての高い完成度を見せ付けるドイツに対し、オランダ側は個人技に頼った散発的な攻撃しか披露できなかった。まあ、それでもファン・ペルシーのファインゴールで1点返したところは流石だったが、試合終盤になると諦めムードすら漂っていた。もう一つの試合で、ポルトガルがデンマークに勝利したため、オランダは「死のグループ」の最初の死者となることを、どうにか免れた形。

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 昨日、ウクライナVSスウェーデン戦についてのエントリーを書いた時に載せようと思っていた写真なのだが、技術的な理由により遅くなった。シェフチェンコが同点ゴールを決めた時の、ヤヌコーヴィチ大統領のガッツポーズ。それを変人でも見るような顔で見上げているプラティニUEFA会長の表情が面白い。西欧の首脳たちが軒並みユーロのウクライナ部分をボイコットする中で、ヤヌコーヴィチの隣で観戦するのは、さすがに気まずかったか?

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 ロシアの連邦政府には、政策分野ごとに、いくつかの委員会(コミッション)が設けられている。これは、省庁のような常設の機関ではなく、政府幹部が適宜会合を開催して政策の方向性を審議する枠組みのようである。

 メドヴェージェフ新内閣の発足に伴い、当然のことながら、これら委員会のトップも入れ替わることになった。それに関する政府指令が6月7日付で公布されており、そのテキストがこちらのサイトに掲載されている。以下、各委員会の旧委員長と新委員長の顔触れを整理しておく。基本的には、閣僚の新旧交代に伴うものである。

 非常事態防止復旧・火災安全委員会:S.ショイグ→V.プチコフ(民間防衛・非常事態・天災復旧相)

 未成年問題・同権利保護委員会:A.フルセンコ→O.ゴロジェツ(副首相)

 宗教団体委員会:V.スルコフ→O.ゴロジェツ(副首相)

 運輸・通信委員会:I.シュヴァロフ→A.ドヴォルコヴィチ(副首相)

 燃料・エネルギーコンプレクス問題委員会:I.セーチン→A.ドヴォルコヴィチ(副首相)

 新任の委員長は、委員会のメンバー変更に関する提案を政府に提出することになっている。

 なかでも、最重要政策領域のエネルギー問題の委員会委員長が、セーチンからドヴォルコヴィチに代わった点が注目されるところである。なお、燃料・エネルギーコンプレクス問題委員会の役割は、こちらのニュースで紹介されている。

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 ユーロ2012の戦いも、一次リーグ2戦目に突入した。A組のロシアは、今度はワルシャワでホームのポーランドと対決。1対1で引き分けることとなった。チェコはギリシャに勝利。この結果、A組各国の勝ち点は、ロシア:4、チェコ:3、ポーランド:2、ギリシャ:1となった。まだすべての国に一次リーグ勝ち抜け/敗退の可能性がある。

 個人的には、やはり研究対象国のロシアを応援しているが、ポーランド戦に限っては、1対1のドローでよかったのではないか。どちらかが勝ったら遺恨が残り、積年の対立に拍車がかかる。同じ引き分けでも、スコアレスだと欲求不満で両国サポが暴れ、2対2とかだと今度は興奮しすぎて暴れるような気がする。一番暴動が起きにくいのが、1対1というスコアではないだろうか(それでも、ワルシャワでは両国サポの衝突、警官隊による暴徒の逮捕があったようだが)。

 ロシアは、順当に行けば、最終戦で決勝T進出を決めるはずである。しかし、12日のポーランド戦の試合内容は、やや不安を残すものだった。頼みのアルシャヴィンが後半にパスミスを繰り返し、そこから何度もカウンターを浴びた。どうやら、アルシャヴィンのスタミナは60分くらいのようなのだが、かといって彼を経由しないと、効果的な攻めの形が作れない、という。夏の、中3日で連戦が続く大会で、ベテラン1人に攻撃を頼り切りというのはなあ。初戦のチェコ戦こそ快勝だったものの、これからさらに上に行くためには、選手層の薄さ、引き出しの少なさがネックになってくるかもしれない。

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 サッカーW杯アジア最終予選で、日本がアウェーでオーストラリアと対戦し、1対1の引き分け。

 先日、オマーン戦やヨルダン戦についてコメントした際には、日本代表にまったく思い入れられなくなったというようなことを書いた。しかし、この厳しいオーストラリア戦では、久し振りにハラハラドキドキしながら、本気で日本を応援した。自分の中にもまだ日本代表愛がちゃんと残っているということを確認でき、安心した。やはり、オマーンやヨルダン相手では試合が一方的になりすぎ、ホームの雰囲気も変にチャラすぎて、それで盛り上がれなかったのだろう。今回のオーストラリア戦のように、ちゃんと厳しい真剣勝負という雰囲気があれば、自ずと引き込まれる。

 試合については、荒れたピッチと、審判ばかりが目立ってしまって、何ともコメントしづらい。まあ、W杯本大会出場に向け、日本代表が順調に歩みを進めていることは間違いないだろう。

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 実は先日、自分の分身とも言うべきiPod Touchを、故障させてしまった。沖縄旅行に行った時に、夕方に酷いスコールに遭った。まあ、沖縄にスコールがあるというのを身をもって知っただけでも勉強にはなったが(本来は真夏がスコールの季節らしいが)、大雨で背負っていたリュックがかなり水をかぶってしまい、リュックのポケットに入れていたiPod Touchが濡れてしまったのだ。おそらくはそれが原因だと思うのだが、それ以来、画面が立ち上がらなくなってしまった。

 で、Apple製品は保証期間内であっても、落下や水没など使用者の責任で壊れた場合には、修理や交換には使用者が費用を負担しなければならないということらしい。今回の私のケースは、「水没」とまでは言えないものの、不注意で水に濡らしてしまったわけだから、やはり使用者の責任になるのだろう。

 しかし、ダメモトで、水に濡れたことなどおくびにも出さず、Appleの窓口で、「原因は分からないが、壊れた」と言い張ってみることにしようと思って、今般Apple Storeに出向いてみた。そしたら、超ラッキー! 新品に交換してもらえた。設定とかデータ入力をやり直すのが面倒だけど、ちょっと液晶に傷が付いて気になってたりもしたし、かえって良かったかも。ちなみに、私のiPod Touchは、起動はしているが、バックライトに不具合が生じて液晶画面がしかるべく表示されない状態だったらしい。

 教訓としては、Apple製品が水没しても、窓口ではそれに触れず、「とにかく勝手に壊れた」と言い張ることだな(責任はとれないので、悪しからず)。

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 ややマニアックな話題だが、忘れないように、こちらのニュースをメモしておく。

 これによると、6月21~23日に開催されるペテルブルグ国際経済フォーラムで、世銀が実施したロシア30地域のビジネス環境に関する調査の結果が発表される予定ということである(ロシアには80以上の地域があるが、なぜ30なのかは不明)。プーチン大統領は、現在世銀のランキング「Doing Business」で世界120位に甘んじているロシアのビジネス環境を、近年中に20位以内に引き上げたいとしている。それに向けた取り組みの一環として、ロシア側が世銀に30地域のランキングを依頼した、ということである。S.ヴォスクレセンスキー経済発展次官は、「確かにロシアの順位は120位だが、ロシアで最も優秀な4地域の指標だけ取れば世界で69位だ」と述べ、胸を張った(?)。

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 ユーロ2012におけるウクライナ代表の戦いが、ついに始まった。11日、首都キエフにおけるグループリーグ初戦の相手はスウェーデン。ウクライナは、2対1で見事逆転勝利を果たした。

 「ユーロ2012で一番期待する選手は誰?」と訊かれれば、「もちろんグセフ」と答えるほどの、ディナモ・キエフLOVEな自分。そんな私にとって、夢のような試合だった。同点ゴールは55分、攻撃的なプレーヤーながらこの日は右SBを務めたグセフが長い距離をドリブルで持ち上がって、右サイドライン付近のヤルモレンコにパス。そして、ヤルモレンコの上げた正確なクロスを、シェフチェンコが見事に相手DFの裏を突いて頭で叩き込んだものだった。そしてその7分後、今度はコーナーを得て、またもシェフチェンコが巧みな動きでマークについていた相手(イブラヒモビッチ)をかわし、狭いニアサイドをヘディングで破った。ウクライナ大逆転!

 正直、スウェーデンはこれといった攻撃の形もなく、ウクライナ側としてはイブラを密着マークし、変なボールの取られ方さえしなければ、失点する危険性は低そうだった。しかし、ウクライナは試合の中盤でしゃかりきになって点を獲りにいったため、終盤に息切れを起こし、中途半端に攻めてはボールロストするということの繰り返しで、最後は冷や冷やだった。しかし、地元の大観衆を背に、どうにか2対1で逃げ切り、勝ち点3を手にした。

 それにしても、今回のユーロを競技生活の集大成と位置付け、すべてそこから逆算してここ何年かを過ごしてきたであろうシェフチェンコ。昨シーズンは怪我でプレーできない時期が長く、私なども「ユーロは大丈夫か?」と相当やきもきしたが、本番でこれほどまでのパフォーマンスを見せてくれるとは。もちろん、まだまだ続きがあると信じたい。

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 今般発行された『ユーラシア研究』No.46に、「袋小路に陥ったルカシェンコ体制のベラルーシ」と題する拙稿が掲載されている。3ページほどの小文だが、よかったらご参照いただきたい。

 ただ、送られてきた雑誌を見たら、いきなり間違いを発見。最後から2つ目の段落に、「2011年大統領選を通じて」とあるのは、「2010年」の誤りであった。同じ段落の別の個所ではちゃんと「2010年」になっているのにな。まあ、こういうのは、校正段階では気が付かないのに、出来上がった刊行物を見ると一撃で見付けてしまうというのが、悲しいところ。

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20120527sekai

 先日のエントリーで、『世界』6月号の沖縄特集号について触れたが、沖縄特集とは別に、原発問題に関してもいくつか記事が載っていた。そのなかで、寺島実郎氏の「戦後日本と原子力 ―今、重い選択の時」についてコメントしたい。

 一言で言えば、日本で脱原発は不可能だというのが寺島氏の意見である。なぜそれが不可能かと言うと、日本が米国の核の傘に守られており、なおかつ日米の間で「原子力共同体」とも言うべき構造が作られているからなのだという。寺島氏は、ワシントンでエネルギー専門家と議論していて、「米国の核の傘に守られながら、しかも日米原子力共同体に身を置きながら、日本は『脱・原発』を選択できると考えるのか」と指摘されたそうで、それが最も重い質問だったとして、「我々はこの質問に真剣に答えなければならない」としている。また、「原爆の登場からの歴史を再考しても分かるごとく、[兵器としての]核と原発はどこまでも表裏一体なのである」としている。

 寺島氏はしばしば「国際情勢通」と紹介されるが、私の理解するところ、要するに米国の政策エリートの潮流に精通しているということなのだろう。そして、それこそが「世界の現実」であり、日本はその現実を踏まえて対処しなければならないといった論法をとることが多い印象を受けている。この原発問題でも、然りである。

 しかし、本当に兵器としての核と原発は、常に表裏一体なのだろうか。私の理解するところ、好むと好まざるにかかわらず、世界は全体として核抑止によって均衡が保たれているわけだし、西側諸国は多かれ少なかれ米国の核の傘に入っているといっていいだろう。原発を利用する・しないは、そんなこととは関係なく、各国の主権的選択で決めるべきだし、基本的にそうなっているはずである。寺島氏が、その両者が「どこまでも表裏一体」と言うならば、もっと具体的に分かりやすくその構造を解説してくれないと、少なくとも私は納得できない。私には単に、寺島氏がワシントンでの見聞を金科玉条のように世の真理と受け止め、その伝達士の役割を果たしているようにしか思えない。

 また、寺島氏は、「『脱・原発』を目指しながら、日米共同で原発の機械機器を海外に売り込む路線にも正当性はない」としている。私は、この指摘には一理あると思うし、重要な問いかけだと思う。しかし、ここで寺島氏が考慮していない重要な要因がある。それは、日本が地震・津波大国であるという事実である。しかも、米国やロシアのように、核関連施設を配置できるような無人の荒野の類がふんだんにあるわけではない。このような国土の特性上、日本の国土では原発を断念するというのは充分に合理的な判断であり、そうした説明が国際的に理解が得られないとも思えない。原発輸出に関しては、私は道徳的には縮小していくべきだと思うが、そもそも寺島氏は「リアリストとして生きろ」ということを一貫して言っているわけだから、その論法から言えば、自国では原発を廃止しつつ輸出ではちゃっかり儲けるというくらいのしたたかさは、アリなのではなかろうか? こんなことにだけ道徳を求める態度は矛盾している。

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20120611_DNA

 私にとって、過去何年かで最も関心のあるテーマは、何を隠そう、「ミトコンドリアDNA」の問題であった。といっても、興味はあったけれど、当然のことながら専門知識などはなく、単に「ものすごく気になる」という状態だった。しかし、突然の沖縄マイブームで、『沖縄人はどこから来たか』なんていう本を読んで、それに関連してミトコンドリアDNAにもとづく日本人起源論に関する本をどうしても読みたくなった。そこで、とりあえず一番スタンダードっぽい篠田謙一『日本人になった祖先たち ―DNAから解明するその多元的構造』(NHKブックス、2007年)という本を取り寄せ、読んでみたというわけである。

 母親だけから子供に伝えられるミトコンドリアDNAには、数多くのタイプがあり、それを辿ることによって、個人および人間集団のルーツに関する手がかりを得られるわけである。むろん、私自身、日本人全体の起源に加えて、自分自身のミトコンドリアDNAの型も知りたいし、可能であれば検査してみたいとすら思っていた。

 期待に違わず、この本はすこぶる面白かった。しかし、読み終えた今となっては、当初思い描いていた、「ミトコンドリアDNAという決定的な証拠を辿って行けば、日本人の、そして自分自身のルーツが明らかになる」というイメージは、覆された感じがしている。その意味では、最終の第10章「DNAが語る私たちの歴史」が、実は最も重要なメッセージなのかもしれない。

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20120611_Italy

 引き続き、ユーロ2012を観戦する日々。9日のドイツVSポルトガルというのもそうだったけれど、10日のスペインVSイタリアというのも、決勝カードでもおかしくない組み合わせであり、こんな試合がグループリーグのしょっぱなからあるというのが、ユーロという大会のすごいところだろう。

 ただ、グループCの残り2ヵ国は、クロアチア、アイルランドと、多少力が落ちる…、と書こうとしてよく資料を見たら、現時点でのFIFAランキングはイタリアの12位よりクロアチアの8位の方が上なのか。確かに、クロアチアは、最近の試合は観たことないから知らないけど、チームが噛み合った時は大国を簡単に破ってしまうポテンシャルを秘めた国だからなあ。

 いずれにせよ、グループの力関係を考えたら、10日のスペインVSイタリア戦は、両チームにとって、最悪引き分けでもしょうがないという位置付けの試合だったのではなかろうか。緊張感ある試合展開が続き、後半にどちらも目の覚めるような素晴らしいゴールで1点取り合ったものの、結局そのままドロー。スペインは最後まで勝ちに行っていたようだったけれど、イタリアは引き分けOKというような感じの終わり方だった。

 普段、ヨーロッパサッカーを真面目に見ていないので、こういう晴れ舞台で、戦術や個々の選手のパフォーマンスについてコメントできるだけの知見がない。そこで例によってプレー以外のことについてコメントすると、イタリアGKブッフォンの来ていたユニフォームの色使いがカッコ良かった。これだったら、レプリカを買って、普段使いで着てみたいと思うような良い色だった。

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 いよいよ、8日にポーランド・ウクライナ共催のユーロ2012開幕。それを観るために、全試合を生中継するというWOWOWに初めて加入してみた。まあ、さすがに全試合観るのは無理だが、1日1試合くらいはTV観戦して、本ブログに雑感程度のことは書こうかと思う。

 初日の8日にはグループAの2試合があった。グループAは、地元ポーランド、ロシア、チェコ、ギリシャという顔触れだが、はっきり言ってこの組は、4つのグループの中では一番競争が緩そうだ。ただ、ロシアおよびチェコという伝統的にヨーロッパ選手権に強い国と、2004年に奇跡の優勝を遂げたギリシャがいるのが興味深いところで、案外こういう組からダークホースが出てくるのかもしれない。

 さて、個人的には当然のことながら、ロシアおよびウクライナの戦いに注目している。初日の8日には、ロシアはまずチェコと対戦した。結果は4対1でロシアが快勝。ロシアは、2008年のユーロで3位と大健闘し、活躍したアルシャヴィンらがその後西欧のクラブに移籍したのだが、ヨーロッパレベルでは思ったほどの大活躍はできなかった。ところが、それから4年経って、前回の主役たちが、再びユーロで輝き出した。アルシャヴィンなんかは、「皇帝」と呼ばれるだけあって、自らがチームの中心として君臨した時の方が、力を発揮できるのかな? このチェコ戦でも、水を得た魚のように、生き生きとプレーしていた。さて、ロシア、どこまで行けるか?

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 遅くなったが、金曜日に行われたサッカーW杯アジア最終予選、ヨルダン戦に関する雑感。といっても、試合そのものについて語るつもりはないが。

 まあ、何と言うか、とても複雑な心境である。不思議なもので、代表が強くなれば強くなるほど、自分とは縁遠い存在になっていくというか。UEFAチャンピオンズリーグを観ていると、「確かにエンタメとしては面白いけど、自分とは関係ないよね」というような醒めた感覚を抱くけど、日本代表チームについても、そういう感覚になってきてしまった。

 観客席の雰囲気も、まあ若い人たちが元気なのは良いことだけど、屈託がなさすぎて、我々のようなドーハの悲劇のトラウマを引きずっている世代(私だけか?)にはノリが付いて行けない。私があまり好きでないバレーボールのニッポンチャチャチャ的な雰囲気に近付いてきたような。

 いつもはテレ朝の中継を回避してNHK-BSにチャンネルを合わせるが、ヨルダン戦は観ていて退屈になってきたので、途中からあえてテレ朝にチャンネルを変えて、退屈しのぎをした。そのくらい、日本の快勝劇とは裏腹に、まったく胸は高鳴らなかった。

 まあ、オーストラリアとは厳しい戦いになるはずだから、もうちょっと違う気持ちで観れるかな?

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 こちらのニュースによると、ウクライナの省庁間外国貿易委員会はこのほど、自動車の輸入関税を引き上げることを決定した。6月6日、P.ポロシェンコ経済発展・商業相が記者会見で発表した。現行の輸入関税率は10%だが、1,000~1,500ccの車には6.46%が、1,500~2,000ccの車には15.1%が上乗せされ、それぞれ16.46%と25.1%になる。これが3年間適用される。

 省庁間外国貿易委員会は2011年6月より輸入自動車に対する反ダンピング調査を進め、今回の決定に至った。ただし、ポロシェンコ大臣は、「委員会の決定は下されたが、現在大口の貿易パートナーと本件につき協議している」と述べており、まだ流動的な要素もあるかもしれない。

 大臣によれば、ウクライナへの自動車輸入の拡大で、過去3年間の間に、ウクライナ自動車産業の1.2万人が職を失ったという。

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 野田佳彦首相が本日(8日)夕、関西電力大飯原発3、4号機(福井県おおい町)の再稼働に向け、再稼働の必要性を説明する記者会見を開くのだという。明らかに、サッカーの代表選にぶつけて、目立たないようにする作戦だな。NHK大河ドラマがW杯予選の裏で視聴率で苦戦したことからヒントを得たに違いない。

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20120527number

 今日は代表戦で、なおかつ深夜にはユーロ開幕か。まあ、昨日も書いたように、個人的に本日は月刊誌の締切の日で、まずはこの作業を終えて無事に帰還することが先決。なので本日もブログは簡単な記事だけで。

 先日も紹介した『ナンバー』のユーロ特集、だいたい全部読んだけど、期待に違わず、素晴らしい内容だった。私は日本のテレビや新聞のスポーツ報道が大嫌いなのだけど、日本の低レベルなマスコミ・スポーツ報道の中で、『ナンバー』の質や格調の高さは例外的に光り輝いている。この増刊号も、サッカーそのものだけでなく、それと絡めた参加各国の国情など、きわめて面白く読ませてもらった。とくに、ギリシャ、ポーランド、アイルランドなど、大国以外の国の話が出色。

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 先日の記事で、ロシア大統領府の人事を紹介した際に、T.ゴリコヴァ補佐官が「南オセチアとアブハジアの社会・経済発展担当」とされているのはいかがなものか、ということを指摘した。

 それに続き、最新のこちらのニュースによると、6月6日にロシアとアブハジアは、2012年の金融支援に関する政府間協定を締結したということである。2010~2012年のアブハジアの社会・経済発展を支援するための総合計画を実施するための措置の一環とされている。

 問題は、ロシア側を代表してこの協定に調印したのが、S.ヴェレシチャギン地域発展次官だったという点。そもそもアブハジアの独立は国際的に承認はされておらず、その政府と国際協定を結ぶこと自体が問題視されるところだが、増してや地域発展省がそれを担当するとなれば、ロシアの領土であるかのように扱っているという誹りを免れまい。

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20120607gunnyouchi

 明けない朝はないように、月報の締切は毎月必ずやってくる。そんなわけで、早いものでもう月報の締切で、明日までにすべての作業を終えなければならないので、ブログの方は簡単に。

 今回の締切を乗り切ったら、ホームページで、先日旅行に出かけた沖縄についてのエッセーを書きたいと思っている。このブログでフォトエッセイをお届けするのは、そろそろ最後かな。

 これは、住宅街から、金網越しに臨む、普天間基地の様子。最初、「軍用地求む!」という広告を見た時は意味が分からなかった。ちなみに、路線バスに乗った時も、車内の録音アナウンスで、「軍用地のご用命はこちら!」みたいな宣伝が流れていた。本土のバスの「××病院には、ここでお降りになると便利です」というような調子で、「軍用地」とやられたので、ドキっとした。まあ、そのあたりも、近く書くエッセイで。

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 派手さはない話題だが、こちらのニュースが、ロシア政府の政府保証の提供方針について伝えているので、簡単にまとめておく。

 A.シルアノフ蔵相がラジオ番組に出演して語ったところによると、本年度の予算には企業向けの政府保証提供のための財源が1,070億ルーブル確保されている。すでに260億ルーブルの提供に関する決定がなされているので、残り800億ルーブル分がまだ未消化である。活用できるのは、投資プロジェクトを実施している企業、また経営難に陥った企業であり、政府がそれぞれのケースに応じて各企業への政府保証の提供を決定する。申請額は、10億ルーブルから、300億ルーブルの範囲内である。(なお、現在、1ルーブル=2.38円)

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 さしあたりこちらの記事にもとづいてお届けすると、ウクライナでロシア語の取り扱いをめぐって政局が緊迫している。ウクライナではウクライナ語が唯一の国家言語であることが憲法によって定められているが、ヤヌコーヴィチ現大統領は選挙戦の際にロシア語に第2の国家言語のステータスを与えることを公約していた経緯がある。そして、このほど「言語政策の基礎について」と題する法案がウクライナ最高会議(議会)で審議され、6月5日に第1読会で可決された。法案は、ロシア語を母語とする住民の比率が10%を上回る地域でロシア語を地域言語として認定することをうたっており、そうしたところはウクライナの27地域中13に上る。民主野党側は反発を強めており、ティモシェンコ派のリーダーであるO.トゥルチノフ氏はウクライナ全土で無期限の抗議運動を開始すると表明した。

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