再三申し上げているように、『世界地名事典』の仕事で、ロシアの地名に関する記事を書く作業を続けている。まあ、この3連休が山場だな。この連休である程度目途を立てないと、限りなく切腹に近い状況になりそうだ。
それにつけても、ロシアの人口1万人くらいの都市についても、500字くらいの記事を書かなければならないわけで、「ネタがあるのか?」と心配にもなるけれど、調べてみると、どんな小さな街にも、書くべきことはあるものである。たとえば、今日書いた地名の中で言えば、チェリャビンスク州のカラバシ市。ロシアの地理オタクの私でも、「聞いたことあるような、ないような…」という程度の、人口わずか1.3万のどマイナーな街だけれど、実は同市は一説には「世界で最も大気汚染が酷い街」と言われているそうだ。それで、できた記事を抜粋すると、以下のとおり。
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カラバシ Karabash
ロシア連邦チェリャビンスク州に所在する市。ミアス川の支流、サクエルガ川のカラバシ渓谷で、砂金を採取する集落が築かれたのが始まりで、1822年に誕生したとされている。19世紀に銅鉱石が発見され、1837年に精銅工場が建設されたが、それはわずか5年しか存続しなかった。1907年創設の工場も、3年という短命に終わった。そして、1910年に英国商人がコンセッション方式で3番目の精銅工場を完成させ、これが形を変えながら現代まで存続して、今日も市の中核企業となっている。なお、その「カラバシメジ」社(写真)は、2004年から大手企業グループ「ロシア銅会社」の傘下に入っている。ソ連時代の末期から、この工場のまき散らす二酸化硫黄が、深刻な大気汚染を引き起こしてきた。2000年代になって、ようやく工場の設備が近代化され、2009年にロシア天然資源・環境保護省は、大気汚染が最も深刻な都市のリストから同市を削除した。ただ、その後もユネスコに「世界で最も大気汚染の激しい街」と名指しされるなど、問題の根本解決には至っていない。

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