ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け

 日本のJリーグが今季の佳境を迎えている。まあ、私の支持する清水エスパルスというチームは、優勝争いとは無縁で、どうやら降格の危機もなさそうであり、真ん中くらいの微妙なところを彷徨っている。なので、個人的な盛り上がりは、そこそこといったところだけど。

 そんななか、こちらのサイトで、ちょっと面白い記事を見付けた。「ロシアでJリーグの人気が上昇中!? 記者が語る“エキゾチック”な魅力。」「Jリーグは、ピッチにいる全員が最後まで諦めない。それが大きな魅力だと思います」(アントン・チギョリョフ 、ロシア人記者)というのである。

 私も、日ロ両国のサッカーを眺めている人間の一人として、この記事の指摘には合点が行く。というか、逆に言うと、ロシア人がすぐに諦めすぎだと思う。プレーヤーも然り、サポーターも然り。さらに言えば、テレビで実況中継をしている人も、ちょっと戦況が悪くなっただけで、「駄目だ、こりゃ」みたいなことを、放送中に平気で言う。

 つい最近も、象徴的なゲームがあった。UEFAチャンピオンズリーグのグループリーグ第2節、スパルタク・モスクワVSセルティック戦。この試合でスパルタクは、ホームで敵に先制を許しながら、2点を挙げて逆転し、優位に試合を運んでいた。ただ、スパルタクの攻撃には危なっかしい面があり、低い位置から前線への長めのフィードを多用し、それが割とグラウンダーでピンポイントなパスなので、相手にカットされてカウンターを浴びることが何度かあった。そして、後半の中頃に、そうした形で敵に奪われて決定的なスルーパスを通され、抜け出した相手をスパルタクのDFが倒して一発退場、一人少なくなったモスクワは一気に劣勢に立たされ、2失点を浴びて再逆転負けを喫したという、そんな試合だった。

 で、私が驚いたのは、セルティックに逆転弾を浴びた時点で(もうアディショナルタイムに入っていたが)、席を立って家路に就くサポーターが少なからず見られたことである。一人少ないとはいえ、スコアは2:3で、得点差はわずか1点。日本では、そこで諦めるサポーターは絶対にいないし、テレビの実況でもアナや解説が「サッカーは10秒あれば1点とれます」みたいなことを唱えることになっている。むろん内心は絶望的だと感じていても、なるべくそれを態度や言葉に出さないようにするものであり、それが美徳だと信じられている。まあ、以前も書いたことがあるけど、だからこそ日本人は「撤退」が下手で、玉砕まで行っちゃうのかもしれないけど。


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20121005rugdp

 2008年9月のリーマンショック後、ロシア経済は同年暮れから2009年前半にかけて大きく落ち込んだものの、その後は順調な回復を続けてきた。

 しかし、2012年に入ってから、ロシア経済は明らかに減速し、「踊り場」とも呼ぶべき局面に差し掛かっている。ロシア連邦経済発展省のウェブサイトには、月別のGDPの推移が掲載されている。ロシア連邦国家統計局の発表するGDPは四半期単位で、数字が出るのもだいぶ後になるので、直近の景況を判断する上では、経済発展省の月別データの方が有用である。そこで、経済発展省発表の月別GDPを、上に見るようにグラフにしてみた。ご覧のように、今年に入ってからは、一進一退である。前年同期に比べれば引き続き成長を記録しているが、これは一つの正念場であろう。


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 今日は横田めぐみさんの誕生日だそうだ。13歳で拉致され、35年、48歳になる。私事ながら、私は同い年で、生まれた日も2週間くらいしか違わない。ということもあって、普通の日本人以上に、本件には心を痛めているつもりだ。何とコメントしていいか、自分に何かできることがあるのか、まったく分からないが、陳腐な表現ながら、一日も早い解決を願わずにはいられない。


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20121004bate

 今週も、UEFAチャンピオンズリーグおよびヨーロッパリーグの週である。ただ、私の関係国のチームの試合だけで数試合あるので、とりあえず録画して、それをその後1日1試合くらいずつ観ていくことになる。火曜日に行われたCLの数試合のうち、直感的に一番面白そうだなと思ったのが、ベラルーシのBATEボリソフがホームでドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンを迎え撃つ試合だった。アウェーの1試合目で悲願のCL初勝利を挙げたBATEが、欧州屈指の強豪相手にどのような戦いを見せるのか? そこで昨晩は、まずBATEとバイエルンの試合を観ることにしたわけである。

 結果は、明らかな格下と思われたBATEが、バイエルン相手に3:1の圧勝! BATEにとってはCLのホームでの初勝利であり、ミンスクのディナモ・スタジアムは満員とは行かなかったものの、地元サポーターを狂喜させた。ボール支配率ではバイエルンが61%と上回ったものの、BATEの戦い振りは堂々たるもの。決してカウンターだけとか、ロングボール一辺倒というわけではなく、相手からボールを奪うと丁寧に繋いで敵ゴール前に迫っていた。だからこそ、相手よりも多い決定的チャンスを作り、そのうちの3つをゴールに結び付けたのだろう。この日も中盤でタメをつくるA.フレブのプレーは冴えわたり、BATEの攻撃に命を吹き込んでいた。まあ、フレブを中心としたボール保持とパス回しは両刃の刃で、奪われてカウンターを浴びることも多かったが、それを恐れずに自分たちのスタイルを貫いたことが称賛に値し、前回のリール戦のCL初勝利が大きな自信になっていることをうかがわせた。

 前回のリール戦後には、「せめて3位を確保してELへ」みたいなことを書いてしまったが、こうなったら2位以内に入って決勝トーナメント進出を実現してほしいものである。


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 10月1日に投票が行われたグルジア議会選挙で、野党連合「グルジアの夢」の勝利が確実となり、これがロシアとの関係改善に繋がるという見方が広がっている。

 こちらのニュースによると、「グルジアの夢」のリーダーであるイヴァニシヴィリは、選挙の大勢判明を受け、グルジアは引き続きNATO加盟を希望するが、ロシアと友好的な関係を回復することも望んでおり、グルジアのNATO加盟はロシアにとっての危険とはならないということをロシアに説得したいと述べた。一方、D.メドヴェージェフ・ロシア首相も、「統一ロシア」(ロシアの政権与党で、メドヴェージェフ氏が党首)はロシアの主導的な政治勢力として、ロシア・グルジア関係の未来に関する対話に応じる用意がある、今般の選挙はグルジア国民が変化を望んでいることを裏付けた、とコメントした。ただし、両国関係改善の実際の見通しに関しては、専門家の間でも見方が分かれており、慎重な見方をする向きもある、とのことだ。


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20121002alania

 先日、CSKAモスクワと、北カフカスの北オセチア共和国のクラブであるアラニア・ウラジカフカスの国内リーグ戦をスカパー!で放送していたので、それを観てみた。そこで私が興味を引かれたのは、アラニアのユニフォームに、「ルスギロド」の胸広告が入っていたことである。ルスギロドは、公開型株式会社ながら、国が60%強の株式を保有する国営企業であり、国内の水力発電施設を束ねる公社的な事業体である。そうした国策会社が、アラニアなどというど田舎のチームのスポンサーになるというのは、一体どうしたことだろうかと、興味を抱いたのである。

 そこで、検索してみたところ、差し当たりこんな記事があった。これによれば、従来は北オセチア共和国の青年・体育・スポーツ省が、アラニアのオーナーとなってきた。それが、今年7月のことだが、北オセチア共和国当局、FCアラニア、そしてルスギロド社の3者間で協定が結ばれ、ルスギドロがアラニアの株式の51%を取得することで合意した。ルスギドロがこうした形でスポーツクラブに出資するのは初めてである。ルスギドロのYe.ドン社長は、本件は国の指導部(注:つまりはV.プーチン大統領ということであろう)の支持を受けていると言明した。実際の株式取得手続きには一定の期間を要するが、ルスギドロは早速、現2012~2013シーズンからアラニアの活動への資金援助を開始した、ということである。


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20121001fifa

 こちらこちらのニュースによると、9月28日にFIFAは2018年ワールドカップ・ロシア大会の開催都市を正式に決定し、その模様がロシア第一テレビで中継されたということである。以下、記事のあらましを整理しておく。

 ロシアはW杯開催国に名乗りを上げた時点では、13都市・15スタジアムを開催候補地として示していた。しかし、FIFAは通常10都市での開催を目安としているため、現地視察などの調査を経てFIFAが絞り込みを行い、このほど最終的な開催都市およびスタジアムが発表されたものである。結局、開催地は11都市・12スタジアムに削減された。晴れて開催都市の認定を受けたのは、モスクワ、サンクトペテルブルグ、エカテリンブルグ、ソチ、カザン、ニジニノヴゴロド、サマラ、ロストフナドヌー、カリーニングラード、ヴォルゴグラード、サランスクの11都市。モスクワでは、「ルジニキ」、「スパルタク」という2つのスタジアムが使用されるため、計12スタジアムになる。

 開催都市から外されてしまったのが、ヤロスラヴリとクラスノダルである。ただ、ヤロスラヴリに関して言えば、現時点でトップリーグに所属しているクラブチームが存在せず、誘致構想が他地域に比べて未熟だったということは、地元担当者も認めている。これに対し、収まりがつかないのが、クバン、クラスノダルという2つものクラブがプレミアリーグで戦っているクラスノダル市であり、地元クラブ幹部は「ロシアで最もサッカーが盛んな地が外された」として憤慨している。ただ、同じクラスノダル地方に(五輪開催で整備が進むがゆえに鉄板候補地と考えられていた)ソチ市が存在したことが、クラスノダル市にとっては災いしたという面もある。

 モスクワでのスタジアムとしては、ディナモの本拠地として建設が計画されている「VTBアリーナ」も候補となっていたが、「スパルタク」の建設の方が急ピッチで進んでいるということで、後者に軍配が上がった。W杯会場から漏れてしまったことで、VTBアリーナの規模は4.5万人収容から3.3万人収容に変更される可能性が出てきた。なお、決勝が行われるルジニキに関しては現在の8万人収容から9万人収容への拡張計画がある。

 ロシアがW杯開催の準備に向ける投資額は、歴代のW杯で最高額になる可能性がある。V.ムトコ・スポーツ相は、6,000億ルーブル(約190億ドル)を投資する予定であると表明した。ブラジル大会は112億ドルとされている。

 開催都市が11に絞られたとはいえ、ロシアW杯開催エリアはヨーロッパ・ロシア全域に及び、東のエカテリンブルグと西のカリーニングラードでは3,000km以上の距離がある。かつては、米国大会でサンフランシスコとボストンの距離が5,000kmに及んだこともあったが。


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 こちらのニュースによると、ロシア連邦反独占庁はこのほど、ルノー・日産連合が、ロシア最大の乗用車メーカーである「AvtoVAZ(ヴォルガ自動車工場)」の支配株を買収することにつき、許可を与えた。AvtoVAZの現時点の株主構成は、ロシアの国家コーポレーション「ロステフノロギー」が28.89%、ルノーが25%、トロイカ・ジアローグ社が20.14%となっている。ルノー・日産連合はロステフノロギーと合弁企業を設立し(合弁企業におけるルノー・日産連合の出資比率は67.13%に)、2014年までにAvtoVAZの株式の74.5%を取得する意向である。一方ロステフノロギーは4.89%株を売却し、拒否権発動に必要な株だけを手元に残す。本件についてはすでに当事者同士で法的拘束力のない協定が結ばれていた。本協定は本年中に締結される見通し。


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 9月28日、ウクライナのヤルタでCIS諸国の首相会議が開催された。この席で、CIS自由貿易地域の創設に向け、一定の前進を見たようである。確認までに、CIS自由貿易地域条約は2011年10月18日に、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、カザフスタン、キルギス、タジキスタン、アルメニアによって締結された。

 まず、こちらのニュースによると、9月28日の首相会議の結果、8番目の加盟国としてウズベキスタンが加わることで、合意を得たということである。ただ、条約に調印したわけでなく、あくまでもその方向で合意したということのようだ。

 さらに、こちらのニュースによると、現在までに批准を終えているのは、ロシア、ウクライナ、ベラルーシ、モルドバ、アルメニアの5ヵ国である(モルドバは会議前日の27日に批准を済ませた)。残り3ヵ国も年内には批准を完了し、これにより2013年にはCISのほぼ全域で自由貿易体制が築かれるだろうと、ホスト国のM.アザロフ・ウクライナ首相は述べた。なお、トルクメニスタンとアゼルバイジャンは、加盟の問題を引き続き検討したいとの立場だという。


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20120929etv

 先日のエントリーで予告したとおり、NHKのEテレで、「シリーズ チェルノブイリ原発事故・汚染地帯からの報告」という番組が放送された。第1回が9月16日放送で「ベラルーシの苦悩」、第2回が9月23日放送で「ウクライナは訴える」という回だった。2回で終了みたい。

 ベラルーシの回は、「あっと驚く新事実」のようなものがあるわけではなかったが、放射能汚染被害に見舞われ、それに立ち向かってきた人々の苦悩を丁寧に描いた、どちらかというとヒューマンドラマ寄りの仕上がりだった。一方、ウクライナの回では、科学的な見地から見てもきわめて重要な問いかけがなされていた。すなわち、ウクライナ政府がまとめた事故後25周年の報告書によれば、汚染地帯でこれまで国際機関が放射線の影響を認めてこなかった心臓疾患や膠原病など、さまざまな病気が多発していると指摘されている。しかし、世界の専門家はこの報告を、充分な科学的な根拠がないとして、認めようとしないということである。それをいいことに、日本政府も自らの都合のよい汚染地域の基準を設けようとしているわけである。

 しかし、ここからは私見なのだが、IAEAが「科学的な因果関係は認められない」というのは、放射能の影響で疾患を負ったということが科学的に完全には立証できないということだろう。逆に、「安全である」ということもまた、証明されたわけではないのである。そうである以上、なるべく被爆のリスクを減らすべきというのが常識的な考え方のはずで、現在日本政府がとろうとしている対応策には、そうしたグレーゾーンに付け込んでしまえというご都合主義を感じずにはいられない。今回の番組で紹介されたウクライナの事例を、重く受け止めるべきだろう。以上が私の個人的意見。

 なお、この番組で紹介された事故25周年のウクライナ政府のレポートがネット上にあるはずだと思って探してみたのだけれど、結構見付けるのに苦労してしまった。結局、ウクライナ非常事態省のこちらのページからダウンロードできることが判明。このページの中の、Національна доповідь ≪Двадцять п’ять років Чорнобильської катастрофи. Безпека майбутнього≫ (у форматі PDF): (укр) (english)というところで、ウクライナ語または英語の圧縮ファイルをダウンロードできる。私が自分のウェブに上げて私のところからダウンロードできるようにしようかと思ったけど、20MB以上と重いので、ちょっと無理。興味のある人は自力でどうぞ。


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 こちらのニュースによると、ロシアで9月27日に開かれた閣議で、電力産業に関する諸問題が討議された。この席でメドヴェージェフ首相は、ロシアの電力消費は2020年までに4分の1増加する(つまり25%増加する)ことになり、電力不足が生じないようにすることが肝心であると発言した。また、電力網への接続は、料金面でも、迅速性の面でも現在は条件が整備されていないが、それをしかるべく整備しなければならないと指摘した。首相によれば、電力部門で近代化を実施することにより、需給の安定性や発電所の稼働率が上がり、設備の老朽化率が低下するとともに、現在はかなりの規模に上っている送電ロスが低下することになるという。我々はすでにこの方向に歩み出しており、2011年には6ギガワットの新規発電能力が稼働したと、首相は述べた。

 以上が記事のあらましだが、節電が叫ばれる日本とはだいぶ様相が異なり、まずは供給能力の拡大こそが課題とされているようだ。贅肉の多いロシアでは、省エネを進めるだけで、充分に需給が改善するはずだが。


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6a4c9192.jpg本日は立正大学で臨時講義。

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 ヨーロッパの方では、サッカーのチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグが始まっている。普通の日本人なら、ビッグクラブのスーパースター軍団や、あるいは日本人選手の活躍に熱視線を送るところだろうが、私は今季もロシア圏のチームを中心にテレビ観戦にいそしむつもりだ。

 CLには、私の関係国から5チームが出場している。ロシアのゼニト・サンクトペテルブルグとスパルタク・モスクワ、ウクライナのシャフタール・ドネツィクとディナモ・キエフ、そしてベラルーシのBATEボリソフである。予選に出たロシア圏のチームがことごとくそれに勝利したので、やたらと数が増えた。ELにも、ロシアのルビン、アンジ、ウクライナのメタリスト、ドニプロが出ていて(もっとあったかな? 未確認)、ずいぶん賑やかだ。

 CL、ELとも、すでに一次リーグの第1ラウンドが終わった。まあ、スパルタク・モスクワがカンプノーでバルセロナ相手に2発ぶち込んだのもすごかったけれど(結局2:3で敗戦)、何と言っても特筆すべきは、BATEボリソフがフランスのリール相手に敵地で3:1の完勝を収めたことである。BATEにとっては、待ちに待ったCL本大会での初勝利。思い起こせば、昨シーズンもCLに出場しながら、グループステージで1勝もできず、しかもホームの最終戦で変な相手に敗れて、ELに回れる3位の座も明け渡してしまった。今季も、CLのグループステージは決して楽な組み合わせではなく、「下手にCLに出た分、またELでの戦いの権利も逃してしまうのか?」なんていう嫌な予感が漂っていた。それだけに、今回の幸先の良い勝利は誠に慶事と言う他はない。

 たしかに、地元のリールの出来の悪さに助けられた面は大きかったかもしれない。それでも、BATEにとってはレジェンド的な存在であるA.フレブが古巣に復帰したことで、チームに一本芯が通り、アウェーでも動じない堂々たる戦い方をしていた。まあ、決勝Tに進めるグループ2位以内は困難にしても、ぜひ3位を死守してELを確保してほしいところである。

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 こちらのニュースが、ロシア市場でのiPhone5をめぐる動きについて伝えている。

 これによると、アップル社のiPhone5がロシアの技術的要求事項を満たしている旨の登録を、このほどロシア連邦通信庁が行った。これにより、iPhone5のロシア国内での販売が可能になった。ロシアでの公式発売日はまだ明らかになっていないが、遅くとも年内には実現する見通し。もっとも、すでに並行輸入された非正規な商品がロシアで出回っており、64GBのモデルが9万ルーブル以上と、米国内の850ドルよりはるかに高い値段で売られている。(私がネットで見たところ、6万ルーブルくらいの値段になっていたが、高いことに変わりはない。)

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 別件で、ロシアとウクライナの長期的な国内総生産(GDP)推移を示したグラフを作成したので、ご参考までにここでも紹介してみたい。ソ連末期に改革が本格化する1990年を起点にとり、同年を100とした場合のその後のGDP水準の推移を跡付けたものである。2011年までが実績値で、両国の公式統計にもとづく。2012~2013年はIMFの予測である。

 両国とも、軌道はだいたい同じような形を描いている。しかし、ウクライナの方が、ソ連崩壊後の不況が長引き、また深かったことが見て取れる。両国とも、2000年代に成長局面に入ったものの、リーマンショックによる落ち込みはウクライナの方が大きく、またその後の回復もウクライナの方が遅れている。結果、ロシアはすでに2007年の時点で改革開始前のGDP水準を上回ったのに対し、ウクライナは2011年現在でもまだ69.2という水準にすぎない。ロシアが石油高を足掛かりに成長を遂げているのに対し、ウクライナはそれに相当する強力な牽引車を欠き(鉄鋼はあるにせよ)、それゆえに全体に成長力でロシアに引けをとっていると解釈できる。


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20120926semin

 ウクライナを代表するサッカークラブ、ディナモ・キエフのYu.ショーミン監督(写真)が解任された。個人的にディナモ・キエフは世界で「2番目に好きな」チームであり、またショーミン監督は最も尊敬している指揮官だけに、ショックである。

 確かに、今季テレビでキエフの試合を2試合観たが(CLの予選と本戦1試合ずつ)、あまりぱっとしない印象だったのは事実である。どちらも、状況ゆえとはいえ、あまりに守備に重点を置きすぎ、攻撃の形が見えなかった。そして、こちらのニュースによると、9月23日に行われたウクライナ・カップの対シャフタール戦で1:4と惨敗し、これで直近の公式戦5試合で4つめの敗戦であり、リーグ戦も3位と振わないということで、24日にI.スルキス球団社長が監督解任に踏み切ったということだ。スルキス社長は、「監督だけでなく、コーチ陣全員が辞めることになる。ショーミン監督とは直接話はしていない。彼がクラブのホームページを見たら、自分が解任されたことを知るだろう」と、冷ややかにコメントした。

 そして、25日付のこちらのニュースによると、ディナモ・キエフ経営陣は、O.ブロヒン氏を監督として招へいする方針を決めたということである。しかし、ブロヒン氏は、現ウクライナ代表監督で、現在はブラジルW杯のヨーロッパ予選が行われている大事な時。ブロヒン氏もディナモのオファーを受け入れたということだが、代表監督と兼務するのか、あるいはディナモの監督に専念するのか(ウィンターブレークのタイミングで指揮をとり始めるという説もある模様)、明確になっていない。


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 こちらのニュースによると、ロシア政府はこのほど、東シベリア(サハ共和国も含む)での石油開発への税制優遇措置を拡大することを決定した。地下資源採掘税の優遇措置を2021年一杯まで延長するとともに、新規油田から産出される原油の輸出税はほぼ半減される。9月24日、D.メドヴェージェフ首相との面談を終えたA.ノヴァク・エネルギー相が、記者団に明らかにした。当該の政府決定が近日中に署名されることになる。地下資源採掘税の優遇は、当初は2017年までとされていたが、それを2021年一杯まで延長される形。一方、輸出税の軽減は、埋蔵量が1,000万t以上で、2013年1月1日現在の生産量が既存埋蔵量の5%以下になっている鉱区が対象となり、1バレル当たり50ドルを超えた分に対し45%という税率が適用される。

 こちらのニュースによれば、上記の優遇措置により油田の開発が促され、2030年までに財政歳入が約3,000億ドル拡大すると、ノヴァク・エネルギー相は述べた。


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 以前こちらのエントリーでお伝えした、ロシア地域発展省の連邦管区別の支局についての続報。地域発展省が、ロシアに8つ設けられている連邦管区ごとに支局を設ける方向であるということをお伝えしたが、実は8月28日付の連邦政府指令でそれがすでに確定していたことが判明した。政府指令はこちらからダウンロードできる。

 これによれば、地域発展省の連邦管区ごとの支局の所在地は、以下のとおりであるとされている。

中央連邦管区:モスクワ市
北西連邦管区:サンクトペテルブルグ市
南連邦管区:ロストフナドヌー市
北カフカス連邦管区:ピャチゴルスク市(スタヴロポリ地方)
沿ヴォルガ連邦管区:ニジニノヴゴロド市
ウラル連邦管区:エカテリンブルグ市
シベリア連邦管区:ノヴォシビルスク市
極東連邦管区:ハバロフスク市

 つまりは、連邦管区ごとの大統領代表部の所在都市と、まったく同じということである。大統領代表部と、政府系の地域発展省支部の所在都市が違ったりしたら、あらぬ行き違いも生じかねないので、まずは妥当なところだろう。

 前回のエントリーで触れたように、地域発展省の各次官が、特定の連邦管区を管轄する体制がとられる。しかし、元沿海地方知事のS.ダリキン次官が沿ヴォルガを担当することが発表された以外は(おそらくその発表はダリキンが極東を担当するかもしれないという関係者の不安感を払拭するためだったのだろう)、私がフォローしている範囲内では、誰がどこを担当するのか、まだ明らかになっていない。状況証拠から、S.ヴェレシチャギン次官が北カフカスを担当するのかなと推察される程度である。また、担当次官が当該管区の支部に駐在することになるのかどうかも、定かでない。


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 ロシア政府は2006年8月9日付で、連邦目的別プログラム「2007~2015年のクリル諸島(サハリン州)の社会経済発展」を採択していた。言うまでもなく、クリル諸島とは我が国固有の領土である北方領土のロシア側の呼称である。そして、ロシア政府のウェブサイトによると、ロシア政府は2012年9月20日付の政府決定で、このプログラムに修正を加えた。同ページの下の方にあるリンクからダウンロードできるようになっている。

 どこがどう変わったかを具体的に検証している余裕はないが、2015年までの各種経済・社会指標の見通しが示されており、便利ではある。


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 朝日新聞のこちらのサイトで、「ロシア、夏時間に苦情続発 朝つらい・サッカー見たい…」なんてことが伝えられている。まあ、事のあらましは記事にあるとおりだが、日本のサッカーファンの私としては、「サッカー見たけりゃ我慢して起きとけ」と一言言いたい。

 それはさておき、私は9月の上旬にロシア出張に行ったのだが、どうもそれで生活のリズムが狂ってしまった。ロシアが一年中サマータイムになったので、東京とモスクワの時差は年間を通じて5時間である。ただ、先日のロシア出張では、モスクワよりも、ウラル地方のペルミとウファに滞在することがメインだった。本ブログで書いたとおり、ペルミとウファはモスクワ時間+2時間であり、つまりは日本とは3時間の時差しかない。なので私は、ペルミとウファでは少し早起きをして、ほぼ日本時間に合わせたような生活をしていた。

 とはいえ、日本に帰国する時にまたいったん経由地のモスクワ時間になったりして、微妙にリズムが狂ったのだろうか。ロシアから帰ってきて2週間以上経つのに、いまだに夜寝付けなかったり、朝起きるのが辛かったりする。昼と夜が正反対とかいうよりも、こういう微妙な時差の方が意外に後を引くのかもしれないな、なんて気がしてきた。


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 既述のとおり、日本とウクライナの経済関係について小文を書いていて、その過程で接した情報を忘れないようにメモしておく。日本がウクライナから長期契約ベースで鉄鉱石を輸入するようになったという話題である。

 2年ほど前のことになるが、こちらのニュースによると、日本のJFEスチールはFerrexpo社と2010年12月に長期契約を結び、年間30万tの鉄鉱石(鉄分含有量65%のペレット)を輸入することになった。Ferrexpoとしては、エリストヴォ鉱山の拡張計画を前に、販売市場を多角化すべく、アジア市場を開拓しておきたいという狙いがあった。JFEに対しては、2007年、2009年とトライアルのカーゴを送って実績を積み重ね、今回の日本企業との初の長期契約に漕ぎ着けたもの。以上が記事の概要である。

 確かに、2011年の日本の対ウクライナ輸入の統計を見ると、30万t強、6,810万ドルに上る「金属鉱及び屑」が輸入されており、これが同年日本がウクライナから輸入した最大の品目となっている。今後しばらく、日本の対ウクライナ輸入で鉄鉱石が主要品目となる状況が続きそうである。

 なお、FERREXPOとは、K.ジェヴァホ氏を総帥とし、ウクライナのポルタヴァ州での鉄鉱石利権を有する財閥「ファイナンス&クレジット」の鉄鉱石トレーダーであり、スイスに登記するオフショア企業となっている。写真は当該のポルタヴァ州鉱山。

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 昨日9月23日、ベラルーシ議会の下院(代表者院)選挙の投票が実施された。まあ、議会に大きな権力が与えられているわけではないし、選挙そのものが民主的でないし、個人的にもまったくフォローしていなかったので、何をどう取り上げていいか、迷うところである。報道などをざっと眺める限り、例によって投票・開票の不正などに関する指摘は相次いでいるものの、全体としては少なくとも表面上は平穏に議会選挙というセレモニーが終わったようである。

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 こちらのニュースなどによると、投票率は暫定値で74.3%ということである。高いのがヴィテプスク州の81.1%、低いのが首都ミンスク市の59.2%だった。110名の議員が小選挙区制で選ばれる制度になっているが、すでに109名の当選が確定した。ゴメリ州の1つの選挙区においてのみ、選挙は成立したものの、立候補者が1人だけで、結果として得票数が有権者の過半数に達さず、再選挙が実施されることになった。おそらく地方選挙などと同日の実施になるだろうと、L.エルモシナ選管委員長(写真)は述べた。他方、9月18日から23日にかけて、中央選管には110件の異議申し立てが寄せられたという。

 こちらのニュースによると、ミンスクの投票所で投票を行った後、記者団との質疑に応じたルカシェンコ大統領は、「ベラルーシの議会選挙はまず何よりもベラルーシ国民のために行われるのであり、西側のためではない」、「まあ、そう慌てるな。これまでの例を見ても、ベラルーシでは主なショーは、選挙の後に始まるのだから」などとコメントした。


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 こちらに、一風変わったニュースが出ている。ロシア南部のロストフ州が、風力発電施設の建設を計画しており、建設地として、かつてカジノの予定地だった場所を有力視しているというのである。

 これによると、9月21日ソチで開かれた国際投資フォーラムでV.ゴルベフ・ロストフ州知事が当該のプロジェクトを発表した。SoViTek Rus社が、60億ルーブルを投資して(現在1ルーブル=2.51円)、ロストフ州に風力発電施設を建設することを計画しており、その候補地としてかつてのカジノ「アゾフ・シティ」の予定地だったところを有力視している。投資家であるドイツ系のSoWiTec international GmbH の幹部によれば、同社は風力発電の立地としてロストフ州を有望視しており、まず30MWを設置し、段階的に100MW、200MWに拡大していくことを予定している。

 ロシアでは、2009年7月1日から4箇所の特区以外でのカジノ営業が禁止され、その1つがクラスノダル地方とロストフ州の境界上でアゾフ海に面した「アゾフ・シティ」だった。しかし、2010年半ばにクラスノダル地方がカジノの建設地を黒海沿岸に移転することを提案し、2010年11月には法改正によりロストフ州がカジノのリストから削除されたという経緯があった。(写真はクラスノダル地方独自で開設したカジノの様子)

20120924azovcity

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20120923uafdi

 引き続き、日本・ウクライナ経済関係について調べている中で得た情報を小出しにさせてもらう。

 ウクライナの発表する最新の外国直接投資統計によると、2011年末現在で、主要国によるウクライナへの投資残高は、図のようになっている。ウクライナの直接投資受入残高は、2011年末現在で493億6,230万米ドル。トップはキプロスによる投資の126億ドルで、これが全体の25.6%を占めている。ただし、キプロスはロシアやウクライナの資本の逃避先のオフショアセンターになっているので、これはキプロス資本というよりは、ロシアまたはウクライナの資本が大部分を占めているはずである。したがって、以前論文でも分析したことがあるが、ウクライナにおける実質的な最大の投資国はやはりロシアであると考えられる。日本は1億5,004万ドルであり、順位は24位、シェアは0.3%にすぎない。日本の投資の内訳は、自動車販売が69.1%、機械製造が29.8%であり、ほぼこの2分野に集中している。後者はいすゞブランドのトラック・バスの現地組立プロジェクトによるものだろう。あと、日系ではJTIのたばこ工場がクレメンチュークに所在していることが知られているが、多国籍企業なので日本からの投資とはカウントされない。

 日本は韓国に上を行かれており、少々残念。ただ、この統計を信頼する限り、中国の投資が日本よりもずっと少ない1,500万ドルに留まっているのが少々意外だった。


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 昨年の12月にウクライナ西部のリヴィウに調査出張に出かけ、その際にオペラ・バレエ劇場でバレエを鑑賞したということを、旧「こっそりブログ」の時代に書いたことがある。記事をコピーしておくと、

 私はこれまで劇場でバレエを観たことがほとんどなかった。ベラルーシ駐在中に、かなり創作色の濃い作品を観たことこそあったものの、それは半分演劇のような出し物であり、古典バレエとは無縁だった。だいたい、毎年モスクワに行くのに、モスクワのボリショイ劇場には一度も足を踏み入れたことがない。しかし、12月のウクライナ出張で、リヴィウ滞在時に夜時間があったので、オペラ・バレエ劇場でバレエを観ることにした。リヴィウの劇場は、目抜き通りの一番目立つところにあり、13年前にリヴィウを訪問した際には確か改修工事中で、立派な建物が気になっていたということもあって。で、私が観に行った日は、「白鳥の湖」、「カルメン」の現代版のようなもの、「パヒタ」という作品の3本立てで、おそらくそれぞれダイジェストと思われ、初心者には打って付けのプログラムだった。正直、こんなに楽しめるとは、思わなかった。

 なんてことを書いた。

 で、現在私は、日本・ウクライナの経済関係に関する小文をまとめようとしているのだけれど、その過程で、日本がこの劇場に支援をしていたということを知った。すなわち、日本政府による対ウクライナ文化無償支援の一環として、「リヴィウ国立オペラ・バレエ劇場に対する照明機材(4,990万円): 2003年9月E/N署名,2005年9月引渡。」という案件が挙げられている。なるほど、確かに言われてみればそんな協力例を聞いたことがあったような気がする。旧ブログに書いた時に日本の支援について言及できなかったので、ここに付記する次第です。

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20120922dylan

 前のエントリーとは反対で、間に合わなかった話。

 2年くらい前だったか、ボブ・ディランの『Original Mono Recordings』というボックスセットを買った。正直、ボブ・ディランは今まで食わず嫌いで来たのだが、60年代の名作が良い音でまとめて聴けるナイスなボックスが出ているのを見付けたので、こりゃ便利、この機会に入門しようと思って買ったのだった。

 で、最近になって、このボックスセットには、ここに収録されていない曲を別途ダウンロードできる権利もオマケとしてついているということを、遅れ馳せながら知った。今日になって、せっかくだからダウンロードしようかと思ってよく見たら、期限が「2011年12月31日まで」となっていた。輸入盤なので、英語でちっちゃく書いてあるだけで、まったく気が付かなかった。ダメモトでサイトにアクセスしてみたが、すでにそんなページは存在せず。変なことに気が付いてしまって、かえって価値剥奪感を味わっている。


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20120922fukugoki

 我が家のデジタル複合機、エプソンのPM-A900。2005年1月に買ったもので、当時はこれが最高機種であり、当時考えうるすべての機能を備えた「全部入り」のマシンだった。随分重宝したものだが、さすがに年月を経るにつれ不具合も出てきて、今年の初めくらいだったか、ついに「プリンタ内部の部品調整が必要です」という表示が出て、印刷ができなくなってしまった。忙しかったので、しばらく放っておいたのだが(スキャナーは使えたので、スキャン専用機と化していた)、先日ようやくエプソンのサービスセンターに連絡をとってみた。そしたら、本製品の部品供給保証期限は本年4月で切れており、対応できないという。しかし、別の窓口で、期限が切れても一部の部品が残っていることもあり、そうした場合には対応するとも聞いていたので、粘ったところ、運良く部品がまだあったということで、修理してもらえた。修理費用は4,000円、このほかに送料が1,500円かかった。今日、メーカーから返送されてきた。

 いくらデジタル製品のライフサイクルが短いとはいえ、私はケチな性分なので、耐久消費財を買ったら、少なくとも10年は使いたい。今回の場合は、滑り込みセーフだったけど、教訓としては、不具合が起きたら、何でも早めにメーカーに相談した方がよさそうだ。


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20120921uatrade

 最近、本ブログの記事がロシアのネタに集中していて、ウクライナやベラルーシを取り上げることが稀になっているけれど。ただ、ウクライナのこと、やってないわけじゃないんだよね。実は、ウクライナに関する共著の企画が進んでいて、その原稿を書いているところだから、自分の自由時間はかなりそれに充ててるんだけど、そういう時はかえってブログのウクライナ記事が減ったりするという次第でして。言ってみれば、このブログは種蒔き、原稿書きというのは刈取りに相当するので、今は実りの秋というわけですな。

 ただ、その一環で、日本とウクライナの経済関係という文章を書いていて、ちょっと良いグラフが出来たので、ブログの賑やかしに、それを載せてみたい。日本とウクライナの貿易額の推移を示したもの。輸出入額を、こういう風に左右に割り振って対称型のグラフを作るというのは、前からやってみたかったんだけど、エクセルでどういう風に操作していいのかが分からなかった。しかし、今般、『日経PC21』の最新号を読んでいたら、まさにこういうグラフの作り方が解説されていたから、早速それを試してみたというわけ。しかし、こういうグラフはワンタッチでできるわけではなく、非常に複雑な作業を要するということが分かった。 


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 ロシアのリペツク州は、日本企業に同州への投資を呼びかけるプレゼンテーションを、9月25日に在ロシア日本大使館で開催する予定である。こちらのニュースが伝えている。

 これによれば、リペツク州当局は、経済特区「リペツク」の自動車コンポーネント生産クラスターへの投資を日本企業に呼びかける。経済特区「リペツク」ではすでに、日系の横浜ゴムの大規模なタイヤ工場が稼働している。また、同州には州独自で創設した州レベルの特区も存在し、その地域特区への投資も促す。リペツク州のコロリョフ知事は、「日本企業は最新鋭の技術、新しい質の生産文化をもたらしてくれる。今度のプレゼンテーションは、協力関係の新たな弾みになるだろう」と述べ、期待を表明した。


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 超マニアックな話題だけど、どれだけの人がついてこれるかな?

 ロシア連邦政府の地域発展省は、全国83地域を対象に、行政の効率性を評価して、ランク付けして発表している。2011年の各地域の実績にもとづく最新のランキングが発表されたということが、8月に報じられた。こちらこちらの記事で、それが確認できる。こちらの記事では、上位10地域に賞金が授与されたなんてことも伝えられた。

 ところが、本来であれば当該のランキングが発表されたら地域発展省のこちらのページに掲載されるべきなのに、どうもそれが見当たらない。2010年の実績にもとづく古いランキングまでしか掲載されていない。

 その原因は、地域行政の効率性評価の方式が変更されることにあるのではないか。こちらのニュースなどで伝えられているように、旧来は74もの項目によって評価がなされていた。それに対し、プーチン大統領が項目が多くて複雑すぎるというクレームをつけ、評価項目が一気に11まで削減されることになったのである。その大統領令はこちらで閲覧できる。新しい評価方式が適用されるのは次回からだが、現行の方式がプーチン大統領からいわばダメ出しされた格好になってしまったので、それで最新のランキングが地域発展省のサイトに掲載されていないのではないかと、私は推測する。

 それでも、根性で検索をして、何とか最新のロシア地域別行政効率ランキングを入手できた。以下、ベスト10地域(賞金対象)と、ワースト10地域だけ紹介しておく。

1.タタルスタン共和国
2.サンクトペテルブルグ市
3.チュメニ州
4.オムスク州
5.チュヴァシ共和国
6.タンボフ州
7.ペルミ地方
8.モスクワ市
9.コストロマ州
10.アストラハン州
   …
74.オリョール州
75.アルハンゲリスク州
76.ダゲスタン共和国
77.ハバロフスク地方
78.トゥヴァ共和国
79.マガダン州
80.カルムィク共和国
81.サハリン州
82.トヴェリ州
83.サハ共和国


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