本日行う「ルカシェンコの30年を経てベラルーシはどこへ向かうか?」という講演に向け、準備しているところ。それに関連して、ちょっと面白いデータを見付けたので、紹介したい。
反動化する一方のルカシェンコ体制下では、もはや自由な世論調査を大掛かりに実施したりはできない。そうした中、英国のチャタムハウスが、ベラルーシでのアンケート調査を細々と続けており、もはやベラルーシ国民の本音を垣間見る最後の手段のようになっている。
今回私が注目したのは、2024年2月に実施されたアンケート調査で、貴方が最近「ベラルーシに生きていてよかった」と実感したのはどんな点か?と問うた設問の結果である。それをまとめたのが上図。ご覧のとおり、「戦争がない」という回答者が最多で、64%に上った。思うに、戦争アレルギーがどこよりも強いベラルーシにあっては、これは権力者と国民の社会契約のようなものであり、その最低限の合意を破ったら、いかに強権ルカシェンコといえども、国民に盛大に「ノー」を突き付けられそうである。以下、上位は「美しい自然」、「親切な国民」と続き、全然ルカシェンコの手柄ちゃうやんとなる。
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