ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け。

カテゴリ: ロシア

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 多忙につき、手抜きブログで、申し訳ない。こちらのページに、各国においてNATOに肯定的な意識を持っている国民の比率という図が出ていたので、それを拝見することにする。資料では青がNATO加盟国、赤が非加盟国ということになっているが、実際にはリトアニア、スロバキアはすでに加盟している。

 ご覧のとおり、ここに出ている国の中では、やはりロシアが16%と、一番低い。ただ、NATOの古株加盟国であるトルコも21%と低いことが興味深い。NATOと言いつつ、米国についての好き嫌いが大きいような気もする。


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 サッカーのナショナルチームには、「サムライブルー」のように、ニックネームがついていることが多い。今まであまり考えたことがなかったが、ロシア代表にはどんなニックネームがあるのか? ちょっと調べたところ、結論から言えば、今のところこれといったニックネームはないらしい(アイスホッケーならКрасная Машина (The Red Machine)という立派なのがあるのだが)。

 こちらのサイトでは、「ロシア代表にニックネームをつけるとしたら、どんなものがいいと思いますか?」というネット投票の結果が示されている。その結果、最多は「メドヴェージ(熊たち)」の37.1%、2位は「ザビヴァキ」(ザビヴァカは2018年のW杯でマスコットになったハイイロオオカミ)の34.2%と続いた。


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0097

 GLOBE+に、「ロシア経済の逆襲がここから始まるのか?」を寄稿しました。

 2019年の経済指標が出揃いつつありますが、案の定、パッとしない数字が目立ちますね。最も根幹的な指標である国内総生産(GDP)を見ると、2019年の成長率は速報値で1.3%に留まっています。逆に言えば、このようにロシア経済が閉塞した状況だったからこそ、1月にメドベージェフ内閣が退陣を迫られ、ミシュスチン氏が新首相に起用されたとも言えます。「ナショナルプロジェクト」を軸に攻めに転じるロシア経済は、ここから巻き返していけるでしょうか?


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448

 昨日、ツイッターで奇妙なスライドが回ってきた。「ユーラシア経済連合の統合深度は、EUに次いで世界2位」という図である。当のユーラシア経済連合の事務局であるユーラシア経済委員会によるツイートだった。

 ものすごーく重いのでご注意いただきたいが、原資料はこちらからダウンロードできる。また、より詳しい方法論とレポートは、こちらかダウンロードできる。

 この比較作業は、ユーラシア経済委員会自身の方法論によるものであり、世界にある様々な経済統合組織を、制度、市場原則、マクロ経済の収斂度という3つの指標から調査し、統合の深度を比較するという試みである。主にEU、ユーラシア経済連合、ASEAN、南米南部共同市場(メルコスール)の4つが比較されている。そして、短期間で急激に統合の実を挙げているユーラシア経済連合が、現時点でEUに次ぎ世界で2番目に深い統合の深度を達成しているとされているわけである。

 お手盛り評価という感が強いが、よく考えてみれば、EU以外に完成度の高い経済同盟というのは、世界にそれほど存在するわけではない。ユーラシア経済連合の場合、肝心なところで骨抜きになったりしてはいるものの、少なくとも表向きの統合の射程は非常に大胆なものなので、評価の仕方によっては、EUに次ぐ世界2位ということになっても、不思議ではない。


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446

 既報のとおり、ロシアでは1月にミシュスチン新内閣が成立し、プーチン大統領の年次教書を踏まえた予算修正・拡大に乗り出そうとしている。こちらのニュースによると、連邦政府がこのほど2020~2022年度連邦予算の修正案を承認したということである。シルアノフ蔵相がその件を明らかにした。なお、ロシアでは連邦予算が3年のスパンで編成されるのが通例となっている。

 記事によると、修正によっても、2020年の財政黒字の対GDP比は、0.8%で変わらない。そして、2020年の歳入を2,140億ルーブル、2021年のそれを6,450億ルーブル、2022年のそれを7,550億ルーブル、それぞれ拡大する。歳入増は、石油ガス収入、税収および関税収入の増額によって賄い、それには徴税率の改善も含まれる。2024年までの累計で、大統領が指示した措置実施のための追加歳出は、4兆1,280億ルーブルに上り、うち3兆7,700億ルーブルが連邦財政から、3,578億ルーブルが連邦構成主体の財政から賄われることになる。


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mknpps0000012ti4

 以前もお知らせしましたが、再告知させていただきます。本日2月16日(日)10:00~18:40に立教大学で公開シンポジウム「エネルギー安全保障:欧州の経験とアジアへの示唆」が開催されます。空模様が微妙で、新コロもご心配だとは思いますが、奮ってご参加ください。

 服部は、「ユーラシア経済連合の共同エネルギー市場」という報告を行います。よろしくお願いいたします。


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202003

 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2020年3月号の中身を、どこよりも早くご紹介。今号は、「ロシア・NIS電力業の諸様相」と題する特集号となっております。

 服部自身は、特集の枠内で「ユーラシア経済連合の共同電力市場」というミニ・レポートを、枠外では「2020年代のロシア・ユーラシア地域秩序を占う」(先日『経済速報』に掲載した拙稿を再録)、「メドヴェージェフ内閣からミシュスチン内閣へ」(中馬瑞貴との共同執筆)、「ウクライナで一人気を吐く農業」といったレポートを執筆。

 発行日は2月20日ですが、今回は若干お届けが遅れるかもしれません。ご容赦を。


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 国際エネルギー機関(IEA)によるIEA Atlas of Energyというサイトが、なかなか便利なことが分かった。エネルギーにまつわる様々な各国データを、オンライン上で表示できるようになっている。たとえば、上に見るのは、ユーラシア経済連合に加盟する5ヵ国を選択し、各国のエネルギー自給率の推移を折れ線グラフで表示してみたものである。一目瞭然であり、「持てる国」と「持たざる国」に二分されている。

 もう一つ、やはり同5ヵ国を対象に、国民1人当たりのエネルギー消費量を表示してみたのが、下図である。

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 こちらの記事などが伝えているとおり、昨年末から揉めていた石油の供給をめぐるロシアとベラルーシの対立は、ようやく解決を見た模様である。2月9日、ソチでプーチン・ロシア大統領とルカシェンコ・ベラルーシ大統領が閣僚らを交えて交渉した結果、合意が達成された。ベラルーシの製油所はロシアの石油会社から、国際相場に応じた価格で石油を調達することになった。ベラルーシのD.クルトイ第一副首相によると、これはベラルーシ側が交渉で再三主張していた点であり、ベラルーシ側が求めているのは特別な優遇条件などではなく、単に国際相場にもとづいて購入したいという点に尽きる。プーチンもそれに同意し、石油各社や輸送会社のトランスネフチに働きかけを行うと約束するとともに、最近まで副首相としてエネルギーを担当していたD.コザク大統領府副長官をベラルーシとの石油関係担当者に指名した。一方、天然ガスの価格に関しては、1,000立米あたり127ドルだった2019年の条件よりも悪くしないということで合意し、現在はこの127ドルが交渉の基本線となっている。

 一方、国際相場にもとづいた石油価格が、具体的にどういうものなのかということについて、こちらの記事の中で、クルトイ第一副首相の補足的な説明が伝えられている。これによると、国際相場にもとづくが、ロシアが輸出関税を課さない分、世界価格の83~85%程度の水準となる。プレミアム(割増)については、ベラルーシの製油所がロシアの石油会社と個別に交渉することになる。ちなみに、2019年には輸出関税抜きで、世界価格の80%の水準だった(2019年1~11月にベラルーシは平均価格1バレル50ドル強、総計59.3億ドルでロシアの石油を輸入しており、一方ロシア財務省によれば同期のUralsは65.3ドルだったので、その差は21%)。プレミアムに関しては、2019年には1t当たり10ドルで、ベラルーシ側は撤廃するか、せめて半減してほしいと希望しているが、ロシアの石油会社側は貪欲に1t当たり15~20ドルを求めている、という。2020年1月のロシアからの石油供給は50万tに留まり、これはベラルーシの想定の4分の1だった。供給を行ったのはサフマル社だけで、同社は1~2月に95万tを供給しようとしており、それ以外にベラルーシはノルウェーの石油8.6万tを輸入した。さらに、ベラルーシは自国産の原油は従来は輸出に回していたが、今年に入ってからはそれも国内の製油所に回している。


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0096

 GLOBE+に、「ロシアのペルミと日本の千葉を結ぶ2つの絆 ロシアの街物語(11)」を寄稿しました。

 1月17日に国際地質科学連合は、78.1万年前から12.6万年前の地質年代を「チバニアン(千葉時代)」と命名すると決定しました。筆者はロシア専門家ですので、地名から地質年代が名付けられたというと、ロシアのペルミから名付けられた「ペルム紀」のことを、真っ先に思い浮かべます。さて、この地質年代という共通点の他に、もう一つ、千葉とペルミの繋がりがあるのですが、それは何でしょうか?


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 ロシアの「全ロシア世論調査センター」が、ロシア国民のサッカーへの関心度を継続的に調査しており、その結果については当ブログでも過去に取り上げたことがあったと思う。2020年にユーロ(ヨーロッパ選手権)が控えているということで、同センターでは2019年12月に定番のサッカー意識調査を行った。その調査結果が、こちらのページに出ている。

 今回の設問はユーロに関するものが多いのだが、ここでは一般的なサッカー関心度のデータを過去に遡って時系列的に見てみよう。いつも申し上げることだが、ロシア国民のサッカー熱は決して高いものではなく、しかも趨勢的に低下している。上のグラフで、2019年6月には関心度が高まっており、これは2018年のワールドカップが大会としてもロシア代表としても成功したことから、サッカーについてのポジティブな意識が国民の間で若干高まったことを示していよう。しかし、その効果は長続きしなかったのか、最新の2019年12月の調査では、関心度がほぼW杯前の水準に戻ってしまっている。

 今後のこのデータの動向、2020年ユーロにおけるロシアの戦いぶり、そしてそれがロシア国民のサッカー意識に及ぼす影響を、引き続き注視したい。


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 ちょっとこの週末にロシアのサッカーのことを調べた関係で、昨日に引き続き、サッカーの話題である。

 サッカー・ワールドカップのロシア大会で、サランスクという開催都市があったのを、憶えておられる方も多いだろう。というか、日本の初戦が行われたところだったので、実際に行ったという方もおられるかもしれない。そのサランスクに建てられたモルドヴィア・アレーナが、大変なことになっていると、今般遅れ馳せながら知った。

 モルドヴィア・アレーナは、W杯終了後は、地元のFCモルドヴィアが本拠地として使用するはずだった。実際、FCモルドヴィアはW杯後の2018/19シーズンには、モルドヴィア・アレーナでホームゲームを戦った。しかし、スタジアムのキャパシティが44,400人であるところ、2018/19シーズンの1試合当たり観客数は10,300人に留まった。新スタジアムの使用料金が高く、それでいて集客は伸びなかったことから、クラブからスタジアムへの未払いが生じ、債務は4,040万ルーブルまで膨らんだ。2019/20シーズンに入ると、FCモルドヴィアはモルドヴィア・アレーナの使用を取り止め、元々あった古い「スタルト・スタジアム」で試合を行うようになった。最近では、FCモルドヴィアの観客数は1,000人を割り込むことが多く、そもそもが二部暮らしということもあって、スタルト・スタジアムくらいが逆に丁度良いのである。

 それでは、モルドヴィア・アレーナがまったく活用されていないかというと、実はそういうわけでもない。2019/20シーズンには、別の街のクラブであるFCタンボフが、モルドヴィア・アレーナでホームゲームを開催しているからである。FCタンボフには地元にスパルタク・スタジアムというホームグラウンドがあるのだが、ここは二部およびプレミアの開催条件は満たしておらず、2017年から2020年にかけて改修工事が実施されている。その間、FCタンボフは比較的近場の街でホームゲームを戦う流浪生活を余儀なくされ、プレミア初挑戦となっている2019/20シーズンには、モルドヴィア・アレーナを会場にしているというわけである。しかし、「近場」とは言っても、上掲の地図に見るように、タンボフからサランスクは道路では400km以上あり、5時間以上を要する(鉄道だとさらに不便になる)。

 まあ、FCタンボフの家なき子問題は、地元スタジアムの改修が完了すれば、解決するのだろう。問題は、その後のモルドヴィア・アレーナの活用だ。モルドヴィア・アレーナをはじめ、W杯に向けて建設された地方のスタジアムは、当初は連邦の所有だったが、地域の所有に移されることが当初から決まっていた。そして、モルドヴィア・アレーナも、2020年1月1日からモルドヴィア共和国の所有に移管された。これは、今後はモルドヴィア共和国当局が自ら、スタジアムを経営して、その維持費を捻出しなければならないことを意味する。


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 ロシア内陸部の街ペルミについてコラムを書こうとしていて、情報を収集してみたところ、驚いたことがある。なんと、同市を拠点とするサッカークラブ「アムカル・ペルミ」が、私の知らないうちに消滅していたのである。ロシアのサッカー事情に関心を持つ人間として、気付くのが遅すぎたが、当該の決定が下されたのは、ロシア・ワールドカップの最中だったとのことなので、あの大フィーバーの中で、アムカル消滅というローカルニュースが埋没してしまった形であろう。

 ことの次第は、こういったことだったらしい。アムカル・ペルミはプレミアリーグ参戦を続ける中堅クラブだったが、2010年代の半ばに経営が悪化し、債務が膨らんだ。2015/2016シーズン開幕を前にして、選手が大量流出したりもした。2017/2018シーズンでプレミア13位となったアムカルは、2部のタンボフとの入れ替え戦に回ったが、それに勝利し、成績上は残留を勝ち取った。しかし、2018年6月13日にロシアサッカー協会の会合が開催され、アムカルが膨大な期限超過債務を抱え、今後の支出に関する保証も行わないことを理由に、2018/2019シーズンにプレミアに参戦する権利を剥奪した。クラブのG.シロフ社長は2部での戦いを拒否し、6月18日にクラブ解散の方針を宣言した。7月10日には経営陣と設立発起人の合同会合で、解散が正式に決定された。11月6日にはシロフ旧社長の訴えをペルミ地方の商事裁判所が受け入れ、クラブの破産が認定された。こうして、アムカルはプロクラブチームとしては消滅し、現在はアムカルという名前のジュニアチームだけが存在している状態となっている。なお、2011年からアムカルの社長を務め、今回のクラブ解散を一方的に決めてしまったG.シロフという人物は、地元化学工業界の名士であり、ウラルヒム傘下の「無機肥料」社の社長、シブール社の現地代表、連邦上院議員などを歴任した。

 以上のような顛末だったということらしい。これは、我が国の横浜フリューゲルスの消滅と同じで、サポーター(アムカルの場合、どれくらい存在するのかというところが微妙ではあるが)の思いなどは一切無視し、幹部が財務問題を理由に2部参戦すらも拒否して、完全にチームをなくしてしまうという極端な決定を一握りの内輪だけで決めてしまったというパターンである。


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441

 最近、ポンペオ米国務長官がベラルーシを訪問したりして、すっかり気が大きくなったのか(?)、ベラルーシのルカシェンコ政権がロシアに対する毅然とした態度を強めている。

 下の動画や、こちらの記事に見るとおり、2月6日にベラルーシの政権幹部会合が開かれ、そこでロシアとの関係で生じている問題、それへの対応が話し合われたようである。その中でS.ルマス首相が述べたところによると、ロシアの石油税制改革によって2019年にベラルーシに生じた損害は3億3,000万ドルであり、うちベラルーシ財政の損害が1億3,000万ドル、製油所の損害が2億ドルであったという。また、ルカシェンコ大統領は、政府間合意によりロシアはベラルーシに毎月200万tの石油を供給する義務を負っているにもかかわらず、1月の供給は50万tに留まったと指摘した。


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439

 こちらに見るとおり、ロシア連邦国家統計局は2月3日、2019年のロシアの国内総生産(GDP)の速報値を発表した。これによると、2019年の名目GDPは109兆3,615億ルーブルで、前年比の実質経済成長率は1.3%だった。

 鉱工業の部門別の成長率(生産指数ではなく付加価値ベース)は、鉱業が2.7%、製造業が1.6%だった。特に成長に貢献した産業部門は、鉱業ではエネルギー資源採掘10.6%増、非鉄金属鉱石の採掘9.2%増、製造業では食品産業2.7%増、化学工業2.7%増、冶金工業8.7%増、医薬品18.6%増などであった。

 2019年には、最終消費支出が2.4%増、総固定資本形成が2.7%増と内需が伸びる一方で、純輸出は輸出減と輸入増により11.1%も低下した。


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438

 以前、「サハ共和国がレナ川橋を猛プッシュ」という話題をお届けした。こちらの記事で、その続報が伝えられており、それによれば、プロジェクトに中国企業が参画する可能性も浮上しているということである。

 記事によると、このほどサンクトペテルブルグで開催された国際北極フォーラムで、サハ共和国のA.ニコラエフ首長がレナ川橋をめぐる状況について発言した。それによると、サハ共和国行政府は1月の半ばに建設を請け負う業者を選定し、「第8コンセッション会社」がそれに起用された。これは、民間企業のVIS社と、国家コーポレーション「ロステク」のコンソーシアムである。建設費は税抜きで660億ルーブルで、うち480億ルーブルを連邦財政から、65億ルーブルをサハ共和国財政から支出する。橋は本来2014年に着工する予定だったが、連邦政府がクリミア関連の支出を優先したため、先送りとなっていた。そのプロジェクトを再始動し、2025年までの完工を目指している。そして、ロシア直接投資基金と、中国の大手企業複数が、コンソーシアムへの参加に関心を示しており、5%から10%程度を出資する用意がある。中国は2000年代初頭からのインフラブームで大手の建設会社が育ったが、現在は稼働率を上げるために中国国内だけでなく国外でも仕事を探しているという背景がある。


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435

 ちょっと忙しく、ブログのネタにも困ったので、こちらに出ていた世界の石油ガス会社ベスト10という資料を見てみたい。各社の売上高を比べたものだが、何年の数字かが明記されていない。ロシアから9位にロスネフチ、10位にガスプロムがランク入りしている。

 こうやって見ると、ベスト10は、いわゆる国際石油メジャーと、新興国の国営企業という2つのパターンがあることが分かる。中国国営企業やメジャーが全世界的に生産活動を行っているのに対し、ロシア企業はかなりの活動が国内に集中しているはずなので、自ずと前者の方がスケールが大きくなる。


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avto

 こちらに少々興味深い図解資料が出ていた。かつてのソ連邦から、どういった国に乗用車が輸出されていたかを見たものである。図は1990年のデータを示したものである。

 低品質で評判の悪かったソ連の乗用車だが、意外にも輸出は盛んで、年間30万~40万台は輸出されていたという。1960年代後半には輸出比率が50%前後に達していたということである。輸出は1956年に創設された「アフトエクスポルト」という貿易公団が手掛けた。

 図を見て興味深いのは、コメコンで繋がっていた社会主義諸国だけでなく、意外に西欧諸国にも輸出されていたという事実である。考えてみれば、LadaはFIATの、モスクヴィチはルノーの劣化コピーみたいなものであり、西欧の人たちは値段が安ければそれほど抵抗なく受け入れたということなのかもしれない。

 なお、記事によれば、2019年1~11月のロシアの乗用車輸出は10.2万台だった(注:ユーラシア経済連合域内輸出は含まれていない可能性あり)。輸出車のトップ3モデルは、LADA 4×4、LADA Vesta、Skoda Kodiaqとなっている。


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 GLOBE+に、「ユーラシア経済連合創設から5年 目指したEUには遠く及ばず」を寄稿しました。

 ユーラシア経済連合が、2020年1月1日をもって、設立から5周年を迎えました。ただ、そう聞いても、何の話かピンとくる人は少ないかもしれません。ユーラシア経済連合は、日本の一般の方には、ほとんど知られていないでしょう。ロシアのプーチン政権は当初、EUに比肩するような経済同盟を形成するという意欲を見せていました。しかし、加盟国は思うように広がらず、経済統合の成果は限定的です。その一方で、発足から5年の今頃になって、ユーラシア経済連合に接近する国も現れています。そんなわけで、今回は5歳の誕生日を迎えたばかりのユーラシア経済連合について語ってみました。


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dollar

 こちらに興味深い図解資料が出ていた。ロシア中銀による金・外貨準備の通貨別構成、資産別構成が示されている。

 これによると、2019年6月末現在で、ロシア中銀の金外貨準備は5,168億ドルだった。通貨別の内訳は、ユーロが30.6%、米ドルが24.2%、中国元が13.2%などとなっている。

 資産の内訳は、金準備19.1%、フランス(基本的に国債ということだと思う、以下同じ)13.3%、中国12.6%、ドイツ12.3%、日本9.7%、米国8.1%などとなっている。

 上図に見るとおり、過去2年間での最も大きな変化は、米資産を急激に縮小し、そして日本の比率が増えていることである。米財務省証券を減らしていることは知っていたが、日本国債もこれだけ持っていること、それが米国資産を上回っていることは知らなかった。


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ArCS

 本日も、締め切りが2本ほどあって多忙なので、告知だけ。

 これは私自身は参加しないのだが、2月14日(金)、東大駒場において、シンポジウム「北極の人間と社会」が開催される。

 参加は無料で、「参加ご希望の方は、参加登録をしてください」とのことなので、ご興味のある方はぜひ。


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mknpps0000012ti4

 本日は多忙なので、告知だけでご容赦いただきます。2月16日(日)10:00~18:40に立教大学で公開シンポジウム「エネルギー安全保障:欧州の経験とアジアへの示唆」が開催されます。(私はともかく)そうそうたる専門家が登壇し、参加費無料ですので(事前申し込み必要)、奮ってお越しください。

 服部は、「ユーラシア経済連合の共同エネルギー市場」という報告を行います。よろしくお願いいたします。


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 1月21日にロシアでミシュースチン新内閣の顔触れが上図のように決まった(出所はこちら)。「多くは留任」という論評もあり、確かにそういう見方もできるが、経済閣僚の布陣には結構本質的な変化が生じている気がする。最大のポイントは第一副首相だろう。前内閣では、緊縮財政派のA.シルアノフが、第一副首相と蔵相を兼務し、政府の金庫番としてどっしりと構え、安易な財政拡大は許さなかった。典型的なのは、高速鉄道プロジェクトに待ったをかけたことであり、それについては先日「ロシア版の新幹線計画がまさかの大迷走」というコラムで論じたとおりである。

 それに対し、新内閣では、シルアノフは蔵相ポストこそ保持したものの、第一副首相の座は失った。そして、新たに第一副首相に就任したのが、これまで経済問題担当の大統領補佐官を務めてきたベロウソフであった。プーチン大統領の「5月大統領令」や、一連のナショナルプロジェクトは、まさにベロウソフの発案によるものと言われており、もしもベロウソフが入閣したらそれは「ナショナル・プロジェクト・シフト」に他ならないと事前に言われていたが、それが的中した形である。したがって、今後ロシアがナショナルプロジェクトへの拠出を中心に積極財政に転じていくということは、充分に考えられそうである。

 他方、ベロウソフと言えば、想起されるのは物議を醸した「ベロウソフのリスト」であろう。これは、2018年8月にベロウソフ大統領補佐官が、金属および化学の大手企業は輸出で超過利潤を挙げながら低い税負担しか負っていないので、追加的な課税をすべきであり、またそうした企業はナショナルプロジェクトおよびインフラ総合計画にも率先して貢献すべきだと主張して、大いに物議をかもしたものだった。「ベロウソフのリスト」に挙げられていたのは、具体的には、エヴラズ、ノヴォリペツク冶金コンビナート、ノリリスクニッケル、シブール、セヴェルスターリ、マグニトゴルスク冶金コンビナート、メタロインヴェスト、SUEK、メチェル、アルロサ、フォスアグロ、ウラルカリ、ポリュス・ゾロト、アクロンの各社であった。これらの企業は戦々恐々としているところかもしれない。


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 GLOBE+に、「プーチンを動かした『朕は国家なり』という信念 ロシア1月政変を読み解く」を寄稿しました。

 本連載では前回、「結局、プーチンの後継者は誰なのか問題」というコラムをお届けし、ロシア最高指導者の後継シナリオについて論じました。ところが、記事が配信された翌日の15日、プーチン大統領が年次教書演説を行い、その中でかなり大掛かりな憲法改正を提案、それを受けメドベージェフ内閣が総辞職するという大きな動きがありました。それなりに力を入れて書いたつもりだったコラムの賞味期限が、わずか1日ちょっとで切れてしまったような気がして、少々へこみました。もっとも、当の閣僚たちも内閣総辞職について知らされておらず、驚いたということですので、筆者がそれを察知できなかったのも無理はありません。いずれにしても、ロシア政治が大きく動きましたので、本稿では前回コラムでお伝えした内容をアップデートすることを試みています。


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 現在ロシアのプーチン政権が取り組んでいる「ナショナルプロジェクト」に関しては、以前「プーチンの『ロシア改造計画』はどこへ 人もコンクリートも重視の欲張りプロジェクト」というコラムを書いたので、そちらを参照していただきたい。今般のミシュースチン新首相の起用には、ナショナルプロジェクト実現に向けて、改めてネジを巻き直す(少なくとも国民向けにやってる感を出す)という狙いがあったものと思われる。ただ、実現のためには先立つ財源が必要だ。こうした問題に関し、エクスペルト誌のこちらのサイトでA.コロリョーヴァという論者が論じているので、要旨を以下のとおり整理しておく。

 メドヴェージェフ内閣退陣の主要因と言われているのが、大統領が教書で掲げた諸課題を、自分たちが実行できないと閣僚たちが認識していたことである。経済閣僚たちは、教書によって示された巨額の社会支出に、難色を示していたという。

 しかし、連邦税務庁長官だったミシュースチンは、違ったようだ。首相に就任すると、ミシュースチンはすぐに、国には大統領教書の諸課題を実現するのに充分な財源があると言明した。下院での演説では、「マクロ経済の安定と財政黒字のお陰で、我が国には大統領によって提起されたすべての課題を本年1月から実現するための財源が存在する」と発言した。ちなみに、教書では新たな支出は本年1月1日から計上されると述べられていた。大統領も教書で国民の貧困について語っていたが、ミシュースチンの発言振りからすると、その改善にすぐにでも取り組まなければならないということなのだろう。与党「統一ロシア」も最大限柔軟に今年度の予算を修正していきたいとしている。

 今回表明された憲法修正を円滑に実施していくためにも、ミシュースチンは国民の行政府への支持率を高めなければならない。

 教書を実現するためには、今年だけで4,500億ルーブルが、4年間ではざっと4兆ルーブルが必要だが、ミシュースチンによれば連邦予算の枠内の組み替えによって可能である。実際、2019年1~11月の財政は3兆990億ルーブルの黒字(対GDP比3.1%)であり、当初の予算の1兆4,808億ルーブル(対GDP比1.4%)を超過している。

 予算によれば、今後3年間の財政黒字は対GDP比で、2020年0.8%、2021年0.5%、2022年0.2%となっている。2020年の黒字は8,761億ルーブルということになっている。「予備基金」の規模が予定額を7%超過している状態であり、余剰分をナショナルプロジェクトに回せば、歳出へのしわ寄せは小さくなる。また、政府が「国民福祉基金」形成に当たっての油価基準額を引き上げる可能性もある。基準額は、2019年がバレル41.6ドル、2020年が同42.4ドルとなっている。

 専門家のM.コーガンによれば、予算修正後に考えられる動きとしては、ナショナルプロジェクトの精査、経済のデジタル化、実業界との対話などが考えられるという。ミシュースチンは税務庁長官として、経済成長が5年間で3.2%しかなかったところ、税収は実質36.5%も引き上げるという実績を示している。ナショナルプロジェクトは2019年に明らかに停滞し、それが低い成長率にも影響したわけで、ミシュースチンの税務庁長官としての能力が買われ、この状況を正せると期待され今回の起用になったと考えられる。


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 こちらの記事などが伝えているように、プーチン大統領によって首相候補に指名されたM.ミシュースチンは、1月16日に下院で承認投票にかけられ、定数450のところ、賛成383、反対0、棄権41で可決された。棄権したのは共産党だった。プーチン大統領は同日中にミシュースチンを正式に首相に任命した。その他の閣僚の任命は週明け早々になる見通しである。

 上の記事には、上掲のように、ロシア議会における首相承認投票の歴史をまとめた図が掲載されていた。これを見て分かるとおり、黒の反対票が1票もなかったのは、今回の投票が史上初めてであった。1998年頃の混乱期が良かったとは思わないが、プーチン体制の下でロシア政治の多元性がどんどん失われていき、ついには反対ゼロという事態となったわけである。


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202002

 編集作業が終わったばかりの『ロシアNIS調査月報』2020年2月号の中身をご紹介。今号ではカザフスタンのセミナー報告を軸に、「中央アジアはどこまで変わるか」と題する特集をお届けしております。ナザルバエフ大統領が大統領の座から去ったカザフスタン、ミルジヨエフ大統領の下で改革開放路線を打ち出したウズベキスタンと、中央アジアの2大国が転換期を迎えていますので、そのあたりをとらえようという趣旨です。なお、アゼルバイジャンは厳密には中央アジアに含まれませんが、両者には近似性が見て取れるので、同国の記事も特集の一環に位置付けました。

 服部自身は、特集の枠内では「ウズベキスタンがロシアに接近 ―ユーラシア経済連合加盟も検討―」を執筆するとともに、岡奈津子著『〈賄賂〉のある暮らし:市場経済化後のカザフスタン』の書評を担当。特集の枠外では、「ゼレンスキーとプーチンの直接対決」を執筆しております。発行日は1月20日ですが、今回はお届けが2~3日遅れるかもしれません。すみません。


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 前のエントリーで、今日はロシアのことは一切考えずに休みたいというようなことを申し上げましたが、ちょっと考え直して、「メドヴェージェフ内閣退陣 新首相候補に大穴ミシュースチン」という動画を作ってみました。よかったらご笑覧ください。


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kud

 ごく個人的な話で恐縮だが、私の勤務先では『ロシアNIS経済速報』というニュースレターを出しており、普段は統計などの軽めの情報が多いのだが、新年一発目の1月15日号は、年頭に当たっての大所高所からの論考を披露するようにしている。今年は、ユーラシア経済連合が成立してから5周年ということもあり、ロシアとNIS諸国の関係性に着目した「2020年代のロシア・ユーラシア地域秩序を占う」という論考を私が執筆し、昨日その前編を配信したところである。

 昨日夕方頃、この号の最終的な編集作業に取り組んでいる際に、ロシアでプーチン大統領による年次教書演説が始まり、「せっかく年頭レポートを出すのに、その日にプーチンが教書って、ヤナ感じだな」などと思っていた。そうは思いつつ、出来上がったレポートを出すしかないので、それを配信し、やれやれと帰宅したところで、衝撃の報道に接した。プーチンが教書で憲法改革を提唱し、その後メドヴェージェフ内閣を総辞職させたというのである。

 私としては、ここ1~2ヵ月くらい準備を進めてきたレポートがようやく完成し(まだ前編だけだが)、本日1月16日は当会の創立記念日で休日であり、今日だけは一切仕事をしないで羽を伸ばそうと思っていたのだ。いつかプーチンがメドヴェージェフを解任する時が来るとは思っていたが、2020年1月15日だけは、本当に勘弁してほしかった。個人的に、まだその心の準備はできていなかった。

 プーチンは、メドヴェージェフに代わる首相候補として、M.ミシュスチン連邦税務庁長官を指名した。はっきり言って、私を含め、専門家もノーマークだった人物だ。A.クドリン蔵相時代の2010年に税務庁長官に就任したことからもうかがえるとおり、クドリン門下生と見てよさそうである(上のアイスホッケー装束の写真で右がクドリン、左がミシュスチン)。税務庁長官としての仕事振りは、称賛されているようだ。ロシアの首相の場合、実務を粛々とこなすだけの「技術的な」首相なのか、それとも大統領の後継者となりうるような政治的な首相なのかということが注目点であるが、今のところ前者という見方が優勢のようだ。今日のところは以上。


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 本日は時間がないので、ブログは簡単なネタだけでご容赦いただく。このほど欧州ビジネス協会がロシアにおける2019年の乗用車(新車に限り、小型商用車を含む)を発表した。2019年の販売は175万9,532台で、前年比2.3%減であった。主なブランドの2019年の販売台数を前年と対比しつつ示したのが上表である。

 1年ちょっと前に、「ロシア経済にも日ロ協業にも影を落とすカルロス・ゴーン逮捕」というコラムを書いたことがある。現在、日産はロシアでゴーン氏が進めた低価格戦略からの退却戦を戦っているような感じであり、いきおい2019年の販売は冴えなかった。


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