ロシア・ウクライナ・ベラルーシ探訪 服部倫卓ブログ

ロシア・ウクライナ・ベラルーシを中心とした旧ソ連諸国の経済・政治情報をお届け

カテゴリ: ロシア

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 こちらの記事が、1月のアジア諸国の原油輸入動向につき伝えている。記事によると、中国のロシア原油輸入は12月の日量152万バレルから、1月には203万バレルとなり、これにより中国向けでロシアがサウジアラビアを抜いてトップに立った。また、インドもロシア原油輸入を12月の日量119万バレルから1月の133万バレルへと拡大した。

 なお、インドに関するこちらの記事は、若干数字が異なる。こちらの記事によれば、インドによる1月のロシア原油輸入は日量127万バレルという記録的なもので、前月から6%拡大した。ロシアはインド向け供給国として4ヵ月連続でトップだった。インドによるロシア原油輸入の80%はウラル原油で、ウラルは現在上限価格の60ドル以下で輸入されている。他方、残りのESPOおよびソコルは、上限を上回る74~78ドルで輸入されており、これらはロシア自身の船団や友好国の船で輸送されているので、問題は生じていない。


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 少々古い昨年暮れの記事だが、こちらが中国ファーウェイ社のロシアビジネスの動きについて伝えている。

 記事によれば、ファーウェイはロシアでは、Enterprise Business Groupという現地法人が通信事業者用の機器供給などの法人向けの事業を展開してきた。この会社が、2022年末をもって閉鎖されることになった。2,000人いた従業員は、解雇されるか、他のCIS諸国に転籍することになる。ファーウェイでは2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻開始後に撤退の準備を始めており、その理由については、二次制裁を回避するためとの見方がある。法人向け事業では、並行輸入は解決策にならず、ロシアにおけるICTソリューションの市場でファーウェイのシェアが縮小することは不可避と見られる。

 なお、ロシアの一般消費者向けにファーウェイのスマホ、ノートパソコンを供給する事業は続けられる。また、ニジニノヴゴロド、ノヴォシビルスク、モスクワ、サンクトペテルブルグにあるファーウェイの研究開発センターも維持される。


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 中国当局が2022年12月までの貿易統計を発表したので、それを使って昨年の対ロシア貿易動向を分析してみたのだけれど、中露貿易、増えてはいるものの、そんなに劇的ではないなという印象を受けている。

 2022年の中国の対ロシア輸出は761億ドルで、前年比12.7%増。対ロシア輸入は1,141億ドルで、前年比43.9%増であった。

 なお、月別に見ると、上図のとおり、12月の対ロ輸入が落ち込んでいる。同月に中国はロシアからの石油輸入を減らしたことが知られており、価格の下落も相まって、輸入減に繋がったのだろう。

 輸出・輸入とも、増えていることには違いない。ただ、輸出で目立って増えているのは、自動車くらいであり、半導体関連で注目される電気機械・電子部品などはむしろ低下している。輸入面でも、エネルギーの輸入増がすべてと言ってよく、他の品目の増加は全然大したことがない。


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 FTのこちらの記事が(有料なので各自ウマいこと読んでほしい)、ロシアの肥料輸出動向について伝えている。

 記事によると、2022年にロシアの肥料輸出収入は急拡大した。数量は減少したが、ウクライナ侵攻後の価格急騰に支えられた。

 国連データによると、2022年1~10月のロシアの肥料輸出は167億ドルで、前年同期比70%増だった。

 ロシアの貿易相手国のデータから判断すると、ロシアからの肥料輸出は、数量ベースでは前年同期比10%落ち込んだ模様だと、FAO専門家は指摘する。

 2月の開戦当初は、船積みが途絶するだろうという予想があった。それでも、食料と肥料は国際的な制裁対象から外され、ロシアはインド、トルコ、ベトナムといった国への輸出を強化した。FAOではインドが最大の受益国だったと指摘する。上図は月ごとのロシアの肥料輸出額を示している。

 ロシアとEUの担当者が憂慮したのは、トレーダー、銀行、保険会社が自主規制をし、ロシア産肥料取引を回避したことである。EUは12月、一部の加盟国のクレームを受け、食品と肥料は制裁の対象外だと明確化した。それらの取引がかかわっている場合には、EU各加盟国の判断で、オリガルヒの資産凍結を解除する決定も下した。


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 こちらの記事によると(元ネタはFTだがそちらは有料なので読めない)、ロシア中銀のE.ナビウリナ総裁はこのほど、政府が経済データを非開示にするのは止めるべきだと苦言を呈したということである。

 記事によると、「ロシアは、いくつかの例外を除いて、しかるべき情報開示を再開し、投資家が有価証券に投資できるようにすべきだ」と、総裁は主張した。

 中銀のある職員も、次のように証言する。統計の不透明性が、体制内部の人間にとってすら、問題を引き起こしている。経済政策担当者は、非開示のマクロ経済データにアクセスはできるが、しばしば問題となるのが企業統計である。特に問題となるのは、銀行および企業のデータ非開示である、という。

 一方、D.ペスコフ大統領報道官はFTの報道に関し、経済政策担当者は必要なデータにアクセスできるとして、報道を一蹴した。

 ウクライナ侵攻開始後、ロシアでは金・外貨準備、通関統計、上場企業の財務情報が非開示となっている。


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 こちらの記事が、ロシアにおけるスケトウダラのフィレ(切り身)の生産動向につき伝えている。

 記事によると、ロシアにおけるスケトウダラのフィレの生産は、2022年に前年比16.8%拡大し、13.9万tに達した。これはロシア・スケトウダラ漁獲協会が発表したデータであり、同協会は35社を束ね、世界のスケトウダラ生産の41%を占めている。

 これにより、ロシアは初めて、スケトウダラのフィレの生産で、主たるライバルの米国を追い抜いた。2022年の米国におけるその生産量は、前年比1.5%増の13.8万tだった。

 なお、2022年の世界全体のスケトウダラ漁獲量は350万tで、うちロシアが182万t、米国が125万tとなっている。

 ロシアにおけるフィレ生産の拡大は、加工能力を備えた船団の拡充によるものである。2020年にはフィレに加工する能力のある船舶は30隻だったが、2022年には42隻に増えた。また、陸上の加工施設の建設も寄与した。背景として、コロナ危機で中国の加工工場へ冷凍スケトウダラを販売するのが困難となり、ロシア自身が加工して自ら販売市場を開拓することを迫られた点があった。

 2022年にはロシアからのフィレの輸出も53.9%拡大し、11.7万tに達した。


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poster

 我がスラブ・ユーラシア研究センターでは、2月21~22日に、「ウクライナとロシアの生存戦略:開戦から1年を迎えて」と題するシンポジウムを開催する運びとなりました。基本的に全編英語のセッションとはなりますが、どなたも無料でリモート視聴が可能ですので、ぜひお申込みください。

 服部は、2月22日(水)9:30–11:30の経済セッションの中で、「Analyzing Russia’s Foreign Trade Performance with No Russian Official Statistics Available(公式統計が得られない中でロシアの貿易動向を分析する)」と題する報告を行います。


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 ロシア中央銀行はこのほど、2022年の国際収支統計の推計値を発表した。まだ暫定的な数字である上に、以前に比べて極端に簡略な統計となっている。ともあれ、そこに示された経常収支を反映し、ロシアの長期的な経常収支の推移を図示すると、上のグラフのとおりとなる。

 結局、2022年は、2,274億ドルの黒字。以前からあちこちで申し上げてきたとおり、まさに「制裁下の焼け太り」の様相である。ちなみに、12月は石油市場の異変で苦しんだロシアだったが、一応12月単月でも黒字は維持した模様である。とはいえ、カネはあるのに、国際的な制裁網で、必要なものを輸入できないがゆえの大幅黒字であり、まさに悪い黒字としか言いようがない。

 今般、ロシア中銀が発表したのは、下に見るような、本当に簡略な統計である。ロシア統計局、税関局が貿易統計を発表しなくなったので、それに近い統計が得られるものとして、中銀の国際収支表に期待したいところだ。だが、中銀が現在発表しているのは、商品だけの輸出入額ではなく、商品+サービスの輸出入額なので、やはり不満しか残らない。

 一応記しておくと、2022年の商品+サービの輸出は6,281億ドル、輸入は3,458億ドル、収支は2,823億ドルの黒字であった。

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 私は、ロシアの財政がすぐに行き詰るようなことはなく、2023年くらいは何とか乗り切れるのではないかということをあちこちで申し上げている。その根拠の一つに、ロシアの財政には「国民福祉基金」というリザーブが存在することがある。2023年初頭現在、その残高は10.4兆ルーブルであり、ドル換算すれば1,500億ドル近くとなり、ロシアのGDPの7.8%に相当する。2023年の連邦予算では、2.9兆ルーブル、GDP比2.0%の赤字が計上されているが、国民福祉基金を使ってそれを埋めていこうというのが、ロシア政府の基本方針である。

 しかし、知っている人は知っているように、このように命綱である国民福祉基金は、全額が財政赤字の穴埋めに使えるわけではない。すでに、傾きかけた国営企業の株式購入などに充ててしまっているからだ。普通、ソブリン・ウエルス・ファンドの株式購入は運用目的で、いつでも売却できることが前提だが、ロシアの場合は企業救済が目的なので、資産には違いないが、今の状況で売るのはまず無理だろう。ロシアでは、国民福祉基金のこのような投資済みの部分を、「非流動資産」と呼んでいる。

 どこかに良い図がないかと思って探したら、こちらにおあつらえむきのグラフが出ていたので、上掲のとおり紹介する。なお、執筆者はS.アレクサシェンコとされているが、元中銀副総裁のあのアレクサシェンコだろうか? グラフで緑が流動資産、紫が非流動資産である。資金を突っ込んでいる割に非流動資産が増えていないのは、株価下落によるものだろう。

 記事によると、2022年1年間で、国民福祉基金は3.1兆ルーブル(23%)縮小した。そのうち、流動資産は2.3兆ルーブル(27%)縮小した。流動資産の残高は2022年末時点で6.13兆ルーブルとなっている。財務省では、2023年連邦予算に計上された2.9兆ルーブルの赤字を、全面的に国民福祉基金で賄う方針であり、いよいよ基金には「底」が見え始める。

 2022年の流動資産の支出のうち、40%は、財政赤字の穴埋めではなく、財政外の支出によるものだった。すなわち、ロシア鉄道の社債、アエロフロートおよびガスプロムバンクの株式、一連の民間航空会社の社債を購入し、また基金の資金を対外経済銀行、VTB、ガスプロムバンクの口座に移したものだった(こうした取引は基金の会計上、流動資産から非流動資産への移転として記録される)。2023年にロシア政府がこうした取引を継続する予定であることを考えると(少なくともアエロフロート用にスホーイ・スーパージェットを調達するのに1,750億ルーブルを支出予定)、基金は2024年には完全に底をつく可能性があると、記事では指摘している。


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 だいぶ紹介が遅れたが、欧州ビジネス協会から12月のロシア市場における乗用車(新車)販売データが発表されたので、他の情報源からも数字を補いつつ、いつも作成しているグラフを上掲のとおり更新した。

 12月の販売は7万4,098台となり、前月比38.4%拡大したが、これは季節的なものだろう。内訳はあまり変わらないが、気になるのは欧州勢のルノーが4,843台へと大幅に増えたことで、これが何を意味するのか、興味深い。

 12月の数字が出たことで、2022年通年の数字も明らかになった。私の集計によれば、2022年全体では66万2,669台の販売となり、内訳は、ロシア・ブランドが39.9%、韓国ブランドが18.5%、中国ブランドが18.1%、欧米ブランドが14.6%、日本ブランドが8.9%だった。


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 2月の開戦後、戦争および動員を避けるため祖国を逃れた(出国してその後戻ってきていない)ロシア国民の数については諸説あるが、THE BELLによるこちらの分析では、少なくとも50万人とされている。

 問題はその行き先であり、ビザ無しで行ける近隣諸国が主流であることは知られているが、正確な統計は望むべくもない。上の図は、THE BELLが様々なデータを突き合わせて苦労して出した全体像ということである。一応まとめておくと、多い順に以下のとおりとなっている。

  1. ジョージア:11.2万人
  2. カザフスタン:10.0万人
  3. トルコ:7.8万人
  4. セルビア:5.0万人
  5. アルメニア:4.0万人
  6. イスラエル:3.8万人
  7. EU諸国:3.6万人
  8. キルギス:3.4万人
  9. 米国:2.5万人
  10. モンゴル:0.8万人

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 こちらの記事によると、中国の通関統計が発表され、これにより2022年の対ロシア・エネルギー輸入のデータが明らかになったということである。といっても、記事ではLNGと原油にしか触れていないが。

 記事によると、2022年のロシアからのLNG輸入は、数量ベースでは43.9%拡大し650万tに、金額ベースでは2.4倍となり67億ドルとなった。

 原油は、数量ベースでは8.3%拡大し8,625万tに、金額ベースでは44%拡大し584億ドルとなった。

 ロシアは中国への原油供給国として第2位となった。1位はサウジアラビアの8,750万t、650億ドルである。2位ロシアの次は、3位イラク、4位UAE、5位オマーンと中東系が続く。

 ロシアは中国へのLNG供給国としては第4位であった。1位はオーストラリア、2位はカタール、3位はマレーシア、5位はインドネシアであった。


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 こちらの記事によると、カザフスタンがロシアをはじめとするユーラシア経済連合諸国民の入国・滞在条件を厳格化するということである。戦争、動員を避けるためにロシアを逃れる向きは少なくなく、ビザ無しで行けるカザフは有望な逃避先だったはずだが、狭き門となってしまうのだろうか?

 記事によると、従来カザフにおいてユーラシア経済連合諸国の市民はビザ無しで入国した上で、最大90日まで滞在でき、それが過ぎても、いったん外国に出て入国し直せば、再び90日、という具合に更新し続けることができた。

 1月17日にカザフ政府が発表し、27日から施行される新ルールでは、ユーラシア経済連合諸国の市民がビザ無しでカザフに滞在できるのは半年間に90日までであり、でいったん外国に出ても新たな滞在期間を更新できなくなった。なお、ユーラシア以外でビザ無しでカザフに入国できる国の市民は、一度に滞在できるのは30日までであり、いったん外国に出れば半年間に計90日まで滞在できる。

 当面、ロシア市民は1月27日までにいったん外国に出て再入国すれば、そこから90日間の滞在は可能である。

 今後、ロシア市民が90日を超えてカザフに合法的に滞在するためには、一時滞在許可証を取得する必要がある。それには、親族訪問、カザフ企業での就労、療養、留学、布教活動、業務出張といった正当な理由が必要となる。

 専門家のT.ウマロフによると、今回の措置は以前から計画されていたもので、何らかの事件と関係があるものではないという。カザフ政府は、自国領土・経済が一時滞在の場となることではなく、外国人が合法的に長期滞在し国の発展に寄与してくれることを希望しているのだと、ウマロフは説明する。

 カザフ内務省の幹部によると、2022年にカザフに到来したロシア市民は290万人であり、うち40.6万人が部分動員の発表された9月だったという。


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 カザフスタンの対ロシア輸出は、カザフ側の公式統計によれば、2022年1~11月で、前年同期比23.1%増となっている。この数字を信じる限り、激増という感じではないが、個別の品目によっては、極端に増えているものがあるようだ。昨年暮れに出たこちらの記事が伝えている。

 記事によると、2022年1~10月のカザフスタンの対ロシア輸出で、特に前年同期からの伸びが目立つのは、以下のような品目だという。多い順に並べてみよう。

  • ワイン:225倍
  • 床・壁のプラスチック被覆材:135倍
  • 商用車:72倍
  • コンピュータ:65倍
  • タイル:48倍
  • 洗剤等のポンプ容器:37倍
  • 電波位置測定器:24倍
  • エレベーター:22倍
  • 金属切削機械:16倍
  • 車いす:13倍
  • 置時計:8倍
  • スマートホン:7倍
  • 衛生陶器:6倍
  • エンジン:6倍
  • 外套:5倍
  • 眼鏡:4倍
  • ソフトドリンク:2倍

 機械類などは、カザフスタンで生産されているのか疑わしいものが多い。現にスマホなどは、マレーシア、韓国、トルコ、リトアニアからの輸入が急増しており、それらがロシアに流れている形だろう。また、記事にはコカ・コーラの例が出ており、2022年夏にロシアでの生産が停止されながら、いまだにロシアでコカ・コーラを見かけるのは、ジョージアやカザフスタンから非正規に持ち込まれているからだという。


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 EUによるロシア産石油の禁輸(海運のみ)は、まず12月5日に原油が禁止され、石油製品は2月5日となる。予想されたこととはいえ、こちらの記事が、直近でロシアの石油製品輸出が拡大していることを伝えている。

 記事によると、12月のロシアの軽油輸出量は過去数年で最大の日量120万バレルに達した。EU向けの軽油輸出も12月に過去10ヵ月で最大の日量72万バレルだった。

 12月のガソリン輸出も、記録的な日量27.5万バレルに達し、これは前年同月を11万バレルも上回るものだった。その一因も、EUへの輸出増だった。

 欧州諸国がこのところロシアからの石油製品輸入を増やしているのは、2月5日にロシア産石油製品を海路でEUに輸入することを禁止する措置が発効するからである。石油製品の輸出増が、原油の輸出減を部分的に補っている。

 2月5日の禁輸発効と同時に、ロシアの石油製品に対する上限価格も導入される。具体的な上限はまだ決まっていない。ただ、専門家は、軽油では1t当たり650ドル、重油では350ドル程度になるのではないかといった見方を示している。

 IEAによると、2022年全体で、ロシアの原油および石油製品の輸出量は4%伸び、日量780万バレルとなった。石油製品は前年並みで、伸びたのは原油であった。


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 ロシアが貿易統計を発表しなくなったので、その貿易動向を探る方法の一つとして、昨年から私が注目している資料の一つが、ロシアの自然独占問題研究所というところが発表している港湾貨物量のデータである。今般、こちらに2022年第4四半期の結果が発表され、それに伴い2022年通年の数字も明らかになったので、これを取り上げてみたい。

 上の図は、今回の発表資料を用いて、私が分かりやすく1つのグラフにまとめたものである。2022年のロシアの港湾貨物量は8億4,150万tであり、前年比0.7%増大した。

 なお、ロシアという国の港の特徴は、数量ベースで見ると、港の取扱貨物量に占める輸出貨物の割合が圧倒的に大きく、逆に輸入の比率が非常に小さいことである。2021年の例で言うと、輸出が79.1%、輸入が4.9%、トランジットが7.7%、国内貨物が8.3%であった。これはロシアの輸出が付加価値の低い資源系に特化し、必然的に重量がかさむのに対し、輸入は付加価値が高く、ゆえに値段の割にはそれほどかさばらない商品が多いからである。上の図に登場する貨物も、ほぼ全面的に輸出貨物と理解していい。コンテナ貨物だけは、輸入が主流となる。

 というわけで、上の図に見る各貨物の増減は、だいたい2022年のロシアの当該貨物の輸出の増減に沿っていると理解していい。そして、コンテナの激減は、輸入の減少とだいたい見合っていると考えられる。

 ここで一つ例外的な状況は、肥料である。当ブログでは先日、「2022年にロシアの肥料輸出は15%減」という話題をお伝えした。にもかかわらず、上図に見るとおり、2022年のロシアの港における肥料の取扱は、25.1%と突出して拡大しているのである。これをどう理解すればいいのか? 私見によれば、2つの原因が考えられる。

 第1に、従来ロシアの肥料輸出のかなりの部分が、ロシア自身ではなく、他国の港から行われてきたことである。2021年の場合、外国(具体的にはバルト3国とフィンランド)港湾の比率は32.5%に及んだ。ところが2022年には、肥料自体は制裁対象にならなかったものの、EUの対ロ制裁の拡大解釈により、それらの港からロシアの肥料が積み出せない事態となった。ロシアとしては、それ以上の肥料滞貨を回避するため、キャパ等で無理があっても自国の港へのシフトを急いだはずである。

 第2に、その状況に拍車をかけたのが、ベラルーシの要因である。ベラルーシもカリ肥料の大輸出国だが(窒素肥料も多少)、以前はリトアニアおよびラトビアの港からそれを輸出していた。それが、ロシアとの同盟関係演出の都合上、ロシアのバルト海港湾を利用することになり、そうこうするうちに欧米の制裁もくらい、否応なしに2022年から本格的にロシア港湾へのシフトを迫られたのだ。これも、ロシアの肥料積出ターミナルを混雑させた大きな要因だったと思われる。

 取り上げる順番が逆になったが、上掲グラフには海域別の貨物増減も記されている。カスピ海の大きなマイナスが目立つが、同海は外洋に通じていないので、そもそも貨物量は微々たるものであり、無視していい。北極が増えたのは、LNG輸出増によるところが大きいだろう。戦乱の海となった黒海は意外にも貨物が増えている。主要海域の中ではやはり、欧州との貿易が多いバルト海の落ち込みが生じている。


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 「中欧班列」とは、中国と欧州の間を、カザフスタン・ロシア・ベラルーシ領等を経由して、コンテナ貨物列車で結ぶプロジェクトである。実は習近平が一帯一路政策を発表する前から始まっていたのだが、輸送量の順調な拡大ゆえ、一帯一路の代表的な成功例とされることが多い。

 私は、ロシアやベラルーシといった中欧班列のトランジット国が欧米の制裁にさらされ、非常危険リスクも高まっていることから、てっきりその輸送量は2022年に低下するだろうと、漠然と思っていた。しかし、こちらのサイトが伝えるところによると、実際には上図に見るとおり2022年に列車本数、輸送TEUともに拡大した由である。

 ただし、これには「からくり」がありそうだ。記事によれば、実は中国鉄道では中国発・ロシア着の貨物も、中欧班列の実績に加えているとのことだ。2022年には中国の対ロシア輸出が増えたので、中欧班列の輸送量増加もその効果が及んだものだろう。

 実際、記事によると、(ロシアを除いた狭義の)欧州と中国の間の貨物輸送量は、2021年の61.8万TEUから、2022年には38.6万TEUに低下したとのことである。なんだそういうことだったのか。


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 こちらのサイトに見るとおり、1月16日にロシア政府の幹部会合が開催され、その中でA.ノヴァク副首相がエネルギー問題について報告した。

 ノヴァク発言の中で、一番目ぼしい情報として、2022年にパイプライン「シベリアの力」を通じた中国への天然ガス輸出が、155億立米に達したとのくだりがある。ロシアは、せっかく貿易統計を国家機密にしたのに、意外とこういうデータを簡単に出してしまうという印象もある。ともあれ、2019年以降シベリアの力経由で中国に輸出された数量を図示すると、上掲グラフのとおりとなる。

 年頭にA.ミレル社長が明らかにしたとおり、2022年のガスプロムによる「遠い外国」への輸出は、1,009億立米だった。そこから計算すると、ガスプロムの遠外国輸出の15.4%がシベリアの力経由中国向けで、84.6%がその他(≒欧州・トルコ)向けだったという計算になろうか。

 これ以外でノヴァク発言で注目されるのは、石炭に関する部分だろうか。副首相によると、欧州の禁輸にもかかわらず、2022年のロシアの石炭生産は4億4,200万tとなり、前年比0.3%増、過去最高レベルとなった。輸出は7.6%減だったが、国内供給が6.8%増だった、ということである。


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 上の図は、こちらのツイッターから拝借したものである。ロシアではかつてはLNGプラントはサハリン2の1箇所しかなく、その大部分は日本を中心としたアジア諸国に輸出されていた。それが、2018年にヤマルLNGが稼働し、その主な輸出先は欧州および中国となった、ということをざっくり示した図である。

 それで、上掲グラフは2021年で終わってしまっているが、こちらの記事で、ロシアからの2022年のLNG輸出実績が伝えられた。

 それによると、ノヴァテック経営のヤマルLNGからEUへのLNG輸出量は、2022年に1,465万tとなり、前年比13.5%拡大した。これとは別に、70万tほどがノヴァテックの小規模プロジェクト「ヴィソツク」から供給されている。さらに、ガスプロムのポルトヴァヤLNGからも35万tほどが供給された。

 一方、アジア市場に関して言えば、ガスプロムのサハリン2の供給が2%増で1,064万t、ヤマルLNGのアジア向け供給が7%増で510万~530万t程度だったと見られる。

 ロシアのガス輸出に占めるLNGの比率は、1年前は7%程度だったが、2022年はガスプロムの欧州向けパイプライン輸出の壊滅により、25%に高まった。

 欧州向けのLNG供給国として、2022年にロシアは米国、カタールに次ぐ3位となった。英国およびバルト3国はロシアからのLNG輸入を停止しているが、スペインなどの調達が拡大した。


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 こちらが伝えるところによると、ロシア最大の地場自動車メーカーであるAvtoVAZがこのほど記者会見を行い、2022年の事業実績と2023年の目標を示した。

 それによると、同社のブランドのLADA車は、2022年に公式ディーラーを通じて18万8,645台が販売された。LADAのロシア市場におけるシェアは27.9%と推定され、秋以降は40%に達していると見られる。

 2022年には17ヵ国に1万7,246台のLADA車が輸出された。

 物流チェーンが寸断される中、AvtoVAZはロシアのサプライヤーと協力し、滞っていた200品目以上のコンポーネント・材料を代替した。2022年春に生産が停止したが、6月8日に再開した。8月29日からトリヤッチ工場は週6日勤務となり、1,000人以上の従業員が新たに雇用された。2022年末には、2つのラインで月産2.4万台となった。

 2022年には6,770台の小型商用車を販売し、市場の94%を占めた。

 AvtoVAZは、LADA車の販売網を拡大するだけでなく、ロシア国内におけるルノー車のアフターサービスを担当し、日産車アフターサービスの準備も進めている。

 2023年には、制裁圧力による厳しい環境の中での事業が求められる。グローバルレベルの目標は、LADAの技術主権を実現するために重要な部品やコンポーネントの現地化を継続すること、サプライヤーと慎重に協働すること、ロジスティクスチェーンを構築することである。トリヤッチでのLADAヴェスタNGの生産立ち上げ、サンクトペテルブルグでの生産拠点の開設、ラグルス・シリーズの生産再開、イジェフスクでのe-ラルグスの試験生産などを実現する。手頃な価格の自動車を提供するためにあらゆる努力を払い、新たな中期プロジェクトであるBセグメント車のシリーズとLADAヴェスタのプラットフォームを使ったクロスオーバーの開発を続けていく予定であり、それぞれ2024年と2025年に生産開始を予定する。

 さて、上掲記事の中で「サンクトペテルブルグでの生産拠点の開設」と称しているのは、実は日産のサンクトペテルブルグ工場を引き継ぐという案件である。元アライアンスの馴染みということだろうか。やはり当該の記者会見で明らかにされたものだが、その件については、こちらの記事がより詳しく伝えているので、以下骨子をまとめておく。

 AvtoVAZはサンクトペテルブルグの旧日産工場を運営していくことになる。中価格帯の中国モデルを生産する予定。2023年に中国の新たなパートナーとの共同生産を開始する。日産は当初、ロシア国営のNAMIセンターに工場を譲渡していた。中国のパートナーの具体名はまだ明らかになっていない。日産ブランド車の生産が行われることはない。LADAブランドになるかはまだ不明確。

 ロシアの乗用車販売量は、2022年は68.7万台に落ち込み、欧州ビジネス協会の予想では2023年は77万台へとわずかに回復するが(並行輸入を除く)、AvtoVAZでは40万台の販売を目指している。

 M.ソコロフ社長が認めているところによると、AvtoVAZとしてはサンクトペテルブルグの旧日産工場で他社が低価格帯の中国車を生産し、既存のLADA車と競合することを避けたい思惑があった。トリヤッチで現在生産されているのはよりコンパクトで安価なBおよびB+クラスだが、ペテルブルグではCおよびDクラスの生産を検討している。また、AvtoVAZでは自社の方が競合他社よりも生産のローカリゼーションの面で優位であると見なしている。ペテルブルグでは、ヒュンダイ・ペテルブルグ工場のサプライヤーだったコンポーネントメーカーとの協力を有望視している。


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 こちらによると、本日ロシア政府の閣議が開かれ、エネルギー担当のA.ノヴァク副首相が、2022年のロシアからの石油輸出が前年比7%増だったと発言した。副首相は2022年の具体的な輸出量を明言しなかったようだが、2021年の輸出量が2億3,100万tであったことが知られており、そこから7%伸びたとすると、2億4,720万t程度だったということか。なお、ロシアの石油輸出量として、しばしば旧ソ連域外への「遠い外国」だけの輸出量が取り沙汰されるものの、今回の数字は旧ソ連域内も含んだ数字のはずである。

 しかし、2022年は石油高騰の神風で乗り切ったロシアだったが、足元ではそれが揺らいでいる。今般ロシア財務省が発表したところによれば、12月15日から1月14日のウラル原油の平均価格は1バレル当たり46.82ドル、1t当たり341.8ドルという低いものだった。こうしたことから、油価に応じて決まる原油の輸出関税は、現行は1t当たり16.7ドルだが、2月1日から3.9ドル引き下げられて、12.8ドルになることが決まった。


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 上の図はロシア統計局のサイトに出ている同国の穀物収穫量の2021年までの推移で(精選後重量、単位100万t)、一番上の紺色の線がすべての穀物の合計であり、ワインレッドが小麦、緑が大麦、青がライ麦を示している(なぜかトウモロコシが出ていないが)。ご覧のとおり、従来の最高は2017年の1億3,550万tだった。

 そうした中、こちらの記事が、2022年のロシアの穀物収穫量速報値を伝えている。収穫量は1億5,380万tとなり、過去最高を軽々と更新した。

 2021年から2022年にかけて、小麦は7,610万tから1億443万tへ、うち秋蒔きは5,010万tから7,399万tへ、春蒔きは2,300万tから3,044万tへ拡大した。秋蒔き大麦は290万tから320万tへ、春蒔き大麦は1,510万tから2,030万tへいずれも拡大したが、トウモロコシだけは1,520万tから1,180万tへと縮小した。

 穀物以外では、ひまわりの種は1,570万tから1,450万tに縮小。テンサイは4,120万tから4,170万tへと微増だった。


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 このほどA.シルアノフ蔵相が2022年のロシア連邦予算の執行実績に関する速報値を明らかにした。2022年の連邦財政は、コロナ危機の2020年に次ぐ規模の財政赤字となった。こちらの記事などが伝えている。

 それによると、2022年のロシアの連邦財政は、3.3兆ルーブルの赤字に終わった。これは対GDP比2.3%に相当する。

 2022年の連邦予算は当初、1.3兆ルーブル、対GDP比1.0%の黒字で編成されていた。それが、0.9%の赤字の見通しに変わり、年末には2.0%の赤字へと見通しが悪化していたが、今回発表された対GDP2.3%の赤字はそれらをも上回ったことになる。

 2022年の歳入は28兆ルーブルで、これは当初予算を2.8兆ルーブルも上回った。一方、M.ミシュスチン首相によれば、2022年の歳出は31兆ルーブル強だった。歳出を賄うために、追加的な資金源を利用するとともに、市場での調達を拡大し、その結果財政赤字が拡大することになった。なお、保険料の支払猶予のために、連邦財政から予算外基金に補填を行っており、もしもそれがなければ連邦財政赤字はGDP比1.8%だったと、首相は説明した。

 なお、ウクライナ系のこちらのメディアが、2022年のロシア連邦予算の月ごとの執行状況を図示していて、興味深い。青の棒が歳入、赤の棒が歳出、グレーの棒が単月の収支、グレーの線が累積の収支を示している。11月までは累積で黒字だったが、ロシア財政の特性上、12月に歳出が突出して増えるので、通年では赤字になると、当初から言われていた。ただ、12月の歳出が予定以上に膨らんで、結局通年の数字も悪化した形であろう。

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 こちらのページに見るとおり、ロシア統計局が12月のインフレ率(消費者物価上昇率)を発表し、これにより2022年通年のデータも明らかになったので、まとめておく。

 統計局によれば、12月のインフレ率は、前月比で0.78%、前年同月比で11.94%だった。いつもお目にかけているグラフを更新したのが、上図である。入れ忘れたけど、単位はもちろん%。

 ちなみに、12月の0.78%というインフレが1年間続くと、年率では9.8%ほどのインフレということになる。明らかに、ロシアは再び、インフレ基調の経済へと戻りつつある。ただし、ロシアでは12月は所得や消費が伸びる特異月であり、たぶん1月のインフレ率は12月よりは下がるのではないかと個人的に予想する。

 2022年平均のインフレ率は、13.75%だった。

 通年の数字が出たので、今回は下表のような項目別のインフレ率のデータもご用意した。物価を商品(食料品、非食料商品)、サービスに分けたものである。まあ、あまり際立った項目別の傾向は出ていないか。強いて言えば、食料品よりは非食料商品の方が値上がりが大きく、これはおそらく自動車や電子機器などの輸入が滞り値段が高騰した影響なのではないか。

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 こちらの記事が伝えるとおり、ベラルーシが史上初めて、ロシアとの貿易で黒字を記録することになりそうということである。ただし、商品だけでなくサービスも含んだ貿易である。

 ルカシェンコ主宰の会議でR.ゴロフチェンコ首相が報告したところによると、2022年1~11月のベラルーシ・ロシアの商品・サービス貿易は往復で450億ドルという記録的な水準に達し、通年では500億ドル超えが確実。しかも、史上初めて、ロシアとの貿易で出超を記録することになる。2022年、対ロ商品貿易は数量でも金額でも増大した。ベラルーシの頭痛の種は対ロ貿易の恒常的な赤字で、年によっては赤字が70億ドルにも上ったことがあったと、首相は発言した。


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 欧米日韓メーカーに見放され、焼け野原のようになったロシアの乗用車販売市場だが、並行輸入という形であれば、新たな外国モデルが登場することもあるようだ。年末に出たこちらこちらなどの記事にもとづき、ルノー(ダチア)サンデロのケースを以下のとおりまとめておく。

 このほどロシア市場に、新たなハッチバック車、第3世代のダチア・サンデロがお目見えした。仏ルノーが保有するルーマニア工場から、並行輸入で供給される。価格は150万ルーブルから(ただし販売契約締結日の為替によって正確な値段が決まる)。

 経緯をまとめると、これまでロシア市場にサンデロはロシア工場で生産されたものが、ルノーのブランド名で供給されていた。ルノー・ロガンとサンデロの第3世代モデルは、2020年9月にプレミア公開されていた。ところが、2022年にルノーがロシアから撤退したことにより、第3世代サンデロのロシア市場投入は頓挫してしまった。そこで、今般ルーマニアからの並行輸入が始まろうとしているというわけである。


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 こちらの記事などが、2022年のウクライナによるロシア産天然ガスの欧州向けトランジット輸送実績について伝えている。

 記事によると、ウクライナによるトランジット輸送は、2021年の416億立米から、2022年の203.5億立米へと、ほぼ半減した。ロシアは2020~2024年の輸送契約で、年間400億立米の輸送を契約していたが、2022年にはその半分ほどしか利用しなかった。同契約には、テイクorペイ条項が含まれており、これはロシアが利用の有無にかかわらず400億立米分の輸送料を全額支払う義務があることを意味する。

 というわけで、ウクライナ側はこのような立場をとっているわけだが、以前当ブログの「天然ガス輸出路の選択肢が狭まるロシア」でお伝えしたとおり、ロシアからウクライナ領に流入する2つのルートのうち、ウクライナ側が開戦後にルハンシク州経由のルートを閉鎖したという経緯があった。これによってもウクライナのトランジット量が低下したことは疑いなく、その場合にテイクorペイ条項が適用されるのかは微妙という気もする。


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 こちらの記事が、2022年のロシアの石油生産実績について伝えているので、以下のとおり整理しておく。

 2022年のロシアの石油生産量は前年比2%増加し、5億3,500万tとなった。

 ルクオイルは6%増で8,100万t。スルグトネフチェガスは7%増で5,960万t。ガスプロムネフチは5%増で5,910万tだった。

 上位の中では唯一、ロスネフチが2%減となり、1億7,850万tだった。

 2022年にロシアの製油所の原油処理量は4%低下し、2億7,500万tとなった。落ち込みは主として春に生じ、その後はむしろ、国内製油所の需要が輸出の困難を補う形となった。価格が高い中で、財政から2.2兆ルーブルの助成金が支払われたことが、国内の精製拡大を促した。


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 こちらの記事が衝撃的なことを伝えているので取り上げておく。元ネタはブルームバーグ(さらに情報源はArgus)らしいのだが、その記事は見付けられなかった。

 記事によると、ロシアの主力油種であるウラル原油は、1月6日以降、バルト海のプリモルスク港において、1バレル37.8ドルという安値で販売されているということである。これは、G7で合意した60ドルの上限を下回り、ブレントの約79ドルの半値となる。


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 こちらの記事が伝えているのだが、ロシアのマクロ経済分析・短期予測センターというシンクタンクが、2023年のロシア経済の4つのシナリオを描いているということである。原典を調べたところ、おそらくこちらであろう。

 4つのシナリオは、良い順に、

  • 積極化シナリオ
  • 2010年代の再現シナリオ
  • 危機だが孤立はしないシナリオ
  • 危機シナリオ

 となっている。それぞれの概要をまとめたのが、ロシア語のままで恐縮だが、上の表となっている。

 最も良好な積極化シナリオでは、2023年のいずれかの時点で底を打つが、それでも2023年通年では2%程度のマイナス成長。最悪の危機シナリオでは、経済の落ち込みは6%に及ぶという。


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