先日、当ブログでも、米国のガスプロムバンクに対する制裁がルーブル下落の引き金を引いたということをお伝えした。そうした中、こちらの記事が、EUが米国に対ガスプロムバンク制裁の緩和を要請しているということを報じているので、以下要旨を紹介しておく。
EUは米国に対し、ロシアの天然ガスを輸入する上で重要な銀行であるガスプロムバンクに対する米国の制裁を緩和する方法を探るよう圧力をかけている。
プーチン大統領が先日署名した大統領令により、輸入者は送金前に他の銀行を利用してルーブルに換金することが認められるようになった。しかし、ガスプロムバンクが唯一の決済機関であることに変わりはない。したがって、この決定が出て以降も、欧・米の協議は続いている。
制裁がこの地域のエネルギー安全保障にリスクをもたらすと警告する欧州の国や企業が出てきたため、EUと米国は緩和措置の種類と範囲について協議することになった。検討されている選択肢には、ルクセンブルクに拠点を置くガスプロムバンクの子会社を通じて合法的に支払いが可能かどうか、あるいは他の支払い経路を利用した方が良いのかどうか、などが含まれるという。
プーチンがガスプロムバンク経由で直接支払う義務を解除したことは、欧州のガス市場を一安心させることにはなったが、支払いシステムはさらに複雑化し、金融機関は法的リスクについていまだに不透明なままだ。
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