先日来申し上げているとおり、「もう出ないだろう」と思っていた2023年ロシア通関統計集が奇跡的に我が職場に入荷し、喜び勇んで集計・分析作業を進めているところである。
ただし、残念な後退もあった。2022年版までは出ていて、2023年版からは掲載されなくなった品目が散見される。具体的に言うと、原油(HSコード2709)、石油製品(2710)、金(7108)、白金(7110)、ダイヤモンド(7102)の輸出量・額および相手国が発表されなくなってしまった。そうなると、国家戦略上きわめて重要な天然ガス(2711)の輸出額が依然発表されているのが逆に不思議だが、私が想像するに、これにはパイプラインガスとLNGが両方含まれるので、それによりある程度数字をぼやかせているという判断なのではないか。なお、第71類:貴金属・宝石の扱いは徹底していて、上述のように金、白金、ダイヤモンドという個別品目が発表されなくなっただけでなく、第71類の合計額すらも示されなくなった。
そんなわけで、上図は一連の機微な品目の数字がかろうじて得られた最後の年である2022年を対象に、ロシアの主要品目の輸出額を図示したものである。もうこの図の更新はできなくなってしまった。
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