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 引き続き、やはりこちらの記事に出ている有識者コメントで、今度は歴史学者・政治評論家のS.ムスチャツァ氏によるコメントを、以下のとおり紹介する。

 「ロシアの利益を考慮した」投票をするよう、当地の有権者を買収しようとするモスクワの試みは、目に余るものがある。I.ショール氏の側近や聖職者までがモスクワに招かれ研修を受け、現金を抱えて帰国した。モルドバの特務機関と警察はこの件について提起し始め、1億ドル以上が投資されたと指摘した。彼らは一方ではサンドゥに反対する候補者を宣伝し、他方では国民投票のボイコットを呼びかけている。

 現時点では、サンドゥに最もチャンスがあることは明らかだ。モルドバの最新の世論調査によると、有権者の36%以上がサンドゥ支持、22%はまだ未定である。勝利する可能性が最も高いのは、サンドゥである。問題は、未定の22%がどう出るか。彼らが棄権したり、他の候補者に投票したりする可能性もある。しかし、現時点では、少なくとも決選投票では、サンドゥに最大のチャンスがあることは明らかだ。

 モルドバの欧州選択支持派が国民投票で勝利すると、将来的にルーマニアとの国家統一に向かう可能性を意味するのだろうか? これは積年の懸案であり、かなり微妙なものである。統一支持率は15%から20%へとわずかに上昇しているが、依然モルドバ国民の5分の1しか統一を支持していない。だから短期的には非現実的だ。しかし、将来的には重要な問題であることに変わりはない。

 国民投票が成功したとして、モルドバの国情が好転するかと言えば、難しい。それでも、国民投票は非常に重要であり、その成功は社会を安定化に向かわせるだろう。欧州のベクトルは、安定、経済の長期的発展の見通し、インフラ、EU基準の貿易を意味する。これは、モルドバの外交政策の観点、政府と社会、政府とEUの対話にとって重要な議論である。モルドバとEUの双方にとって、新たな一歩となろう。


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