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 こちらの記事が、ベラルーシと中国が自由貿易協定(FTA)を締結という見出しを掲げていて、驚いた。ベラルーシはロシア主導の経済同盟「ユーラシア経済連合」の一員であり、関税政策は同連合に委譲しているので、自国の判断で勝手に第三国とFTAを締結することなどできないからである。ところが、記事を読んでみると、これは商品ではなくサービス・投資分野のFTAということであり、それならば原理的に可能ではある。以下記事を抄訳しておく。

 ベラルーシと中国は、サービスと投資の自由貿易圏に関する協定を締結する。調印は、中国の李強首相がミンスクを公式訪問する際に行われる。最高権力者のルカシェンコによると、今回の訪問中に、両国は重要な分野における将来のパートナーシップの計画を強化する文書に署名する予定である。

 「そのうちのひとつは、間違いなく歴史的と呼べるもので、サービスと投資のための自由貿易圏の設立に関する合意だ。ベラルーシは、中国がこのような協定を結んだユーラシア経済連合で最初の国になる」と、ルカシェンコは発言した。

 ルカシェンコによれば、透明で予測可能なルールができるおかげで、ベラルーシの対中サービス輸出は今後5年間で少なくとも12~15%増加し、中国によるベラルーシへの投資は少なくとも30%増加するという。

 会談の中で、両国が「科学・技術・イノベーション協力年」(2024~2025年)を開始することが発表された。その成果は、両政府が最先端の分野で協力関係を発展させるためのロードマップになると確信していると、ルカシェンコは述べた。

 ルカシェンコはさらに、2030年までの中期的な両政府の中核的な課題を明確にし、ベラルーシに中国の技術が大量に流入することを実現することを提案する、ベラルーシの発展は、技術、イノベーション、質の高い人的資源に基づく中国の新たな生産力というコンセプトと連動していると指摘した。

 ルカシェンコによると、過去17年間に中国の支援を受けて、50億ドル以上に相当する27の戦略的産業プロジェクトがベラルーシで実施された。 30億ドルに相当する15の新たな戦略的投資プロジェクトが、中国のパートナーとともに積極的に検討されている、という。


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