こちらの記事が、先日決まったEUの第14次対ロシア制裁パッケージで、初めてロシアの「影のタンカー船団」が制裁対象になったということを伝えているので、以下抄訳しておく。
記事によると、西側の制裁を回避して石油を輸送するためにクレムリンが編成した「影の船団」が、初めてEUの制裁対象になった。今後、27の船舶(うち19はタンカー)と、LNG再ガス化浮遊施設は、EU港湾に寄稿したり、EU企業にサービスを提供することはできなくなる。
石油タンカーに加え、軍事装備を積んだ船舶も制裁の対象となった。その中には、昨年秋以降、北朝鮮からロシア極東の2つの港に砲弾やミサイルを運んでいたコンテナ船4隻(マイヤ1、アンガラ、マリヤ、レディR)も含まれている。
欧州理事会によれば、プーチンの影の船団は、ロシアの石油と石油製品の「価格上限」を回避するために利用されており、「国際基準を完全に無視した」詐欺的な会場輸送にも関与している。
5月にエネルギー・大気浄化研究センター(CREA)が発表したところによると、ロシアから輸出される石油と石油製品の60%は、価格上限を守らず、欧米の保険に加入していない影の船団のタンカーによって運ばれていると推定される。彼らの保険は、災害や油流出の費用をカバーするには不十分である可能性が高く、この場合、バルト海や黒海の港から航路の大半を通過するヨーロッパ諸国がその損害を被ることになるとCREAは指摘している。
原油の場合、5月にロシア航路を運航した286隻のタンカーのうち、213隻(74%)が影の船団に属していた。これらの船の平均船齢は17年で、25%が20年以上、1隻が37年間運航していた。
デンマーク外相は先週、これらのタンカーは環境上の脅威であり、「国際問題」になっていると指摘した。外相によれば、デンマーク当局はバルト海における影のタンカーの移動を制限する可能性について議論している。デンマークはEU加盟国と関連した交渉を行っているという。
ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします