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 先日、「GMK Centerがウクライナ鉄鋼業につき有益な資料発表」という話題をお届けしたが、また関連する情報を取り上げたい。やはりGMK Centerが、こちらに見るとおり、ウクライナの鉄鉱石輸出に関する情報を発信した。

 上図に見るとおり、今年に入ってから、ウクライナの鉄鉱石輸出は、前年を大きく上回るペースで推移している。ざっくり言うと、ウクライナの鉄鉱石輸出では伝統的に、中国と、近隣の中東欧諸国が2大市場となってきた。このうち、近隣の中東欧諸国へは陸路で輸出できるからいいが、遠隔市場の中国向けは海路で運ばざるをえず、ロシアの軍事侵攻以降、中国向けがストップしていたのだ。例の黒海穀物イニシアティブは、貨物が食料に限られたので、中国向けの鉄鉱石を載せるわけにはいかなかったわけだ。

 それが、現状でロシア海軍による脅威が黒海の西側エリアで遠のいたことで、昨年の秋以降ウクライナは、独自の黒海輸送回廊を構築し、それにより食料のみならず鉄鋼や鉄鉱石も船で出荷できるようになった。その結果、中国向けの鉄鉱石輸出も復活したわけで、上掲グラフに見る鉄鉱石輸出の伸びは、間違いなくその効果によるものであろう。


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