金属産業を得意とする調査機関のGMK Centerが、こちらのページに見るとおり、Economic Impact of Iron & Steel Industry of Ukraine 2023という資料を発表した。基本点が要領良くまとめられており、英語で読めるということもあり、重宝するだろう。
特に、上掲の地図などは秀逸だ。ウクライナに元々あった鉄鋼業関連のアセットのうち、2014年以降のドンバス紛争により失われたもの、2022年以降の全面軍事侵攻で失われたり破壊されたもの、現時点でまだキーウ側が維持しているものが、区別して示されている。
ちなみに、2013年、2018年、2023年で、ウクライナ鉄鋼業の指標は以下のように変化したということである。キャパシティがある程度残っていても、港からの輸出ができなかったり、停電が起きたり、原料炭が手に入らなかったりで、稼働率はかなり下がっている。
- 製鉄所の数:12→9→6
- 粗鋼生産キャパシティ:4,200万t→2,700万t→1,780万t
- 粗鋼生産量:3,270万t→2,100万t→620万t
ブログランキングに参加しています
1日1回クリックをお願いします