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 我が国としては珍しく(日本以外でも似たようなものだが)、モルドバをテーマとした本が昨年暮れに出た。このほどそれを読んでみたので、紹介してみたい。片山芳宏『モルドバ大使からの報告 国際交流分野を志す若者の皆さんへ』(ザメディアジョン、2023年、1,430円)である。

 著者の片山氏は、前駐モルドバ大使であり、大使としてのモルドバでの奮闘が本書で綴られている。特徴的なのは、全ページカラー印刷になっていることであり、美しい写真が数多く掲載されている。

 その一方で、本書ではモルドバそのものについての情報や分析は、必ずしも至れり尽くせりというわけではなかった。モルドバを掘り下げて分析するというよりも、ご自身の半生を振り返ること、外交官としてのキャリア、大使館の業務、国際交流の醍醐味のようなことに主眼のある書である。その意味では、「国際交流分野を志す若者の皆さんへ」というサブタイトルが非常に示唆的であり、これから外交官や国際交流を目指すような学生さんなどにとっては、感化されるところが大だろう。

 モルドバに関し、本書で知った面白い点として、実は同国は世界屈指の競技ダンス強豪国なのだそうだ。偶然にも、片山大使は競技ダンスをライフワークとされているということで、モルドバでのダンス生活に関する記述はとても興味深いものだった。


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